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救命戦士ナノセイバー
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 解説・キーワード

注意:
説明には多少のネタバレを含みます。
救命戦士ナノセイバーを未見で内容を知りたくない方は、閲覧を控える事をお薦めします。

救命戦士ナノセイバー 解説解説






救命戦士ナノセイバー 解説1 バーチャル3部作の3作目。人体を再現したバーチャル世界を使って患者の治療を行う、恵を始めとする22世紀末の医者・ナノセイバー達の活躍を描いた物語。
前半は未来の難病や体内の神秘に挑む、ナノセイバーの治療を描いた5つの短編、後半は不老長寿の少女が出てくる長編に突入し、少女を長命化する極小宇宙人・エターナリアンとの遭遇、最後は銀河知生体・クオンの治療と迫り来る宇宙の相転移を食い止める所まで話がエスカレートした。

救命戦士ナノセイバー 解説2 アニメの作画、ストーリー、どれをとっても、救命戦士ナノセイバーはシリーズ中最も完成度が高い作品といえるが、放映中・直後に何の商品化もされず、またポケモン騒動の影響を受けて後半は修正が入ったり再放送が中止においこまれたりと、やたらと不運続きな悲しい作品であった。2004年3月にDVDが発売されて、放映から7年目にしてようやく日の目を浴びる事となる。
この作品では、シリーズとしては初のレギュラー男性アニメキャラ(仁、強志、悟)が登場した。そのせいか、前2作は男性のファンが多いのに対して、救命戦士ナノセイバーでは女性のファンが多いようである。いろいろ不幸な面もあったが、救命戦士ナノセイバーこそがバーチャル3部作の集大成といえるであろう。

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ナノセイバー




21世紀に始まった子供の社会進出を背景に、22世紀に確立されたLSTRやバーチャル脳の技術を使って設立された、バーチャル治療を専門とするエリート少年・少女の医療チーム。通常の外科手術やマイクロサージェリー(微小外科手術)、ナノマシン治療では手におえない難治療を担当する。現時点で5名、活動拠点もVMSに限られる等、まだ試験的要素が強い。

VMS




バーチャルメディカルステーション。ナノセイバーがバーチャル治療を行う施設で、日本の東京にある。世界政府準備機構の直属機関である。物語の舞台となる場所。

ナノマシン




ナノメートルサイズの微小な機械。機械とはいえ筋繊維モーターやDNAコンピュータ、ミトコンドリア動力等、人工生体部品が多く使われている。医療用は人体に投入し、病気や怪我の治療をさせる他にも、常時体内で活動して健康を保つもの(ホメオボット)があり、このおかげで22世紀末の人間の平均寿命は140歳にまで上がっている。ナノマシンは医療用途以外にも様々な使い方をされている。

バーチャル人体




LSTRによって患者の体を模して作られたサイバースペース上の仮想世界。ナノセイバーはこの中に縮小投影される。前2作とは異なり、単純に現実世界に似せて作られているわけではなく、特定の部位を着色・消したり等の表示変化や、ナノセイバーに命の危険があると現実世界に強制排除される等の、医療用に特化した仕様や安全対策が施されている。

LSTR・バーチャル治療




LSTR(局所時空共鳴装置)は、対象物を分子レベルでスキャンして、サイバースペース上に仮想世界を構築する装置。
VMSに運ばれてきた患者は、LSTRを用いてバーチャル人体が構築される。ナノセイバーはこの中に没入。一方、現実の患者の人体には、人型ナノマシン・アンドロノートが投入される。アンドロノートはナノセイバーの行動とシンクロして動く。これによりナノセイバーがバーチャル人体で治療を行うと、現実の患者の体にも反映される。

バーチャル脳




バーチャルブレイン。学習の効率化システム。脳をLSTRでサイバースペース上に構築したもの。実際の脳の知識をバーチャル脳に保存したり、バーチャル脳に情報を入れて実際の脳の知識にする事も可能。バーチャル脳の処理速度を速め、自分の動きを擬似的に加速させる「主観加速」という機能もある。ただし定期的に実際の脳との同期が必要な事、胎児の頃から脳をスキャンしなければ持てない等の欠点も多い。ナノセイバーはバーチャル脳を持った第一世代であり、これが無いとバーチャル治療は出来ない。

外部電磁推進




磁力を使って体内にいる治療用ナノマシンを強制的に移動させる加速装置。ナノマシンを迅速に患部に送る時等に使用されるが、使用後はナノマシン表面の対免疫コーテイングが剥がれるので、好中球のような免疫系に襲われる等の欠点もある。

世界政府準備機構




通称WGPO。22世紀の世界にある汎世界的組織。本部はシンガポールに置かれている。尚、ナノセイバーの世界では、アジアは中国や韓国が発展し、日本は歴史のある準先進国(放送当時のスペインやオランダのようなもの)に落ちぶれているらしい。

サイバースペース




電脳空間。広義では現在のインターネットも含まれるが、22世紀末にはこれが3次元的なバーチャル世界となっている。現在のインターネットと同様に多くの人がサイバースペースに没入し、バーチャルな都市を構築している。

LSTR-AV




LSTR・アドバンストバージョン。物体を本当に縮小する道具。その世界の観測者がモノを見る(観測する)事によってその宇宙が成り立つという、量子力学・不確定性理論に基づく人間原理宇宙論を応用している。システムに物体を量子レベルでスキャンさせ、システム内の情報(位置・大きさ)を組替え、そのようにシステムに"観測"させる事で、物体の位置や大きさを自由に変えて再構築する。拡大縮小だけでなく、光速を超えた移動も可能。ナノセイバーを縮小する際は、その周囲数mmの空間も縮小して、微小な特殊環境に対応する為の防護領域「ネガフィールド」も形成する。22世紀末の地球の技術では縮小時間に限界がある等、まだ欠点も多い。

情報場




情報が物体化・映像化したもの。友希の中にいるエターナリアンは彼女が1万年の記憶に押し潰されないように、友希の古い記憶を脳から切り離し情報場に変えて保存していた。またGSTRやLSTR-AVのエネルギー源にもなる事から、これも人間原理宇宙論に基づく技術なのかも知れない。

エターナリアン




クオンの命令により、ある星の知性体のレベルを調査する為、その知性体の体内に入り込む縮小異星人の集団。大半は縮小の際に体内での活動に不都合ないよう改造も施されている。彼らはその知性体の体内に入った後、一定期間(知性体の一生涯)留まって調査を行い、知性の水準が一定のレベルに達していれば、超銀河ネットワークへの参加を促す予定だった。
しかし、1万年前に地球へ来訪したエターナリアンはその12年後、事故により連絡ゲートが断絶され帰還できなくなってしまう。やむを得ず彼らは宿主である人間を長命化し、ゲートの復旧を待ち続ける。1万年後、世代が代わった大半のエターナリアンは本来の目的も忘れてしまっていた。

クオン




この相転移宇宙が始まって最初に誕生した知的体。5連銀河で肉体が構成されている銀河生命である。
間近に迫った次の相転移を食い止めるべく、宇宙にいる数多くの知性体で超銀河ネットワークを構築し、皆の明日を想う力"情報場"を結集してGSTR(一般時空共鳴)を作動させ、相転移を止めてこの宇宙を固定しようとした。計画の一環として新たな知性体を誕生・参加させるべく、生命のいる惑星に知性を発達させる素となる"知性を伸ばす種"を蒔いたり、その星の生物の体内にエターナリアンを送り込んで、知性レベルの調査をした。地球にも450万年前に知性を伸ばす種が蒔かれ、1万年前にエターナリアンが来訪している。

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