★1月の作業

 
○灌水→→3日〜7日(一週間)に一回程度を目安に鉢が乾いたら灌水します。冬季は乾燥気味になるので葉水も同時に行います。
      日中にたっぷりと灌水し、夕方には鉢内に水が残って凍らないよう灌水する時間に注意します。
     *鉢の底に水が残ると、底穴の付近が凍って鉢内の水が全て抜けなくなり根も凍ってしまいます。
      これが繰り返されると枯れてしまう恐れがあります。

 ○肥料→→今月は与えません。

 ○消毒→→石灰硫黄合剤30〜40倍程度を散布します。

 ○針金→→冬は葉が落葉しており、枝がよく見えるので整形、整姿の最適時です。各枝の芽抜きを行い、不要枝を切り枝先までほぐし
      針金を掛けます。
      針金をかける時は部分的には掛けないで、必要な枝の全てにきっちりと掛けるようにします。


★2月の作業

 
○灌水→→1月と同様です。3日〜5日(一週間)に一回程度を目安に鉢が乾いたら灌水します。
      乾燥気味になるので葉水も行います。
      午前中にたっぷりと灌水し、夕方には鉢内に水が残って凍らないよう灌水する時間に注意します。

 ○肥料→→今月下旬〜3月、彼岸頃までの間に油粕固形肥料を与えます。
      花物で7号鉢6〜7個、盆栽物で3〜4個程度与えます。
 
 ○消毒→→石灰硫黄合剤30〜40倍程度を散布します。

 ○針金→→1月に引き続き枝がよく見えるので整形、整姿の最適時です。
      各枝の芽抜きを行い、不要枝を切り枝先までほぐし針金を掛けます。
      針金をかける時は部分的に掛けないで、必要な枝の全てにきっちりと掛けるようにします。


 ○植替→→中旬を過ぎると根が動き出すので植替え作業を行います。
      新木を根洗しての鉢上げ植え替には最適な時期です。
      根が詰まって水通りの悪い鉢は、今月から4月上旬頃まで植え替えます。
      芽出し前の植替え時は、根を洗って古い土を全て落として植え替えを行うのがポイントです。
     *新木の植え付けは黒土、鹿沼土ともに根の底全ての土を取り去ることがポイントです。
      根回りの細い根はできるだけ残し、樹の根真下の土を根は掻き取らず、レーキで丁寧に突き落とすように
      取り除きます。


3月の作業

 ○灌水→→2日〜3日に一回程度を目安に鉢が乾いたら灌水します。午前中たっぷりと灌水します。
      まだまだ、寒い日があるので鉢に水が残って凍らないよう時間に注意します。

 ○肥料→→彼岸頃までの間に油粕固形肥料を与えます。
       花物で7号鉢6〜7個、盆栽物で3〜4個
程度を目安に与えます。
 ○針金→→先月に引き続き枝がよく見えるので整形、整姿します。
      各枝の芽抜きを行い、不要枝を切り枝先までほぐし針金を掛けます。

 ○植替→→先月同様、新木を根洗しての鉢上げ作業、根が詰まって水通しの悪い鉢は、4月上旬頃までに植え替えます。
      3月の芽出し前植替え作業は、できるだけ根を洗って古い土を全て落として植え替えます。

 ○その他新芽が吹いた後、霜が降りることがあるので注意が必要です。
      遅霜が予想される時は、軒下などに移して保護します。
      折角、芽吹いてきた樹が霜にあたってしまうと、新芽が霜で凍り枯れてしまい、場合によっ
      ては樹が枯れることがあります。


4月の作業

 ○灌水→→1日一回程度を目安に灌水します。
      午前中にたっぷりと灌水します。
      新芽が吹いてきて、樹が盛んに水を吸い上げているので、水切れに注意が必要です。
      新芽が水不足で萎れたりすると成長がストップします。

 ○肥料→→花を見る鉢は与えません。
      花を見ない培養中の鉢、先月肥料を与えていない鉢は固形油粕を与えます。

 ○消毒→→新芽が吹いてくると害虫も活動を始めますので殺虫剤(スミチオン1000倍、カルホス1000倍)、殺菌
      剤(ベンレート1000倍)等を散布します。

 ○針金→→3月までに整形、整姿が終わらなかった鉢は、今期の花をあきらめて各枝の不要枝を切り枝先までほぐし針金
      を掛けます。
      針金は部分的に掛けないで必要な枝全てにきっちりと掛けます。

 ○その他新芽が吹いた後、まだ霜が降りうことがあるので注意します。
      遅霜が予想される時は、軒下などに移して保護します。


5月の作業

 ○灌水→→1日一〜二回を目安に灌水します。
      朝早く、十分にたっぷりと水をあげます。この時期の水切れには十分注意が必要です。
      水不足になると花が萎れたり、小さくなって咲いたりします。
      この時期での水切れは絶対禁物です。

 ○肥料→→花を見る鉢は与えません。

 ○消毒→→上旬、中旬に花腐れ菌核病防止のためバイレトン1000倍、殺虫剤オルトラン1000倍またはカルホス
      1000倍等を散布します。
      展示会に出展する樹は、中旬以降、花腐れ菌核病の防止にバイレトン1000〜2000倍を5〜7日毎に
      散布します。

 ○整姿/整形
      今期、花を見ない樹、花が終わった樹は整姿や整形を行います。
      新芽を二芽二葉残しを基本に、元葉残し等で新芽を整理して樹を追い込みます。
      来期の樹の大きさをイメージしながら刈り込みます。

 ○植替→→基本的に植替えは既に彼岸頃までに行っているので、この時期は行いません。
      しかし、若木で根が詰まっている樹、根詰まりしていて水の通りが悪い樹は植替えを実施します。
     *雑誌などでは花後の植替えを記載していますが、根洗いを基本とする植え替えは、夏が近いため、葉が生え
      揃う前に猛暑になってしまい、培養成績があまり良くありません。
      培養中の若木は、この時期での植替えは差し支えはありません。

 ○その他中旬以降、1年で一番楽しみな花季展示会が各地で開かれます。
      展示する鉢は上旬には、よく洗い掃除しておきます。
      また、コケを張りなおして準備しておきます。



6月の作業

 ○灌水→→1日一〜二回を目安に灌水します。早朝、たっぷりと水をあげます。
      梅雨に入ると、鉢の状態をよく観察して灌水過多にならないように注意が必要です。

 ○肥料→→花を観賞して整姿や整形が終了した樹にお礼肥えを与えます。
      花物では7号鉢6〜7個、盆栽物で3〜4個程度を目安に与えます。

 ○消毒→→上旬、中旬に「花腐れ菌核病」防止のため、殺菌剤バイレトン1000倍、殺虫剤としてオルトラン1000倍
      またはカルホス1000倍等を散布します。

 ○整姿/整形
      今期花を見ない樹、花が終わった樹は整姿や整形を行います。
      新芽を二芽二葉残しを基本に、元葉残し等で新芽を整理して樹を追い込みます。
      来期の樹の大きさをイメージしながら刈り込みます。
      この時期、花後の整姿や整形がさつき盆栽育成の重要なポイントです。
      梅雨に入る前、遅くとも今月末までに整姿や整形は完了させ、夏までに新芽を十分に伸ばしておくことが来期も
      花を見ることができる重要なポイントです。
      花後の整姿/整形時、針金をかけることもできます。
      ただし、珍山、大盃、貴公子などは暑さのため、針金により、枝が枯れこむことが多いので、秋以降が適時です。


 ○植替→→植替えはできれば2〜3月に行うのが適時であるが、根が詰まっている樹、水の通りが悪い樹は植替えを実施します。


★7月の作業

 ○灌水→→1日一〜二回を目安に灌水します。
      早朝、たっぷりと水をあげます。
      梅雨時期なので鉢の状態をよく観察して行います。
      灌水過多にならないように注意が必要です。

 ○肥料→→この時期は与えません。

 ○消毒→→整姿した樹は新芽が出てくると害虫が活発に活動します。
      害虫消毒と殺菌剤を同時に散布します。
      特に晃山系はスリップスに冒されるので小まめに消毒を実施(2週間〜1月に1回程度)します。
      スリップスはオルトラン1000倍、その他の害虫はスミソン、スミチオン、カルホス等1000倍を交互に
      散布します。
      近年、気候の温暖化により葉ダニ類が多発しています。
      早いものは今月中頃から発生し始めるので、よく樹の状態を観察し、早めに殺ダニ剤オサダン水和剤1000倍
      コテツフロアブル2000倍等で消毒を実施し、発生を防止するようます。
      葉ダニ類は耐性があるためコロアマイト水和剤など数種類を交互に使います。

 ○その他→梅雨明け後、真夏の冠水は注意が必要です。
      日が昇ってからの冠水は、鉢の中に残った水が太陽の熱で温まり、樹勢の弱い樹は根や葉を痛めてしまいます。
      夕方、または夜、十分冠水をして鉢内から水が抜けてしまうよう培養します。



★8月の作業

 ○灌水→→1日一〜二回を目安に水をあげます。
      早朝、たっぷりと灌水します。

 ○肥料→→この時期は与えません。

 ○消毒→→害虫消毒と殺菌剤を同時に散布します。
      特に晃山系はスリップスに冒されるので小まめに(2週間〜1ケ月に1回程度)消毒を実施します。
      スリップスはオルトラン1000倍、その他の害虫はスミソン、スプラサイド、カルホス等1000倍を交互に
      散布します。
      7月同様、葉ダニの発生防止に殺ダニ剤を使い、2週間に一度位の割合で消毒を励行します。


 ○植替→→植替えはできれば2〜3月に行うのが適時であるが、根が詰まっている樹、水の通りが悪い樹は近年8月の下旬
      から9月の上旬までに植替えを実施します。


 ○その他→真夏の冠水は注意が必要です。日が昇ってからの冠水は、鉢の中に残った水が太陽の熱で温まり、樹勢の弱い
      樹は根や葉を痛めてしまいます。
      夕方、または夜、十分葉へも冠水をして鉢内から水が抜けてしまうよう培養します。


★9月の作業

 ○灌水→→1日一〜二回を目安に水をあげます。
      早朝、たっぷりと灌水します。

 ○肥料→→上旬〜お彼岸の頃まで油粕固形肥料を花物で7号鉢6〜7個、盆栽物で3〜4個程度を目
      安に与えます。
      この時期の肥料は来期の花を咲かせる重要なポイントです。カリ要素の多い肥料を与えます。

 ○消毒→→まだまだ害虫の活動が活発な時期です。害虫消毒と殺菌剤を同時に散布します。
      スリップスに注意し、小まめに消毒を実施します(2週間〜1ケ月に1回程度)。
      先月同様、葉ダニの発生に注意し樹をよく観察します。
      殺ダニ剤を使い、2週間に一度位の割合で消毒を励行します。
      
 ○針金→→新芽が伸びた枝は既に固まってきています。
      下旬には春先までにかけた針金を取り外します。
      針金切りで全て切り取ってしまいます。

 ○植替→→8月下旬に引き続き、根が詰まっている樹、水の通りが悪い樹は9月の上旬までに植替えを実施します。

 ○その他→この時期の樹は、整姿や整形から葉が十分生えそろい充実しています。
      特に若木は、管理が十分であればグングンと太くなってきます。
      根洗いして植え替えた樹へは植替え後、初めての肥料を与えます。
      整姿後、徒長枝が出てきます。
      不要な枝は元から取り除きます。
      遅くまで残しておくと傷跡が残るため要、不要の判断を的確に行い、早めに除去します。
      

10月の作業

 ○灌水→→1日一回程度を目安に灌水します。
      午前中にたっぷりと水をあげます。

 ○肥料→→上旬、培養中等の鉢は固形油粕を与えます。
      今期、最後の肥料となります。

 ○消毒→→まだまだ害虫の活動が活発な時期です。
      害虫消毒と殺菌剤を同時に散布します(3週間〜1ケ月に1回程度)。

 ○針金→→下旬から不要枝を切り枝先までほぐし針金を掛けます。
       針金をかける時は部分的に掛けないで、必要な枝の全てにきっちりと掛けるようにします。
      
花芽が付いているので、春葉を切り取り針金をかける作業を行います。

 ○その他→秋季展示会出展が予定される樹は、雑草を取り鉢をきれいに洗い肥料焼けした苔を張り替えて出品の準備をしておきます。



★11月の作業

 ○灌水→→1日〜3日に一回程度を目安に鉢が乾いたらあげます。
      冬季は乾燥気味になるので葉水も行います。

 ○肥料→→今月は与えません。

 ○消毒→→基本的には今月は行いません。(鉢をよく観察し、害虫が居るようであれば行います)

 ○針金→→葉が紅葉し、落葉が始まってきます。
      落葉後は枝がよく見えるので整形・整姿の最適時です。
      各枝の芽抜きを行い、不要枝を切り枝先までほぐし針金を掛けます。
      針金をかける時は部分的には掛けないで、必要な枝の全てにきっちりと掛けるようにします。


★12月の作業

 ○灌水→→3日〜5日に一回程度を目安に鉢が乾いたらあげます。
      冬季は乾燥気味になるので葉水も行います。

 ○肥料→→今月は与えません。

 ○消毒→→今月は行いません。

 ○針金→→葉は落葉して枝がよく見えるので整形・整姿の最適時です。
      各枝の芽抜きを行い、不要枝を切り枝先までほぐし針金を掛けます。
      針金をかける時は部分的には掛けないで、必要な枝の全てにきっちりと掛けるようにします。

 ○その他→来年の樹ごとの予定表を作っておくと便利です。
      また、定期的にデジカメで記録撮影し、パソコンで培養記録を残しておくとたいへん便利です。
      皐月の楽しさが拡大します。




                     


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さつき盆栽の道「育成のポイント」

さつきは「花はきれいなのだが、花を見た次の年は咲かない」、「さつきは管理がむずかしい」とよく言われてしまいます。
しかし、さつきの培養で難しい作業はありません。さつきの花を翌年も咲かせるには三つのポイントがあります。

 @水を切らさない。
 A7月〜9月は月に一度、消毒を行い害虫から守る。
 B3年〜5年に一度、植替えを行う。

この三つの基本的なポイントを守れば必ず毎年すばらしい花が咲いてくれます。園芸を心掛けている人なら、ほとんど日常実施
している事項です。ぜひ、皆さんも挑戦してみてください。

さつき盆栽の道「育成のポイント」の記述は、当ホームページ管理人「皐月ざんぱい」独自の育成方法を記載しています。
この育成ポイントについては、八王子地域における個人的な事例として記載しています。
従いまして、八王子さつき盆栽会や社団法人日本皐月協会の本部及び八王子支部とは一切関係がありません。このホームページ
育成ポイントの記述は培養の参考であって、培養結果における一切の責任は負いませんのでご了承の上、ご参考に願います。

八王子近郊季節ごとの「育成のポイント」

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