GRAPEVINE
 
 2003.12.24 アルバムリリース記念ツアー@心斎橋CLUB QUATTRO
■セットリスト
1.TIME IS ON YOUR BACK 2.R&Rニアラズ 3.100cc -MC- 4.太陽 5.ぼくらなら 6.会いにいく -MC- 7.アナザーワールド 8.Our Song -MC- 9.Sabbath 10.Suffer the child 11.ミスフライハイ 12.シスター 13.鳩 14.望みの彼方 15.Good bye my world
En1.何を話せば 2.きみが嫌い 3.STUDY
 
 今日のライブですが。あくまで私個人の主観でありますが、いわゆる、私が思うところの”全く面白味の無いライブ”でありました。
 演奏自体は決して悪いものではありませんでしたよ(音響面を除いて・・・)。ボーカルの進化っぷりはそれはすごいものがあったし(初めの数曲なんか別人かと思ったもんな)演奏はもう迫力迫力でめちゃめちゃカッコ良かったし。でも”それだけ”なのですよ。要するにいつものあれですよ。「カッコいい!上手い!凄い!・・・で??」っていうその”で??”の先を見せてもらえないまま終わられてしまったっていう、そんな感じ。
 あとは音響面云々とも関係あるんだけど、相変わらずベースうるさ過ぎ。音がデカいのもそうだし・・・金やんのベース、すごい勢いがあって前へ前へ行くベースなのね。曲によってはすごい合ってていいのもあるんだけど。でも全部が全部あの調子でやられるのはかなり辛い。特にアナザーワールドとかOur Songとか望みの彼方とか、むしろ後ろに引っ張るようなグルーヴが欲しいのにそれさえもあの前のめりなベースってのはどうなの?テンポも速いし・・・そんなズンズンズンズン突き進んでいくような曲ちゃうんちゃうん!?って感じ。はぁ、今後その辺何とかなってくれるのか・・・・・・
 
 さてライブ。まぁかねてから、「クリスマスらしい演出はやらない」とクギを差されてきたこともありいつもの調子で開演を待ってたら。そろそろ音出しかなーという頃になって、突然ステージを横切るトナカイの着ぐるみ!!!Σ(゜皿゜;)「な・・・何?今の??;;;」と会場騒然。するとじきに今度はギターを下げて登場。オイオイ、ローディーさんかよ;;; ギターを下ろそうとしてストラップが頭から抜けなくて悪戦苦闘する姿に大ウケ☆ステージ袖にはサンタ姿のスタッフもスタンバイ。
 
 方やメンバーは極々ふつーーに登場。あーこれ私の位置からはメンバーの胸から上しか見えないや(泣)。西川さんは腕の動きがあってナンボなんで(そうなのか?;;;)ちょっと残念。
 一曲目TIME ISに思わず「おおっ!」と声が出てしまいましたが。この田中氏のボーカルがこれがもう・・・。思わず耳を疑ってしまいました。まるで別人の声のようなそれはそれは艶っぽい、非常にしっとりとした実に雰囲気たっぷりの歌声で。「こんな歌い方できるんだ・・・!」っていう、ほんと、聴き惚れてしまいました。
 その雰囲気を引き摺った感もあるニアラズ、いつもより何となくノリが控えめかな。ボーカルはここからはもういつもの田中氏の平べったいボーカルに戻ってましたが(^^;) 100ccは西川さんのコーラスが上手くなってた!(爆)。ちゃんとハモってた。いっつもただ”大声出してる”って感じだったのに(爆)。
 
 ここでMC。「実はクアトロめちゃめちゃ久し振り!」って。「5年振りとか6年振りとか、そんな匂いがしてる」と。
 
 太陽はイントロの西川ギターのフレーズ(♪チャラ〜ラ〜ラ〜ラ〜ラ〜ってやつ)が初め鳴らなくって一瞬何の曲かわからなかった(苦笑)。なんかいつもよりガツンと来るものが無かった感じ。金やんのコーラスも埋もれ気味だったし。
 ぼくらならはほとんど音源に忠実な演奏。これも前聴いた時の魔法が解けちゃってるなぁ・・・。会いにいくも。どうもやけにあっさりしたというかサラッと過ぎて行った印象。
 
 「メリー・・・・・・(ニヤリ)」なーんてお茶目な田中氏☆
 「今年一年こういう形でやってきて、シングルとかB面集とか出して・・・」みたいな話を。「ライブでカップリング曲ばっかりやってるから聴いてもらわないと困る」とか。
 「カップリングっていい曲多いよー・・・自分らのだけに限らず。『シングルなんて買わない!』とか言わないで」って、何やらエラいマトモな話をしてらっしゃいますが;;;
 
 「ちょっと前の曲を」とアナザーワールド。イントロのギターに思わず涙目(涙)。しかしこれが冒頭に書いたように何だかテンポは速いわやけにサクサクしてるわで今イチ浸り切れず。Our Songも、これもイントロギターだけには「うわー・・・・・・(惚)」って感じでほんとうっとりさせられるんだけどなぁ・・・。
 
 「アルバムリリース記念と言いながら新しい曲まだ全然やってないって、一体何が見せたいんや(苦笑)」という訳でようやく新曲登場の後半戦。
 Sabbathは今日の中で1、2位を争う良さだったかも。もう田中氏のボーカル全開!って感じで声の伸びっぷりも舌の巻きっぷり(笑)も絶好調。しかもまたすんごい楽しそーーな顔しちゃって・・・。楽しそうっていうか「どうや!(ニヤリ)」みたいな”してやったり”っつー感の。演奏も重厚感たっぷり。こういう曲だと金やんのベースも全然気にならないんだけどね。ツインギターソロのとこは一応向かい合ってみる、ぐらいの絡みはありました(苦笑)。
 Suffer the〜のイントロ、キーボードの刻みに合わせて”パンパンパンパン!”と手拍子をしてみせる田中氏だったけど意味不明だぞそのアクションは(汗)。この曲は西川さんが結構ノッてらっしゃったのが印象的でした。
 ミスフライハイは音源でのノリがほぼ再現されており、うん、これだったら思いっきりはしゃげるワ☆シスターはなんか見てるこっちがしんどくなる(笑)。だって皆、「置いてかれたらヤバい;;;」みたいな必死感があるんやもん(爆)。
 鳩がここで出てくるとは思わなかった(^^;) イントロではハンドクラップ、結構起こってましたが、それより田中氏がギター持ち上げて♪ギュワ〜〜〜ンンとかやってみせるのでそっちの方に気を取られていたという(笑)。これはもうほんと完全にお祭りソング。つべこべ言わず全てにおいてのバカバカしさに大笑いするに限ります。
 
 一転シリアスモードに切り替わっての望みの彼方。そこからギターのフィードバック音で繋いでGood bye〜。ああこれ(涙)。やっぱこういうの好きだわ。”これぞバインの真骨頂!”みたいなの。やっぱもうちょっといい音で聴きたかったなぁ・・・。Bメロのとこのせっかくの西川ギターも埋もれてたし。
 終わり方もなぁ・・・。アウトロで音の嵐を巻き起こし、「ふわ〜〜・・・・・・(呆)」と見入ってたら、突然ブチッッ!と演奏ぶった切ってそんで「バイバイ」って・・・・・・こ、こんな終わり方アリなのか?;;;
 
 何だか激しく尻切れトンボ感が残りつつもアンコール。田中氏、「メリー・・・・・・おっとっと☆」ってなーにやってんだか♪
 
  田「クリスマスイブの夜にこんな所に来ているなんて全くキミタチハ!」
 
 「今までライブでやったことのない、B面集にしか入ってないのをやります」と、何を話せば。それからきみが嫌いと、ラストSTUDYで締め。STUDY終わりってどうも微妙なのよねぇ・・・最後動き止められちゃうから・・・。完全燃焼!って感が残らないのよねぇ・・・・・・
 
 とそんなライブ。
 アルバムリリース記念ツアーと題しながら後にアルバムツアーが控えているという中途半端な状況でのライブということもあるのか、今一つトータルでの練りが甘いというかいわゆるバインのワンマンライブらしさという物が足りなかったようなように思いました。構成も今イチだし、特に新曲はほぼ音源そのままのアレンジでさほど化けてるって感じもしなかったし。ねえ。その2つが無ければはっきり言ってバインのワンマンを見に来てる意味無いやん(-_-) ちょっと長めのイベントライブって感じで。こんなんだったら別にこのツアー、やる必要無かったんちゃう??・・・っていうのはさすがに暴言?;;;
 まぁ年明けの本ツアーに期待しておきます。