今日からキミも囲碁入門! |
ここでは、囲碁の基本ルールを説明するよ。
あまり漢字(かんじ)がよめない小さなお友だちは、
かんたんなルールせつめいのページをよんでください。
■基本的なルール(その1)
囲碁をするうえで、まず覚えてもらいたいことが3つあるんだ。それはね、
(1) 黒石と白石は順番に一手ずつ打つ
(2) 石は、線と線の交点に置く(交点に打つ)
(3) いちど石を打ったら、動かせない
ということなんだ。囲碁は2人で遊ぶゲームなんだから、(1)の「順番に打つ」というのは当たり前だよね。それから将棋やオセロと違って、石はマス目の中じゃなくて、右の図のように、線と線が交わっている点に置いていくんだ。これ、五目並べと同じだよね。それからもうひとつ、将棋とちがって、囲碁ではいちど盤の上に石を置いたら、そこから動かすことはできないキマリになっているんだよ。
ここまではOKかな?■勝ち負けの決め方
じゃあ次に、どうやって勝ち負けを決めるのかを教えちゃおう。本当は19路盤といって、もっと大きな碁盤を使って対局するんだけど、ここでは小さな9路盤を使って説明しよう。
じゃ、まず左の碁盤を見てちょ〜だい。囲碁というのはね、黒石をもった人と白石をもった人が、それぞれの碁石で陣地(じんち)を囲いあって、最終的に「相手よりも大きな陣地を囲ったほうが勝ち」というゲームなんだ。簡単にいえば、陣取り合戦ってわけ。
それで図を見てみると、ほら、黒石は右側を陣地にして、白石は左側を陣地にしているのがわかるでしょう? それぞれの陣地がどのくらいの大きさなのか、ちょっと数えてみようか。陣地の大きさというのは、自分の石で囲った交点(空点)を数えればいいんだよ。よし、じゃ数えてみよう。まず、黒の陣地(これを「黒地」って言うんだ)を数えてみると……ひとつ、ふたつ、みっつ…………う〜ん、黒地の×印の数は全部で32あるね。だから、黒地は32目(32もく)だ。
黒地 = 32目次に白の陣地を数えてみよう。白地の×印の数はいくつあるかと言うと、全部で22だね。ということは、
白地 = 22目
黒32目対白22目。黒のほうが10目も多いね。
結果 = 黒の10目勝ちとまあ、こんなふうにして勝ち負けが決まるわけなんだ。上の場合はたまたま黒の10目勝ちだったけど、囲碁では1目でも多いほうが勝ち。10目勝ちでも1目勝ちでも、「勝ち」に変わりはないんだよ。そりゃまあ、たくさん勝ったほうがなんとなくうれしいけどさ……。
■基本的なルール(その2)
ここまでの説明を読んで、囲碁というのは「陣取り合戦」みたいなものだってことはわかったよね。だけど逆に、
「なんだ、陣地を囲いあうだけでいいのか。あんまり面白いゲームだとは思えないなあ……」
と思った人もいるかもしれないね。でも、ちょっと待って。囲碁の「囲」という字には、「陣地を囲う」という意味のほかに、「石を囲う」という意味もあるんだ。これはどういうことかと言うと、
「味方の石で、相手の石をぐるりと囲むと、取ることができる」
ってことなんだ。だから逆に言えば、相手の石に囲まれてしまった味方の石は、相手に取られちゃうってことでもあるんだね。碁盤で説明しよう。■石の取り方
碁盤の真ん中を見てほしい。いま、黒石1個が白石3個に包囲されてるところ。このあと白にaと打たれると、この黒石は取られてしまうんだ。なにしろ、まわりをぐるりと囲まれて、どこにも逃げ道がなくなっちゃうからね。左上や右下の黒石も状況は同じ。それぞれ次に白aと打たれると、黒石は取られてしまう。このように、次の一手で石が取れる状態を「アタリ」というんだ。べつに声に出して「アタリ」って言う必要はないんだけどね。
上の碁盤で白がaと打って黒石を取ってしまうと、左の碁盤のようになるんだ。
だから、もしキミが白だったら、aと打てばいい。そうすれば、黒石を捕虜にできるってことなんだ。ね、なんとなくうれしいでしょ?石の数が増えても、囲んだら取ることができるのは同じこと。例えば、左のように黒石が2個になっても、白石がそのまわりをすべて囲んでしまえば、黒を取ってしまえるわけなんだ。左の場合、白はaと打てば黒石を取れる。わかるよね?
左の碁盤は白が黒石を取ったあとの図。えっ、「取った黒石はどうするのか」って? 実際の対局では、碁石の入れ物のフタの中に捕虜の石を入れておくんだ。それで最後に打つところがなくなって陣地を数えるときに、相手の陣地の中に入れる。つまり、取った捕虜の数だけ相手の陣地が減るってこと。だから石を取るのは、自分の陣地が増えて相手の陣地が減るから、2倍もトクってわけ。面白いでしょ?
■石の逃げ方
石を取るのは楽しいけど、取られるのはなんか腹が立つよね。左は、前にも出てきたけど、黒石2個がアタリになってる状態。次に白aと打たれたら、取られちゃうんだよね。
じゃあ、ここで問題。
もしキミが黒で、自分の石を取られたくなかったら、次にどこに打つ? こんなの簡単だよね?そうなんだ。白にaと打たれると取られちゃうんだから、黒の番だったら、同じaに打てばいいんだよね。ここに打てば、黒は逃げることができるんだ。
もういちど左の図をよ〜く見てもらいたいんだ。
こんど、この黒石3個を白が取るには、白はどうすればいいのか、わかる? そう、aの3カ所に白石を打たなければダメ。てことは、白は次の一手ではゼッタイに黒石3個を取ることができないよね。黒は1回逃げただけなのに、かなり安全になっちゃったんだね。
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最終更新日:1999.8.8