以前からフラットシックスに訪れて下さっている方々はご存知だと思いますが、
初めてポルシェ(996Tip)を購入し、それからすぐに996MTに乗り換え、約2年と少し、ポルシェのある日々を過ごしてきました。
当時私は、とりあえず速いポルシェが欲しいと思っていました。もちろんそれが十分条件ではありませんでしたが、優先度が高い条件でした。
しかし車というものは(に限ることもないですが)、次々に新しく高性能なものが発売されていきます。
何の制限もなく、次々に手に入れることができるのならば問題はないのかもしれませんが、現実問題としてそうもいきません。
だったらそうなれるように努力しようという話はここでは置いておきますが、何かしら妥協というものが必要になってきます。
馬力が、重量が、足回りが。。。
こんなことを書くと、不満ばっかりだったのかと思われるかもしれませんが、決してそんなことはありませんでした。
気に入っている部分もあったし、それなりに満足して乗っていました。たとえ条件があったとしても、その中で最大限に楽しまなければ損です。
ただ、当たり前のことですが、満足してる気持ちと不満な気持ちと、どちらの気持ちが大きいのかということです。
私の答えは、既に結果として現れている通りです。
996MTを手放してから、正直、ポルシェが欲しいという気持ちは薄れていました。(先立つものもありませんでしたが)
年齢を重ねるということは、何かを削ぎ落としてしまうのか、何かを磨いていくものなのか、車に対する気持ちも随分と変わってきました。
今でも「速さ」は必要条件ではありますが、優先度は下がり、所有していて楽しいと思えるような、言葉で表現するのは難しいですが、「何か」を持っている車が欲しいと思うようになりました。
ポルシェが欲しい気持ちが薄れていたとは言っていますが、2度とポルシェに乗ることは無いと思っていたわけではなく、いつかは乗りたいと思っており、ただ、本気で欲しいと思える1台に出会わなかったということです。
候補としては、以前から少しは言ってましたが、私が生まれた年と同年式のポルシェでした。
出てこないわけではなかったのですが、見つけたからといって、購入を前提に現車確認に行ってみようという気になるものはありませんでした。
何かが足りない。。
そんなとき(でもないのですが・・)、内輪話ではありますが、フラットシックス開設当初から交流のあるすーさん(Exciteサークル「ナローポルシェが行く」のオーナー)が、
これまた開設当初から交流のあるくにおちゃん(私が初めて交流を持ったポルシェサイトオーナー・現在閉鎖)のナローを直したから見に来ない?欲しいなら売るよ?というお誘いがありました。
木に刺さって動かなくなったナローを、すーさんが買い取って直したらしいのです。(思い出させてごめんなさい。。)
私はどちらかというと、久しぶりにすーさんに会おうという気持ちで岐阜まで出かけていきましたが、ナローを見た瞬間、乗った瞬間、かなりの衝撃を受けてしまいました。
・心に響くエンジンサウンド
・飛ぶような加速(感)
・無駄のない軽快な動き
・すべてがダイレクトに伝わる運転してるぞ感
すぐに「あぁ、これが車なんだな」と思い、同時に、自分は今まで何に乗って、何に満足していたんだろうという気持ちになりました。
それは、今までの車に対してではなく、自分に対してです。
現状に満足してるわけでもなかったのですが、運転に関しては、特技のうちの1つでした。
自分が1番速いなんて思ったこともないですが、どんな車でも、それなりに走らせることができていたつもりです。
しかし、ナローに乗ったら、これっぽっちも走れませんでした。
全然乗れてない。。。
自分で何かをしないと、車は何も制御してくれないのです。私は何もすることができませんでした。
自分が全く出来ていないことを思い知らされたときはショックが大きかったですが、同時に、こういう車に乗りたい、こういう車で上手く走れるようになりたいと、強く、本気で思いました。
実際に乗ってみて、買うならばこういう車だとは思いましたが、どれだけ衝撃を受けようとも「こういう車」は他にもあるわけです。
そして、もっといい「こういう車」もあるかもしれないわけです。
現状を考えて、本当に今ポルシェが欲しいのか?といったら、答えは「No」でした。
それで、良いなとは思いつつも、すごく悩んでいましたが、購入に踏み切った「何か」があったわけです。
ナロー復活までの道のり。
残念ながら、復活前の走っている姿は見ることができませんでしたが、動かなくなってガレージに置かれているところを、私は知っているわけです。
また、そこからどういう過程で復活したのかも聞いているわけです。
やっぱりこれしかない。
これが、今の車を購入しようと思った決め手です。
私にとって(も)、このナローは1台しかありません。
乗りたいと思った "こういう車"
欲しいと思った "何か"
実際、このように順を追って話しが進んだわけではなく、ほぼ同時進行だったわけですが、上記2つのどちらかが欠けていたら、購入していなかったでしょう。
この車に出会えたことを、本当にうれしく思っています。
この車に携わって下さった方々、本当にありがとうございました。
おかげで、想いが重過ぎて全力で走れませんが。。
おわり
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