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演 奏 曲 目

 

ハイドン(1732−1809 Aust)  弦楽四重奏第15番(偽作) ト長調Op3−3

      T.Presto     U.Largo V.Menuetto W.Presto

 1777年の作品、曲想的に、弦楽4重奏より弦楽オーケストラの作品と思える。曲調的には楽しめる。

 作品3の6曲はハイドンの作品ではありません。この曲集は1777年にパリのベユー社より初めて出版されたものですが、その原版を調査したところ、ホフシュテッターという別な作曲家の名前を消した跡が見つかりました。ロマン・ホフシュテッターという人物は、当時の僧職の作曲家で、必ずしもプロとは呼べないのですが、いくつか作品を発表している記録が残っています。この曲集は、前述のプレイエル版と呼ばれるハイドンの弦楽4重奏曲全集に載ってしまったため、長くハイドン作と誤認されていました。曲調的には、1770年代のハイドンの作品の特徴を備えていますが、70年代の作品と比べれば内容的に劣っているのは明白です。しかしそのために、かえって初期から中期に移行する時期の実験作とも見えてしまいます。
 
                   

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