第1番―第10番 | 第11番―第20番 | 第21番―第30番 | 第31番―第40番 | 第41番―第50番 |
渡瀬莊治郎彼の著作には、慶応二年刊、詰将棋51番『待宵』および明治二年の詰将棋50番『待宵後集』があるが、内容は初心者啓蒙用の作品で、歴史的価値は少ない。彼の著作で最も有名な『将棋必勝法』は、詰将棋35題、必至36題からなる本で、彼の没後木見金治郎が解説して大正四年に発行されたものである。本書は詰将棋よりも必至が高く評価されている。『必勝法』の実の作者は渡瀬でなく、天野宗歩らしく、同書の序文の中で、十二世名人小野五平は「これは渡瀬氏の作となっておりますが、その実は天野宗歩氏の作であるということを私は承知していたのです。」と述べているが、今日ではそれ以上の詮索は困難である。 |