象戯童翫集

象戯童翫集  和中氏

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第51番―第60番 第61番―第70番 第71番―第80番 第81番―第90番 第91番―第100番

和中氏

  伝不詳。名前も判らない。文政十一年(1828)刊『象戯童翫集』の作者で、同書には作者名もなく、内田至雅の序文に「和中氏は幼より象戯の業を好み、今七十にあまりぬとてもなほこの道にあそび給へり」とあることから、作者は和中という人で、桑原君仲と親交のあった翁と判るだけである。

象戯童翫集

『象戯童翫集』は江戸後期の作品集で、原本は中板の木版本がただ1冊伝わるのみで長い間「幻の書」と言われてきた。
越智信義氏の所蔵本で、昭和56〜57年の「将棋世界」に公開され、後に「野口ブックス」で開版された。
巻頭の十局の曲詰が非常に有名で、「一」〜「十」を表し、最初の駒配置の玉位置が1一〜9九になっている。
『象戯童翫集』は、自陣小駒成駒を使っているので、巻頭の曲詰以外は格調の低い作品と思っていたが、駒を動かして鑑賞してみたところ、棋型は重いが詰手順は仲々技巧的で、秀れた作品が多いことが判った。
詰上りが文化十一年を表わす「大小詰物」(第39番)や「玉の周辺巡り」などもあり、もっと研究に値する作品集である。



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