ずきんの「極私的『Here』」
 ほ・ん・ま、これ、今まで聴いた中で最高のアルバムです。何がどう最高って全部の曲が良いんですよー。Meって結構好みがはっきりしてるから十何曲あったらやっぱり何曲かは、うーーん・・・ってのがあるものなんだけど、それがない!しかもこんなにバラエティ豊かなのに全ての曲がMeのツボにはまってるってどないやねん、これ。


 それで今回何が一番インパクト強かったかというと、言葉。内容的には相変わらずありきたりな受け取り方しかできないんですけど、言葉の使い方には感服した。「想うということ」なんかもう言葉にならなかった。こんなの見たことない〜〜〜(泣)。「ナポリ」「Scare」は、見下し目線なところがすっごいかっこいいし。全体的に今までより漠然とした物言いが減ってる感じがしました。ところで「ダイヤグラム」とか「ポートレート」っていままでになかったモチーフの選び方だと思ったんですケド。駅とか絵の具とか、ちょっと意外。


 曲としてはやっぱり「想うということ」でしょう!これ何回聴いても涙腺にきます。特にイントロとサビ!このギターは何なの一体。輝きが溢れ出すかのような音の洪水。胸の奥の奥に叩きつけてくるような。特にイントロの4小節めの4拍め(細かい・・・)から入ってくる音が強烈。
 祈りにも似た凛とした神々しいヴォーカル、優しくてでもどこか痛々しさが伝わってきて思わず切な涙が零れてしまいそうになる詞。サビの最後の部分が讃美歌調だからなのか神聖な感じもする。大切な曲だというのも納得。曲の終わり方もめちゃめちゃ好き。くぁ〜〜〜うまく言葉で言えない〜〜〜。バインの中で1番好きな曲になってしまった(この時点では)。
 で、これと違う次元ですごくいい!!!と思ったのが「ナポリ」。これっこれっこれっっっめっちゃかっこいい〜〜〜!!!ベースとかシンセとかが何とも妖しげな色気を醸し出してて。また詞がハンパじゃないし。これって意外と新しいんじゃないですか?バインとして。こういう毒々しい泥っぽいのってあんまりなかったと思うんですが。でもすごいハマってて、こういうのを待ってたの〜〜〜♪みたいな。そういう意味でも快哉を叫んだ一曲であります。
 「Scare」もねえ、このノリとかキレまくってる詞とか「よっしゃあ!!!」って感じ。「ええ確かに言いました それが何なんだよ ねえ?」ってこれもう、大絶賛ですよ。西川ギターのキレ具合も必聴だし(本人は冷静な顔してやってたらしいけど)。リズム刻んでるギターも最高。


 そうそう、今回はなぜかギターによく耳がいく。今まで特にギターに入れこんだことなんてなかったのに。「想うということ」もだし「羽根」もだし、なんていっても「リトル・ガール」。詞があれなんで浸るにはちょっと笑ってしまうところが大きいんだけど曲的にはめちゃめちゃいい。特にAメロ。ここはドラムも合わせてツボ。ギターソロ実は「Here」の中で一番お気に入りかも。勢いはないんだけどしっとりしててそっけなくなくて。


 「南行き」はありがちっていやあありがちなんだけど、田中氏に歌われるとすごく新鮮。はーー、大好きだわ、これ。
 ただ、「here」だけは勘弁。あまりに田中氏の思い入れが強過ぎて、聴いててこっちが引いてしまうところがあるんですよね(^^ゞ
 
 こんな感じかな。しかしギターのトラック左右に分けるの好きだねぇ(^-^)