GRAPEVINE
 
 
 2000.12.24 E.WINTER TOUR@Zepp Osaka
 いやーあ凄かった、色んな意味で(笑)。
 さすがファイナル、開演前の客席の雰囲気からして前2日とは全然違う。期待感というか入れ込みようというかワクワク・ソワソワした空気でいっぱいで。・・・っていうか、客層が昨日までと明らかに違うんやもん(笑)。
 
 そしてライブスタート。まぁ予想はしてたけど初日と全く同じセットリスト。まぁいいよそれは。それより何だこの元気の良さは(笑)。陣取ってたのは昨日とほとんど同じ位置、っていったら安全圏のはずなのに。押されるというより背中に乗ってこられるわ膝蹴り食らわされるわ耳元で悲鳴上げられるわ、昨日までと同じ人らのライブとは思えん。つ、辛いんだけど・・・ま、まぁステージ上の皆さんも非常にテンション高まっておられるのでよしとしよう。田中氏も、『大阪のパワーを見してくれ!』ってゆってるしね。
 演奏はもう、初っ端から凄い凄い。全員の音が一つところにビシッと決まってて、最高の演奏。西川さんの気迫もバシバシ伝わってくる。身体全体で弾いてるって感じの力のこもったプレイ。”Reverb”のソロが弦を押える指のパタパタって音が聞こえてきそうな程軽やかで華やかで激しくて。でも決して荒っぽくない。めっちゃカッコいい音だった!
 そうそう、今まで書くのをすっかり忘れてたけど、ライブスタートのカーテンが落ちてくるあの2秒程の時間が、光景としては一番好き。ユラユラと波打つカーテンの色彩とか光の溢れ方が。
 
 最初のMCは何喋ったか忘れてしまったけど。いつものように、『大人の世界に入っていくのでついて来て』って言葉で”スロウ”。ちょっと上向き加減で目を閉じて最初のコードを鳴らす西川さんに見惚れてしまった・・・。こういう曲でも今日は身体全体を使って大きい動作でがしがしギターをかき鳴らしてました。でも何遍も言うけど、ほんとに全然荒っぽくないの。ほんまにほんまにほんまにすっごいいい音が出てるの!
 ”ポートレート”は、歌に入る前、キーボードのイントロが流れる中、『神戸のうたです』と一言。今ツアーで一番印象が変わったのがこの曲。こんなにライブ映えする曲だとは想像もしなかった。SBの時はすっごい危なっかしくてハラハラしてしまって聴いてられなかったんだけど、今回は私の”これが聴きたくてライブに来てる曲”の内の一つになる程の出来でした。特に21日に初めて聴いたソロ、いいですね。大好きです。是非こっちのバージョンで再音源化希望!ってそら無理か(笑)。
 ”Our Song”は、思い入れがないという分、泣けるとかいうのではないけれどいい曲だっていうのはしみじみ思います。今日のも完璧って言っていい位いい演奏でした。
 
 リーダーのMCがあって”永遠の隙間”へ。いつものように亀ちゃんがリズムを叩き出してリーダーがベケベケとベースを鳴らしたりThinちゃんも何気にアドリブ入れてみたりして。そしたら田中氏がスッと西川さんの方に歩み寄って何か耳打ちしてる!にこー(^-^)って笑って元の位置に戻ったと思ったら、西川さんばりのかーっこいいフレーズを軽ーく鳴らしてみて、でチラッと視線を送って。そしたらそれに負けじと西川さんの必殺のフレーズが炸裂!で、また田中氏が受けて。今度はガーーーン!!!とそれを遮るように入ってくる西川さんのギター。うっひょ〜〜〜!かっこええ〜〜〜!!!そんなちょっとした絡みもあっていつもの展開へ。本来のイントロに入る直前の一瞬のブレイクが好き!本編(?)は、以前は西川さんが弾いてたフレーズをThinちゃんが弾いてるので、ここでは西川さん、色んな小技を展開されてます。ネックの上の方をピックではじいたりしゃがみ込んでエフェクター弄ったりリーダーのように親指でベケベケ弾いてみたり。すごいぞ。アウトロは今日も仁王立ちバージョン(笑)の方で。私はこっちの方が好きなんだな。完全に壊れられてしまうよりこっちの方が断然凄味を感じるから。
 そして、”これが聴きたくてライブに来てる曲”その2、”パブロフドッグ”。これはねー、やっぱ昨日のには劣るな。っていうか昨日のがほんまに完璧の出来だったから。今日のは終始メーター振切れた迫力迫力ド迫力の演奏でそれはそれでまた凄いんだけど、やっぱりこの曲は引きの部分がミソですよ。だからこそ押しの部分が一層引き立つからね。
   ”here”も完璧。でもやっぱり思い入れがないのでそれ以上の感慨は無し。どうも私はピンとくるツボが普通の人とは違うらしい・・・。
 
 さてここで本日の目玉商品第一弾(笑)。田中氏おもむろに、
 
  田『今日はクリスマスやねん。っていうても俺らはなんもせーへんけど。・・・と
    りあえずメリクリ』
 
 そしてそして。
 
  田『クリスマスちゅうことで西川さんになんかしゃべってもらおか』
 
 きゃあああああああああ!!!!!
 
 きゃーーー!きゃーーー!きゃーーー・・・・・・!!!!!(壊)
 
  西『来年のクリスマスも大阪でライブやります!』
 
 おおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
 割れんばかりの大歓声!いやもう、拍手喝采(笑)。あまりの盛り上がり様にメンバーも爆笑。
 
  田『こんなんほんま、皆の力やで』
 
 うんうん、ほんまにほんまに。感激・・・・・・!!!
 『盛り上がったところで怒涛の後半』と”B.D.S.”。これも今回楽しみにしてた曲の一つ。大阪シリーズでは以前のようにテンション高めて高めて一気に爆発させて、の入りではなくなったけどそれでもやっぱりワーーーッと胸が熱くなる。イントロのギターのフレーズに涙が出る。
 ”ナポリ”は・・・あーもーリーダー・・・(涙)。前の方にズカズカと出てきたと思ったらネックの裏っかわをガーンガーンと何回もどついてはすっごい音出して煽る煽る。この曲も印象変わったね。妖しいドロドロした雰囲気が聴き所だと思ってたけど、普通にかっこいい曲になってて。いや、この曲を普通にかっこ良く聴かせるってすごいことだと思うんだけど。
 今日もここで少し長めの間があって”いけすかない”のイントロへの助走のドラム。この、静まり返ったところにジワジワと熱を帯びてくる感じの入り方はまたゾクゾクきますね。
 ”25”の頃には、もういよいよ何がなんだかわからん状態になってたけど、間奏のところでリーダーがモニターをピョーンと飛び越えて前に出てってたのが目の端にチラッと入って。そしたら西川さんもやっぱり前に出てきてくれた!しかも私の前のところに結構長めにいてくれたの。ひゃーーー♪でも今日はモニターには登らなかった・・・(残念)。
 ”Scare”も過去最大級に勢いがあって。もうボーカルの音程なんてどこへやら、後半なんかほとんどインスト状態。でも決してめちゃくちゃにはならないの。なんでこんな凄い演奏ができるようになってるの!?
 そして。”これが聴きたくてライブに来てる曲”の中でも1、2を争う聴きたい曲、”Paces”。っていうか、自分の中ではもうこれが最後の曲って思ってるし。間奏とアウトロで繰り返されるギターのフレーズが好きで好きで。大好きで。雷に打たれたみたいに(って実際打たれたとこないけど)身体が痺れて動けなくなる。ジリジリと痺れるその痛みが心地よくって。この感じだけは絶対忘れたくない。全感覚で受け止めて絶対離さない。ずっとずっと忘れない。
 
 ・・・と、私にとってのライブはここで終わる(笑)。だってねぇ、こんなもん聴かされたら精魂尽き果てるわな。だからアンコールは余韻に浸りつつ、名残を惜しむって感じ。まあそれもええやんな。
 メンバーそれぞれ色んな物を投げ込みながら登場。亀ちゃんに至ってはドラムのヘッドをフリスビーのようにびゅわーーーんと飛ばしてました(またきれいに飛んだんだこれが)。そして本日の目玉商品第ニ弾。ステージに現れた田中氏の手にはなんとなんとシャンパンのボトルが・・・!!!なに?なに!?開けるの!?撒くの!?あーでも撒くのはやめて欲しい(笑)。あーでもやって欲しい!(どっちやねん)。田中氏も思案した風にしばらくウロウロしてましたが、その内にステージ袖から紙コップが投げ込まれて、きゃー、やっぱり開けるんだー!栓を飛ばそうとは思ったけど飛ばなかったらしいです。西川さんと2人でアンプの上にコップ並べてシャンパン注いで。リーダーはその様子を自分の位置から見守りつつ『ちょっと待ってな』(笑)。そして田中氏がリーダーにコップ手渡しに行って、何かゆったのかな、リーダー苦笑い。田中氏は西川さんから受け取って(亀ちゃんとThinちゃんの状況、覚えてない;;;)、
 
  田『じゃあ亀井くん、一言』
 
 きゃああああああ!!!!!またもや大大大歓声。亀ちゃん、マイクを引き寄せて、『かんぱーい!』と一言。全員一気に飲み干して、フロント3人一斉にコップを客席に投げ込んだ!!!なーーーんてカッコいいんだーーー!!!このやろ〜〜〜!!!
 『懐かしい曲を』と”君待ち”。もうほんとにこれ、何遍もゆってますがSBの頃とはもう同じバンドとは思えない。なんでこの曲までこんなカッコよくなってんのよー(号泣)。
 そしてとうとう最後の最後の曲、”三十度以上”。これもまた思い入れがそんなにないということで私自身はそんなに浸り切ることもなく、『あー、もう終わるんだなー』と毎度別の意味でしみじみするのですが、西川さん、入っちゃってましたね。特に大サビの一番盛り上がるところから後ろ、全身全霊を込めてまるでギターを抱きしめるかのように弾いてほんとにそのまま抱き込んでしゃがみ込んでしまって・・・。曲が終わって、もう全てを出し尽くしたって感じにフラリと立ち上がった姿が目に焼き付いて離れません。ピックを1枚投げてそのままクルンと一回転して帰って行かれました。田中氏のTシャツ投げもあってそれで全部お終い。
 
 はい、お終い。・・・・・・ねーーー!凄いよこの2日間!!!凄過ぎてもう極度の興奮状態ですよ。演奏はどちらが上とも言えない程、2日共に完璧な出来。強いていうなら、23日の方がメリハリの効いた、雰囲気のあるいい演奏だったということで好きだったかな。全然押されたりとかしなくて落ち着いて集中して観てられたし。24日はとにかく最初から最後まで鬼気迫るものがあって、しかも客席もスゴいことになってたからちょっとしんどくって。お、おばちゃんにはちょっとツラいわ・・・(とほほ)。でもあの2つのトピックスのおかげでこっちもこの先忘れられないライブになった(笑)。
 
 あー良かった。ほんまにほんまに良かった。バインってほんま、すっごいバンドだよ!!!