中沼コースの入り口から北西に行くこと約1時間、尿前沢の上流に出る。左方向上流に最初の滝、高さ10m、尿前本滝がある。ここから約5km、時間にして約4時間、この間に大小数多くの滝がある。あるものは岩を砕く怒涛のように,あるものは滝壷を持つ、つづら折りに、又あるものは滑らかな小滝となって流れている。中でも圧巻は高さ100mの「ざんげの滝」である。この滝は焼石を知り尽くした地元の人でもこの滝を見た人は数えるほどしかいないと言われている。滝の前に立つと神秘と壮厳さで自然と滝の前にひざまずき「合掌」したくなるそうである。「ざんげの滝」の名前の由来であろうか。一年を通じて枯れることない流れは、新緑や紅葉を背景に、澄んだ清水といっしょになって流れている。この他に、天竺沢、六沢なども滝が多いことで知られている。しかし、沢は、両岸が切り立った岩であり、尿前本沢を知り尽くした人など上級者向きと思われる。案内人のいない未経験者の単独の入山は厳に戒めている。

 *写真はイメージ写真で本文と関係ありません。