マスターシリンダーストッパーの製作

フリーハンド図面
厚紙で製作
試作品
削る前
削った後
試作品の取り付け

ランクルの泣き所とも言えるブレーキの効き方!普通に踏む分にはなんの問題もないのですが
急制動時、自分の考えと大きく違う制動距離はどうにかしないと、危険きわまりないです。

ガツン!っと踏んでも「スッースッー」っと制動距離が伸びてヒヤリとした事はありません?

「車体重量が重い」というのが一番の原因でしょうが少しでも改善したくて、
今回「マスターシリンダーストッパー」を製作してみました。

いちからの製作なのでまずは図面引きです。
フリーハンドにて大まかな外形を書いて、次にスケール等を
使いネジ穴の間隔を実車合わせで決めていきます。
まだこの時点では、当然正確な図面ではありません。
あくまでも仮図面です。

なるべく細かい部分まで寸法を計測(仮です)して
今度はパソコンで図面を引きます。

CADにて製作した図面

CADという図面製作ソフトを使い先に下書きした
フリーハンドの図面をきちんと書いていきます。

このソフト本当に優れものです。
昔、ドラフターを使い機械製図を書くのに比べなんと楽な
事でしょう。間違えても消しゴム入らず(当たり前ですね)
頭の中で考えつくことは、すべて出来てしまいます。

右写真は最終的に仕上がったパーツの図面です。
主立ったパーツは全部で3個、細かい物を入れると
6個になります。

次にPCで書いた図面を原寸大でプリントし、
工作用の厚紙に貼り付け、実線通りにカッティングし
実際の型にしてみます。

長い部分はなるべく曲がらないように
L時の補強
入れておきます。

作った紙のマスターシリンダーストッパーを
実際に
取り付けて長さ、角度、穴の位置等を修正し
もう一度CADを使い修正図面を引き直します。


修正された図面を原寸大でプリントし先と同じように
厚紙に貼り付け実際にエンジンルーム内に取り付けて
ズレのないことを確認します。

ここでいくらズレが無くても所詮紙で作った物ですから
誤差は出ると思います。

再修正した図面を元にとりあえず試作品をスチール板
(板厚3o)で製作してもらいました。
製作は度々登場してくる友人Mさんに頼み
レーザーカット、曲げ加工していただきました。


右写真はスチール3o試作品。
最終的にはステンレス3oで製作してもらいます。

出来上がった試作品を実際に取り付けてみると
考えていたとおりに若干の修正箇所が出ました。

ここで確認された誤差を修正しCADで最終製図します。

上の部分を今回製作するマスターシリンダーストッパーで前方に動かないように固定するわけですが
左写真を見てお分かりのようにアルミの鋳物で出来ているんです。
この部分を動かないようにしてやるのですが、ボルトのような
面積の少ない物で固定した場合には
クラックが入る気がしたので、
面で固定するようにしました。
その際邪魔になるのが、「バリ」です。横方向に1本入ってるでしょ、このままだと、このバリの直線部分だけで
力を受けることになるので、
このバリを写真右の様に平らに削ってやります。

実際ブレーキを踏んだ時に、どの程度動くのかをエンジンを掛けた状態でカミさんに思いっきりブレーキを
踏んでもらい確認したところ、
3〜4oは前方に出てきます。
これがパニックブレーキだと更に大きく動くことが考えられます。この動きを止めてやれば、かなりの改善が
期待できそうす。

試作品の補正箇所を修正してとりあえず取り付けてみました。
塗装もしてなく金属板丸出し(^^ゞ

取り付けて実際に乗ってみました。
普通にブレーキングする時に差は感じませんが
試しに60qからのフルブレーキングを何度かやりましたが
効果有り!!です。


タイヤサイズ285/60/18で以前はドライ路面で急制動時に
タイヤが鳴くことは一度もなかったのですが、小さくではありますが
スキール音が確認できました。
ABS装着ですからタイヤロックする事はありませんが
制動力は明らかに上がり装着したことにより以前の
「スーッ」っと伸びる感じは随分減りましたね。

よりブレーキのカッチリ感を出すのなら
ブレーキホースの変更をしてやればより効果が上がると思います。

今回は試作品ですが、近い内にステンレス製
マスターシリンダーストッパーが完成する予定、スチール3o製よりは
見た目も良く、強度的に随分上がるはずです。(^^ゞ

フリーハンドで仮図面を書いてみました。
学生時代に機械製図を書かされたのが、こんな所で
生かされました。

CADで書いた図面、面倒な図面もこのソフトがあれば簡単です。
ソフトに慣れるまでは多少時間はかかりますけどね(^^ゞ

工作用厚紙で作ったマスターシリンダーストッパー。

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友人「Mさん」にレーザーカット&曲げ加工して頂いた試作品。

とりあえず取り付けてみました。最終的にはステンレス製の
美しい物になります。

完成ステンレス製パーツ
押さえパーツ
組み立てた押さえパーツ

友人Mさんに、最終図面をメールで送り、仕事の合間をみて「ステンレス製マスターシリンダーストッパー」
レーザーカット&曲げ加工していただき、手元に届けて頂きました。
流石にステンレス!磨く事によって、鏡のようになりとても綺麗です(^^ゞ
上の写真は、マスターシリンダーを固定するパーツです。部品数は多いですが組み立てると右の様になり
面で固定するパーツの出来上がりです。

切り抜き文字

上の写真は磨き終わり、取り付け前のパーツ3点。試作品には無かった「Landcruiser」の文字を
図面として起こし、レーザーで切り抜いてもらいました。
全国探しても、こんなマスターシリンダーストッパーありません。なかなかでしょ(^^ゞ

後は、先日取り付けた、仮マスターシリンダーストッパーを取り、入れ替わりに取り付けて
完了です。エンジンルーム内のアクセントとしても、機能としても良い感じになりました。


友人Mさんに無理を言って切り抜いてもらった
「Landcruiser」の文字。カッコイイ(^^ゞ

完成したストッパー3点パーツ。
見た目も美しいステンレス製