かねてより雑誌でチェックしていたSHOPへバイクの下見をしにいく。狙いはGPZ1000RXである。雑誌によれば赤、黒、ブルーのRXがあるらしい。それだけでも大変めずらしいではないか。某日本最大の中古バイク販売会社では、全国検索して全滅であった。店にはいると、黒とブルーしかない。「赤は昨日売れました」とのこと。「客寄せかぁ?」などと疑ってみると、ほんとに下のファクトリーに赤のRXがあった。残念に思っていると、このショップの社長らしき人が、「本当は、このブルーが一番程度がいいんですけどねぇ」と言いながらよってくる。「エンジンかけてもらえませんか」と聞いてみると、2つ返事で「いいですよ」。ちょっとびっくり。若い兄ちゃんが、エンジンかけてくれた。が、しばらくかけてなかったみたいで、最初かかりにくい。何を血迷ったかこの兄ちゃん、チョークを引っ張ったままアクセルまわしやがった。それも室内で。おい、耳痛かったぞ。火まで見たぞ。結果二度とかからなくなってしまった。これを世間では「カブッた」という。
そこで慌てたのは社長である。客の前で無様な醜態をさらしてしまい相当あわてているようだ。一番奥にあったそのRXを急遽表に引っ張り出してきて、3人掛かりでバラシはじめた。「なんだ、なんだぁ」と面食らっていると、タンクを外し、エアエレメントを外し、ものの5分でシリンダヘッドとご対面。プラグをはずし、エアガンでシリンダ内の余分なガスをとばし、新品のプラグに交換。交換した古いプラグには、「これでもか」というほどのカーボンが付着していた。
で、社長曰く「すいません。正直告白しますと、1ヶ月ぐらいエンジンかけてなかったんです」とのこと。キャブの中に溜まってたガスをすてて新しいガスを補充。それでも納得行かない社長は、「ちょっとガス入れてきます」といって、お向かいのスタンドへGO。5リッターほどいれて帰ってきた。念のため外付バッテリをつないで、エンジン始動。今度はイッパツで始動した。しばらくマフラー、キャブの中に残っていたガスが焼けて白い煙を吹いていたが、程なく無色透明のケムリにかわった。おおむね問題ないかな、排圧もいい感じ。
タペット音を聞いてみる。少しカタカタいってるが、チェーンがクランクケースをたたいている音ではないようだ。「この辺の調整もOK。納車前の整備でやっときます。」とのこと。Fフォークのオイルシールが気になったので、社長に思いっきり沈めてもらう。「うん?」と思ったらそれはつやだしWAXだそうだ。それを念入りに拭き取ってもらい、もう一度やってもらう。今度はなんともない。大丈夫そうだ。フォークの付け根あたりをじっくり観察。特に異常なし。リヤのパッドが少々減り気味。まぁいいか、少しはもつだろう。リヤタイヤ。サイドウォールに無数の細かいヒビ。経年変化だなこりゃ。社長に指摘すると、「やっぱり200KmOVERで走れるバイクですから(出さないって)これは危険です。交換させていただきます。」とのこと。ラッキー。外観。たちゴケ傷皆無。タンクにピンホールがありタッチアップの痕跡。傷らしい傷はそんなもん。さらにキャップを開けて中を見てびっくり。サビ皆無である。となりにあった黒のRXは結構錆がういてた。社長さんもおもしろそうな人だし、メカニックも若いけどしっかりしてるし(商売上手)。よしきめたっ。かっちゃえ。
買いました。87年式GPZ1000RX。2オーナーモノで走行6700Km。現在ついているタイヤは純正ノーマル(メッツェラー)。減り具合から見て走行距離も信頼性タカシ。ミラーがエアロタイプに変わってからのやつ(いわゆるA2)で、401仕様の正真正銘フルパワーものである(バーコードステッカーが残っている)。どうも社長自身が以前RXに乗ってたらしく、思い入れが強いらしい。GPz系には自信があるようだ。納車前にキャブ・ブレーキ(F/R)の分解整備、ライトもGPz400Rのレンズに交換済み。色はブルー/シルバーのツートーン。気に入った!可愛がってやるぞぉ。免許とれるまでしばらくおりこうさんでいてね。帰り際「今年中にはお願いしますね」の一言が妙に心に残ったのだった。
ところで、下見じゃなかったっけ?