THE BOOM 　 　 　2000.11.16 Concert Tour LOVIBE＠京都会館第1ホール 　最近、ブームってバンドの捉え方がわからなくなってしまって曲が素直に聴けなくなってしまってました。前から持ってるイメージと現状があまりにもかけ離れてしまっててちょっと混乱してるんです。今回、『ライブ見に行こう』って思ったのは現在のブームがどんななのか、確かめたいって思ったからなんですね。だからレポというより感想文です。しかもノスタルジー全開なのでちょっと鬱陶しいです。何せ『TOUR JAPANESKA』以来、10年振りのライブですからね。色々思うところがありました。そのことを主に書いてみました。 　 ■セットリスト：1.いいあんべえ　 2.YOU'RE MY SUNSHINE　 3.TOKYO LOVE　　-MC-　 4.天に昇るような気持ち　 5.きっと愛してる　 -MC-　 6.帽子の行方　 7.東京タワー　 8.子供のように　 -MC-　 9.そこが僕のふるさと〜虹が出たなら　 10.砂の岬　 11.島唄　 12.月に降る雨　 13.LOVIBEからの曲　 14.アルバムまだ聴いてないんで　 15.Human Rush　 16.タイトルわからないです　 17.すみません　 -MC-　 18.いつもと違う場所で　 ‐MC‐　 19.I'm in love with you En#1　1.真夏の奇跡　 2.風になりたい　 En#2 口笛が吹けない 　 　とりあえずライブの中身について。 　前半はもう、ただただ舞い上がってました（笑）。以前とは変わっているなんてことは重々承知の上だし、しかもこの日はBeautiful Songsチケ争奪戦惨敗シスターズ、いざリベンジ！ってことでなんとなく”MIYAのうたを聴きに行こう”って心境でもあったのです。それが『いいあんべえ』スタートですからねえ。嬉しかったあ！テンション上がらない訳ありません。 　『YOU'RE MY SUNSHINE』がこれまた。リリース当初はかなり唐突な方向性の変化に戸惑ってマトモに聴けなかったんですが、こんなにかっこいい曲だなんて知らなかった！特筆すべきはTAKASHIくん。この人こんな雰囲気出すようになってるんですね、めちゃめちゃセクシーでめちゃめちゃかっこいい！衣装も上下黒の細身の服、アグレッシブでそれでいてしなやかにギターを操る姿はまるで黒豹のようです。MIYAも負けずに派手なポーズをビシバシ決めてて、もう溜息もの××× 　とどめは『きっと愛してる』。今またこの曲を聴くことができるなんて！昔のように飛び跳ねることができるなんて・・・！ 　中盤からはこれこそが今のブームといった演奏が続き、MIYAのうたはやっぱり素晴らしいし（未だに『島唄』へのあの入れ込みようはどうかとも思ったけど）、MCもめちゃめちゃおもしろかったし、会場もすごい一体感でとっても良かったライブだったんだけど、やっぱりどこか寂しかったりしてちょっと複雑でした。 　 　『きっと愛してる』を演奏した後MIYAは言ったんです、『5年程前までは昔の曲なんて絶対に演りたくないと思ってた』って。それはすごく良くわかる。私の知ってるブームって、いつまでたっても”昔のブーム”を引きずったファンに凄い不信感を抱いてて、そこから抜け出そうと必死になってました。だから昔の曲を嫌うのもすごいスピードで音楽性が変化していったのもわかるんです。でも私は変わっていったブームも好きだけど、昔のブームも好きなんです。だからメンバーがそうやって昔を切り捨てようとするのがすごい辛かった。で、少し離れてしまったんですが。 　今こうして昔の曲もやっていこうって思ってくれてるのは喜ぶべきことなのかも知れない。でもちょっと違うんだなあ、もっと大事にしてもいいんじゃないの？って思った。『虹が出たなら』なんか特にね。あんな風にオマケみたいに使っていい曲ではなかったはず。でも”そういう昔の感情はもう関係ない”って言われてしまったようで、それが今のブームなんだって思い知らされた感じがして。複雑なのはそういうところです。でも今のブームもそれはそれですごく好きです。こういう”あったかい”ライブ、好きだし。何よりMIYAのうた、大好きだし。 　あとそうだなあ。MCがすごくすごく長かったりするのとか（MIYA、しゃべるしゃべる（笑））、手拍子とか振付けとかを促したりするのとか、『一緒に歌いましょう』っていうのとか、『今じゃあこんなこともしてしまうのか』ってこれは衝撃でした。だってそういうものこそが一番嫌悪してた部分だったからね。どういうきっかけでここまで極めてしまえたのかちょっと興味があったりして（笑）。 　 　まあそんな感じで、”現在のTHE BOOMというバンドに対する認識を見つめ直す”という課題をもって臨んだライブは幕を閉じたわけです。結論としては今のブームは今のブームで好きでいればいいんじゃない？っていった感じです。昔のブームは昔のブームで好きでいればいいし。繋がりは求めない方がいいかも知れない。それがわかって良かった。 　これでちょっとはブームの曲を楽に聴けそうかな。