ベートーヴェン(1770−1827 Ger) 弦楽四重奏曲 第1番 ヘ長調 Op 18−1
T.Allegro con brio U.Adagio affettuoso ed appassionato V.Scherzo Allegro molto W.Allegro
1798年から1800年にかけて作曲され、1801年に出版された弦楽四重奏曲である。まとめて出版されたop.18全6曲の中の1曲目であり第1番とされている。ただしこれは必ずしも作曲順を意味せず、第1番ヘ長調は、ベートーヴェンの作曲した最初の弦楽四重奏曲ではなく、第3番ニ長調が最初の作品だった。ベートーヴェンは出版の際、盟友のヴァイオリニスト、シュパンツィッヒの勧めによりこのヘ長調を第1番に持ってきたようである。
2楽章を除き全体に明るい曲風を持ちながら、よく練られた書法により、緊縮し充実した曲に仕上げられている。
- 第1楽章 Allegro con brio
- 第2楽章 Adagio affettuoso ed appassionato
- ベートーヴェンが、ロメオとジュリエットの中の墓場の場面を思い描いて作曲したという話が伝わっている。この時期のベートーヴェンにしては珍しいほど深刻さをもった楽章である。
- 第3楽章 Scherzo: Allegro molto
- 第4楽章 Finale: Allegro
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