モーツァルト(1756−1791 Aust) 弦楽四重奏 第15番 ニ短調 KV421
T.Allegro U.Andante V.MenuettoAllegretto W.Allegretto ma non troppo
Mozartが尊敬するJ.Haydnに捧げた6曲の弦楽四重奏曲『ハイドン・セット』。その第2曲にあたるのがKV421(KV417b)です。この曲は6曲中で唯一の短調作品(ニ短調)ですが,ロマン的な情感が色濃く、他の曲にない力強い表現力もある。作曲は1783年6月で、ちょうどモーツァルトの初めての子供であるライムント・レオポルトが生まれた6月17日頃書かれたという。
何か聴き手を不安にさせる第1楽章の開始から暗く秘められた烈しさが続くが、それが第2楽章の穏やかな優しさで包まれて、ひとときの安らぎを感じる。しかし中間部はヘ短調になり、不安な気持ちは拭い去れない。そして憂愁なメヌエットへとつながる。 編成 2 vn, va, vc
■作曲 1783年6月中旬 ウィーン
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