もう結構前になりますが、あれは2007年10月の夜でした。
その日は、昼頃からナローで出掛け、用事が済んで帰る頃には外は大雨で、ナローには最悪のコンディションでした。
「ああ、濡れるなあ。。」
自宅からそれほど遠い場所というわけではありませんでしたが、道路は川のように水が流れ、視界は最悪の中、仕方がないのでボチボチ帰っていました。
バチバチバチバチッ(ルーフに当たる雨の音)
そろそろ帰り着くかなという頃、片側2車線の左側に、3、4台が列を成して止まっていました。
「何やってるのかな?」
よく見ると、先頭の車が左折でレストランに入りたそうだったのですが、もたもたしていた(歩行者はいないように見えた)ため、
後ろに渋滞ができているところでした。
私は右車線を走っていたため、左からの車線変更に注意しつつ、視線を前方に戻した瞬間、自分の置かれている状況が少し危険であることを察知しました。
「あ、赤だ。」
前方の信号は赤に変わっており、直前の車のブレーキランプが近づいてきます。
今までの経験から止まれない距離ではないことは判断できましたが、予想外の展開に対しては、考えるより先に体が過度の反応を起こしてしまいます。
私の右足は、ABSが付いていないこと、タイヤが古いこと、大雨で水の上を走っていることなどを考慮する前に、思いっきりブレーキペダルを踏んでしまったのです。
その結果、たとえ運転手の意図しないことであっても、私のナローは、物理の法則にのっとった正しい動きを開始しました。
ズザザザザー。
路上を滑走するナローの中で、私は冷静に思考したのを覚えています。
間に合わない
右は対向車が来てるから無理
真っ直ぐ当たろう
。。。
ある1つの視点から考えるならば、幸い、雨で速度は全く出していなかったため、相手の方に怪我を負わせることなく、相手の車に多大な被害を与えることもありませんでしたが、
お互いにノーダメージというわけにはいきません。
ショックは隠しきれませんでしたが、その後の処理を済ませ、自走には支障が無かったため、そのまま帰って軽く車を確認し、早々と床につきました。
翌日、車を確認しないわけにもいかず、水滴をそのままにしておくわけにもいかないため、全く気は進まなかったのですが、駐車場に車を確認しに行きました。

痛々しい姿となってしまったナローを見て、自分の未熟さを改めて反省しました。
しかし、落ち込んでばかりいても先には進まないので、修理することを考えなければなりません。私は、損害状況を詳細に確認することにしました。
真っ直ぐ当たったつもりだったけど、潰れてるのは左目だけだなぁ。
右は全く問題ないように見えるな。
おお、ライトは全部点いてるよ。
。。。

右側面から見ると、ボンネットに少し違和感があるものの、とても事故を起こした車には見えません。
ハンドルがぶれることもなく普通に自走できる状態を考えても、重症というわけではないのかなと思い、少し安心したのを覚えています。
それでも、詳しく専門家に見てもらわなければ判らないし、自分がどう判断したにせよ、自分でどうこうできるわけではないため、
かかりつけの整備工場(岐阜)に写真を送り、今後の対応を相談することにしました。
写真で判断する限り、必要な部品は、ボンネット、左フェンダー、左ヘッドライト、左ウインカー、フロントバンパー、シール類となり、
交換するのか、修理するのかを、部品の状況(在庫、取得の容易さ、価格)を考慮しながら決めなければなりません。
詳しいことは正直わからないため、とりあえず岐阜に運んでもらい、あとの対応は工場におまかせすることにしました。私から唯一注文したのは、
「時間のあるときでいいので、ゆっくりやって下さい。」ということのみです。
・・・・・
中老(工場長)、すーさん(ナローを譲ってくれた方)、その他多くの方々のご協力の下、ボンネット、左フェンダー、左ヘッドライトを手に入れることができ、
ウインカー、シール類は購入して交換し、バンパーは修理するということで作業が開始されました。

修理中のバンパーですが、修理できるものなんだなぁというのが正直な感想です。
ナンバープレートを止めているボルトに当たり、線状に傷が入っているという状態だったと思います。複雑に凹んでいるとか、
大きく割れているというわけではなかったため、このような処置ができたのかなと勝手に思っていますが、詳細はわかりません。
交換するよりも安く済んだのは非常に助かります。

こちらは、新しいボンネットが取り付けられています。
前回と違い今回は純正のボンネットとなるため、大幅に重量UPとなってしまいますが、フロント荷重が増えることにより、運転しやすくなるのではないか
という期待ができます。
フロントをロックさせることも減るのではないでしょうか。。。
他にも、ついでにということでいろいろ考えていることはあるのですが、予算の関係上、どのようになるかはまだわかりません。
進展があれば、また掲載します。
・・・・・
悪夢の事故から約4ヶ月、毎晩泣きながら松田聖子を聴いて過ごしてきましたが、
ようやく心に開いた穴を埋めることができました。
ナロー復活です。

凛々しい顔に戻りました。素敵な気持ちになります。
バンパーに穴が開いていますが、オイルクーラーを取り付けたわけではありません。蓋がないだけです。そのうち取り付ける予定ですが、別に気にはなりません。

バッチリ直っています。修理した痕跡など微塵もありません。
トレードマークのボンピンが無くなってしまったのが少し残念ではありますが、鉄のボンネットに変わったので必要はありません。
元々顔の造りが良い人は、眉毛くらい無くなってもカッコイイのと同じです。いや、ダメか。。

美しい曲線美も再現されています。
曲線美という言葉に美しいという形容詞は必要ありませんが、あえて付けます。

純正ではありませんが、新品のクレストに交換しました。
'74から'94スタイルと商品説明にはありましたが、色が少し違うみたいです。値段は大幅に違いますが。(これが安い)

ニヤニヤ。。
前回更新時、ついでに色々やる予定と書きましたが、結局はインターミディエイトシャフトからのオイル漏れを修理しただけに留まりました。
金銭的な理由と、早く乗りたかったからです。
しかし、オイル漏れは以前の半分以下に減り、ダックテールの裏側にオイルが飛び散ることも少なくなったので、かなり満足しています。
また楽しい日々が始りました。
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