富貴蘭って何?
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─ふうらん─は、山野に自生するラン科の小さな植物です。樹上や岩壁に根を張って、風にさらされながら空気中よ
り養分を吸収して生きているのです。
徳川も中期、この風蘭のブームがおこりました。珍しい品種が次々に発見され、将軍や大名が金銀を重ねて珍品を
集め、富豪や文人の中にも万金を積んで貴品を求める人が増えたということです。とは言っても、風蘭はもともと
繁殖力の鈍い植物で、貴品の入手は思うようにはならず、手に入らないものは、絵や版画にして鑑賞したのです。
そんな事情もあり、鑑賞用の珍品・貴品はいつしか《富貴蘭》と呼ばれるようになりました。
姿は小さくても、富貴なムードに溢れているためか・・富貴な人々の愛玩を集めていたためか・・・
風蘭という、とても小さな植物が、古典園芸の一極致として、珍重がられたのは、いったいどうしてだったのでしょう
か。ひと口に言えば、蘭の原種とさえ考えられているだけに、小さいながら蘭科特有の性質を完璧にそなえているか
らです。変化に富む葉の面白さ、空中に張る根の美しさ、そして蘭特有の優雅な花の香りが、この手のひらに乗るほ
どの風蘭にみることができます。
