システム導入の注意
1.太陽光発電は訪問販売であること
今、太陽光発電システムは訪問販売のセールスマンによるところが大きいと思われる。私の所でも、かなり、電話や実際の訪問販売員が来ている。まず、第一に環境に優しく、電気等の維持費を軽減してみませんかとくる。国からの補助金ももらえるので、実質的に負担は軽減されます。発電して、使い切れない分は電力会社に売れますので、収入もあります。
と、いいことずくめで資料を持参して説明してくれる。さらに、オール電化で、さらに電気料金が節減できるとくる。電気の領収書や屋根の形状の図面を見せると、後日、パネルを設計して可能なシステムを提案してくる。そして、いくら節電でき、設備投資を何年で回収できるかも設計してくる。さらに、より回収に有利な、オール電化の提案も持ってくる。
これらを、全部織り込むとすぐに400万円以上の見積書である。補助金も、1kw当たり数十万円も出た時代もあったが、現在では、1kwあたり2万円程度である。太陽光発電の普及のため、財団を通して出していた補助金も2005年までで廃止のようである。とすると、もうメーカーの値引きを引き出す以外に安くする方法はない。量産で価格が安くなったととはいえ、財団の発表では、1kw当たりの工事費は、約70万円と言われている。この価格以上の見積もりを出すところは、要注意である。
必要なことは
@訪問販売した1社だけの見積もりで、契約しないこと。必ず複数社の見積もりを検討すること。
Aさらに、パネルメーカーも複数あるので、性能等を下記の手順で比較すること。価格が安いことだけでなく
性能も検討すること。システムは、20年以上も耐久性があり、発電することが要求されるので。
B契約後、1週間以内は、クーリングオフができること。必ず期限内に文書で解除を通知すること。
C設備投資の早期回収には、オール電化等で節電と売電をうまく利用することが有効ではある。特に時間帯別
割引料金の利用は、生活スタイル(昼間の使用量が少なく夕方深夜が多い)によっては、効果的である。
2.必要な部品等
@太陽光パネル(必要電力を生産するものであるが、各社により枚数は異なる)
-------この性能(発電効率)と価格でシステム全体が決まる
屋根の大きさ、パネルの発電量もチェック
Aパネル架台
屋根が、コロニアルのようなスレート系ではそれほど高価にならないが、和瓦等では、下地の補強と瓦の
補強、交換があるので、少し費用が増す。
新築では、屋根材の代わりにパネルを使って経費を節減することもあるようであるが、パネルは夏場の
高熱で、発電効率が落ちるので、屋根材とパネルの隙間をあけて、冷却出来た方が有利でもある。
B集電ケーブル
直流で5mm2以上の断面積の大きい電線でないと抵抗によるロスが発生する。
Cジョイントボックス(数万円)
集めた電線をまとめて、室内等に送り出す。各パネルの組合せで、電圧等をそろえるため、システムにより
何系統かの組合せが生じる。パネルの組合せにより、増幅装置が必要なことも
Dインバーター(パワーコンディショナーという)
通常30万円くらいで、発電量が4.5KW以上であると40万円
この変換効率がパネルの発電効率とともに重要である。地震等で、停電したときには、ここから家庭用電力
を供給できる。(当然発電していることが条件ではあるが)
Eモニター
発電の室内モニター(インバーターにも表示される)で、必需品ではないが、確認の楽しみがある
F費用負担として、売電メーター(約15000円)
東京電力では、2005年4月以降、申請時にこの負担金を取られる。
その他の工事費
部品以外に、設置工事費と電気工事費が必要(4KWシステムで30万円前後)
代行申請料(電力会社、補助金)
---------業者によりかなり差がある
3.性能・仕様を比べる
パネルは、高価なものなので、よく仕様と価格を調べること。パネル一枚の大きさは、各メーカーで異なり、
当然パネル一枚当たりの発電量も異なる。性能としては、1uあたりの発電量の大きさである。
(1Kwを発電するのに、何uの面積のパネルが必要かをみると、屋根面積で可能な発電量が割り出せる)
次に、パネルの単価を調べる。そうすると、1kw当たりのパネル代が出る。
各社のパネルの大きさが異なるので、発電量と面積を勘案しないと工事費の比較が出来ない。寄せ棟等の屋根
で、三角部分が発生するときには、対応する役物(三角パネル)が用意されているメーカーもある。これであれば、
屋根いっぱい有効的にパネルが設置できる。
太陽光発電パネルの設置方位であるが、原則南向きに設置する方が有利である。厳密に真南向きの家は少ない
のであるが、ずれは多少発電効率にひびく。東・西方向は、南向きに比べると多少落ちる。北面はお奨めしない。
屋根の勾配は、全季節を通じて30度くらいが理想とされるが、勾配が無いときは、架台で角度を付けると良い。
季節により太陽の方位が異なるので、角度が低いときには夏に有利となる。
パネルメーカーの仕様をチェックすること望ましい。
単位面積当たりの発電量の大きいパネルは、パネルの設置面積が少なくて済むこと。(小さな屋根でも大きな
発電ができる)
次にチェックしたいのが、インバーターの効率と騒音である。交流への変換効率が低いと、せっかくの発電が
無駄になる。
最近の製品は小さくなっているようであるが、騒音は、室内に設置したときに、大きいと問題になる。
4.工事日数
発電量によるが、小さいシステムだと1日も可能と思われる。意外と時間がかかるのが、インバーターへの配線と
分電盤への配線である。露出でかまわないのであれば、問題なくできるが、やはり、隠ぺいしたいので、天井裏、床下、
壁の中を配線するので、新築以外では、かなり気を遣う。特に分電盤まわりは、既設の配線でいっぱいである。
3.8KWシステムを設置したときの実例(コロニアル寄せ棟屋根で5寸勾配)
パネル架台、防水コーキング処理、配線で一日、翌日パネル(20枚)の搬入、取付で半日であった。
(実働時間では、夕方遅くなることもいとわなければ一日施工も可能かもしれなかったが、
屋根の上の仕事は、慎重で焦らない方がよいのではと思う)
5.検討したメーカー
以下のメーカーについて性能比較した。手法は、この頁にもリンクをはってあるが、メーカーのホームページ
が手っ取り早いと思われる。カタログを取り寄せるのも良い。性能の比較表を作ってみると良い。自分は検討
するとき作ったが、1年も経たないうちに製品の性能が変わり、優劣がうごくので、最新情報が欲しい。
シャープ
http://www.sharp.co.jp/sunvista/index.html
サンヨー
http://www.solar-ark.com/
三菱電機
http://www.mitsubishielectric.co.jp/service/taiyo/
京セラ
http://www.kyocera.co.jp/prdct/solar/pvh/index.html
販売店
各メーカーで工事の特約店を定めている。工事方法等について研修を受けて、承認された店と思われる。
当然、同じ店で、複数のメーカーの工事も行っている。こういった工事店は、一般にはわかりずらい。できれば、
施工実績のある店にしたい。
しかしながら、メーカーにカタログ請求すると、そのメーカー代理店から必ず電話等がある。あるいは、メーカー
の出先から、直接の代理店を紹介することもあるようだ。
見積書の見方
ほとんどの見積書の単価は、メーカー公表価格(カタログ定価)である。同じメーカーの製品ならば、ほぼ価格差
は見られない。異なるのは、運搬費・工事費用・電力会社への申請料である。
そして、一般的には、最後に、値引き金額が記載される。我々には、この最終金額で、高い低いを判断すること
になる。かなり差がみられるが、根拠は分からない。薄利多売とも思えないし。
最終的な工事費は、見積書の最後にある、値引きを考慮した最終金額が提示される。必ず、この金額を発電量で
割り戻して、1kw当たりの工事費を出してください。
昔は、エネルギー財団への申請金額では、70万円くらいだったという情報もありますが、ぜひ、補助金を差し引いた
実質支払い金額で60万円以下を目標にしてください。交渉次第では、50万円代も夢ではありません。
今後は、補助金も打ち切られますのでその分くらいは値下げ要求してください。補助金が無くなるということは、大量
生産ができ、コストが下がっていることなのですから。
訪問販売では、80万円代を提示し、それから値引きをしてくる業者が多いと聞きます。上記の金額まで下げて赤字
販売であるようなことを言う業者は避けてください。
そして、安いからといって、旧製品や発電効率の低いパネルを買わないでください。日進月歩で製品は進化しています。
金額だけでなく、これも見分けてください。20年以上も使うものですから(曇っているからあまり発電しないでは、長期
的には、価格が安くても高い買い物になりかねません)。くれぐれもい1社の見積でなく、複数社当たってください。
各店の見積を見ての結論は、
・商社的な代理店よりは、電気工事屋さん(直接工事を担当している)の方が、安いように感じた。
・太陽光発電だけでなく、オール電化(IH、エコキュート等)と合わせ、全体の値引額を強調するところが多い。
(オール電化を考えている人は、交渉次第で、トータルのディスカウントはかなり応じてもらえます)