GRAPEVINE
 
 2003.02.12 CURRY'S SOUNDTRACK@神戸チキンジョージ
 私は今までバインのライブというのはメンバーそれぞれの音が一つとなって鳴っている、それ自体に意義のあるもの、言わば”全員が主役”なものだと思ってた。田中氏のギター・西川さんのギター・リーダーのベース・亀ちゃんのドラム、どれもが主役で、ボーカルもまたその内の一つだと思ってた。
 それがこの日のライブを観て思わせられました。バインのライブはもはや田中氏の歌が揺ぎない主役の座に据えられているものなのかもしれないと・・・。
 
■セットリスト
1.Tinydogs 2.ドリフト160(改) 3.BLUE BACK 4.マダカレー〜 -MC- 5.ふれていたい 6.リトル・ガール・トリートメント -MC- 7.ナツノヒカリ 8.Sundown〜 9.Our Song 10.それでも 11.マリーの〜 12.Colors 13.here -MC- 14.羽根 15.JIVE -MC- 16.白日 17.discord 18.R&Rニアラズ 19.Let me in〜 20.Scare 21.(All the young)Yellow -MC- 22.アナザーワールド
En1.ふたり 2.ポートレート -MC- 3.HEAD 4.ナポリを見て死ね
 
 とにかく田中氏のボーカル!これに尽きる!!!観てた場所が良かったのもあるかもしれませんが(客席後方・ほぼ田中氏正面)ボーカルに関しては過去1・2位を争う出来。
 チッタでは序盤部分が『今イチ音程はずしてんなぁ』と思ったのですが、この日はもう一曲目からキッチリ歌ってました。ただドリフトは”流れ流れて”からのところがまだどうも不安定なんですよねぇ。。。あそこがピタッとハマればオッケーが出せるんですけど(←偉そう)。いっそ西川さんが上歌うとか(笑/西川さんと言えば”大人になった〜”のとこのコーラスがっっ!「フィ〜ロソフィ〜っ」って声をマイクに叩き付けてそのままフイッとギターの方に戻るその流れがめっちゃカッコいいんですよ。必見)。
 全体的に何て言うか、自由度が高くなったなって思ったのです。BLUE BACKではラストの”んなワケねえよ!たわけてるよ!”のとこをシャウトしたり、おれがおれがとかYellowでも歌詞シャウト炸裂してたっけ。”それでも”はもう余裕すら感じさせる歌いっぷりときた。Aメロのちょっと抑えたしっとりした歌い方が好きだなぁ・・・。マリーではまるでお伽話を語り聞かせているかのように1フレーズ1フレーズに重みを乗せて。Colors後半部分、田中氏の手によって刻々と色を変えながら積み重なっていく音の層は果てしない空間の広がりを感じさせ、更にその上に乗っけられるフェイクったらもうもうもう、まるで天上から降りてくる女神の歌声(なんか違う・・・)のよう!
 今までになくボーカルに”温度”があるんですよね。その曲その曲に合ったボーカルってものがきっちり確立されてるような。まぁ今までもあったのかもしれないけど。それが如実に現れてるって感じ。去年観たステージに比べてもボーカルの存在感が圧倒的に大きくなったように感じました。
 
 ライブそのものの方も良かったですねー。Tinydogs、これで始まるのはしっくりこないとチッタの時に書きましたが、今回は免疫ができてるせいか(笑)そんなにショックも受けず。むしろビシッと決まった演奏に『これはいけるっ!』と心の中でガッツポーズ。また田中氏が楽しそうな顔して歌ってるんだなー。西川さんも結構表情が緩んでたりして調子いいのかな?
 マダカレはやっぱりもう一息足りない!JIVEもそうなんだけど、金やんのベースってこういうタイプの曲に合ってないような・・・。こういう曲って”引き”がポイントじゃないですか。金やんのようなガシガシ前に出まくるベースではもう一つ雰囲気が出ない気が・・・。なんて偉そうなことゆってますが(^^ゞ まぁ外野の戯言だと思って。
 さて現実の方はベースソロタイムなんてものもできてるわけなんですが。ところがっ!「オンベース、金やん!」の田中氏の声でベース持ち上げてガーーッと前に出た金やん、突然視界から消えたーー!!!Σ( ̄□ ̄;) どうしたんだー!?;;; ローディさんが笑いながら助け寄ってたけど、どうやらステージから落ちてた模様(目撃者談)。やってくれるなぁ。。。
 
 MCでは田中氏、「神戸の皆さん、最高です!」とか「神戸住もかな」なんつーリップサービス(w
 次の曲になだれ込もうと客席を煽る田中氏、
 
 「もっと来てくれ!・・・この垣根を飛び越えるぜ!!!
 
 ・・・(;´Д`)(;´Д`)(;´Д`)
 客席失笑、メンバー苦笑、亀ちゃんったら天井仰いじゃって(爆)。田中氏もさすがに照れ笑い。
 そんな今イチ格好のつかないタイミングで始まっちゃった”ふれていたい”だけど、なんのなんの。E.ツアーから何回聴いてんじゃー!って感じですがやっぱこの曲は永遠ですね・・・(涙)。リトルガールはもうほんっと久々!田中氏、「この曲知ってるー?」。何を。もうずうっと聴きたかったっちゅーねん!(怒)。
 「真夏ですが!・・・真夏ちゃうわ;;;真冬ですが!(笑)。真夏のシングルを」と(笑)ナツノヒカリ。そしてSundown〜。うーん、やっぱりしっくりきませんねぇ。思うに・・・リズム隊が出しゃぱり過ぎ。この曲の魅力ってのはサディスティックでさえあるあのクールさだと思うんですよ。特にベース・ドラムの徹底した淡々っぷりってのがかなりのウェイトを占めてると思うんですね。そんなだからライブ仕様の体育会系ドラム&ガツガツベースではあの音源の雰囲気は望めないんじゃないかと。うぬー。アルバムの中でもかなり好きな部類の曲であるだけにもどかしいところです。
 でも代わりと言っちゃあなんですが、Our Song。この曲もある意味ライブで聴く分には今イチと思ってた曲なんですが、この日の演奏は自分的には今までの中でベストでした!ボーカルの音程がいつになくきっちり取れてました(爆)。そうか、そこがネックだったのか・・・。hereも今までどうもピンとこなかった曲なのですが、今聴くと・・・かなり沁みますね(涙)。
 
 その後のMC、「ご存知かと思いますが西原誠が脱退しまして・・・」とリーダー話。「でも個人的にはよく飲みに行ってる」そうです♪「リーダー元気ー?」との客席からの声に、「こっちが心配になるぐらい元気」だそうで(笑)。
 例の、コラボCDの話も出まして。”汚れた仕事”なんて言われてましたが(^^;)
 
「『世の中コレ(と言って親指と人差し指で円を作ってみせるw)やで〜〜』言うて(笑)・・・や、そこまでは言うてないけど(^^ゞ」
 
 おーーい;;;
 「元メンバーということで先に聴かせてもらったところ、誠テイスト全開の曲」らしいです。「リーダー、ボーカルー?」との問いには今回はボーカルじゃないけど『俺も歌う!』とかゆってるそうで;;; 『ボイトレ始めようか』とかマジでゆってるそうなのでその内そういう活動もするかもと。・・・マジデスカ( ̄□ ̄;) TシャツにCDが付いて6,800円、と言うのに「高い!」との客席からのブーイング(笑)。「Tシャツいうたら3,900円とか4,900円とかするやろ〜〜。CDに2,000円ぐらい出したってや〜〜」。Tシャツ4,900円というのもどうかと思います・・・(←庶民の反論)。
 「新機軸、かつて無い長いMC(笑)」。ここのMCタイムはそういう長い喋りをしていくらしいです。「西原誠の事しか喋る事無いんやけど」。いやいや、有難いです。各地一日ずつしか無いので同じ事喋ってもバレへんやろ、と。「他の地区に来んといてな」だって(w
 
 「こんなんでエエかなぁ?」と亀ちゃんを振り返り、亀ちゃんから「オッケー」とのお言葉が出たところで(オフマイクでだけど)後半戦突入。羽根もひっさびさですねー。ひょっとしてSBツアー以来!?(私が観た中では)。JIVEの後のギターチェンジの時の西川さん、見ればストラップ肩から外す時に髪がポヨンとかなったのか、大和くんが頭をなでなでして直してあげてる!(≧∇≦) ちょっと照れたような笑みを浮かべて、でもおとなしくなでなでされるがままの西川さん。・・・愛しいvv
 「懐かシングル!」と白日。そしてdiscordがもう、金やんの激しいこと激しいこと・・・(惚)。まさしくガツガツブリブリベース。もうカッコ良過ぎーー!!!(> <) 悪いですけどこの曲だけはもう金やんのベース無しでは聴けません!最高☆
 ニアラズへの繋ぎの亀ちゃんのドラムソロタイム、客席から飛ぶやんややんやの大喝采。田中氏も手拍子を煽り、そしてその勢いで突入するダンシングタ〜イム!このノリノリ感、いいですね〜。ほんっとに気持ちのいいノリだもの!「兄貴ー!」のコールで西川さんもガーーッとステージ前方に出てきてのギターソロ!でも弾き終わった後、”さて役目は終わった終わった”と言わんばかりにさっさと背を向けて戻って行ったのが何とも(;´Д`)
 おれがおれが・Scare・Yellowと怒涛の勢いで畳み掛けて、ラスト、アナザーワールド。この曲はほんと・・・何て言ったらいいんでしょうねぇ、ただ単に泣けるというのともまた違うの。淡々としてて、でも冷たいわけでもない。でも温かいわけでもない。素っ気なくて、でも確かに強いものがあって。・・・くぁ〜〜〜!!!(叫)。ダメだ。まだこの曲の本当のところに手が届かない。ツアーが終わるまでには何とか掴んでみせたいです・・・。
 
 ”ふたり”もアナザーワールドと同じく淡々系の演奏なんだけど、こちらはうって変わって温かみのある演奏で。思わず微笑みが浮かぶような優しい気持ちになりますね(*^-^*)
 で、”ふたり”が終わった後亀ちゃんと高野さんがマイクをググッと手元に引き寄せたので『あ、HEADかな?』って思ったらおもむろに高野さんが弾き出したのはポートレートのイントロ。うーん、やっぱり出たか(出るんじゃないかと思ってたのさ・・・)。いい加減ベタ過ぎやしませんか?;;; でも田中氏曰く、「神戸の事を歌った歌なのでここだけでやろうかなと」。おお、それはちょっと嬉しい(←現金w)。「言うてもうたー・・・。ゆわん方がカッコ良かったのに(悔)」。あはは(笑)。
 金やん前でちょっとゴタゴタしてて、「あそこが元に戻らんことには始められへん(苦笑)」とちょっと間があったもののHEADで再び大盛り上がり。エンディングでは田中氏ピースピース。客席もピースピース。「後ろの方ーー!!!」とか叫ばれ負けじとピースピース。何がピースなのかよくわからんがとにかくピースピースとアホかっちゅー位の大騒ぎの中、金やんもガーーッと前に出てきたと思ったらまたブイブイベース弾き出して会場のテンションも最高潮のままラスト・ナポリへとなだれ込み。いやぁもうこの怒涛の流れには恐れ入りました。神戸万歳!!!(←意味不明)。
 最後、Tシャツを投げてその落下地点で盛大な争奪戦が巻き起こり、思わず「ごめんな;;;」と手を合わせて去って行く田中氏なのでした。
 
 いやーしかし楽しかったですねー。演奏も良くって(あくまで主観ですが)尚且つこんなに楽しかったのってあんまり無かったんじゃないですか!?まぁ自分の居場所が良かったってのもあるでしょうけど。前の方なんかホンマ大変そうやったしなー・・・。
 岡山どうしよう;;; 結構番号いいんだけどな。玉砕覚悟で突っ込むか、後方で聴きに徹するか。究極の選択(←大マジ)。