9.水草

我が家のオールインワン小型水槽で育成している水草はめったなことでは枯れません。
なぜでしょうか?・・・・・・・・その答えは、大変丈夫な種類しか育成していないからです。
水草は、自然界では太陽の光をいっぱいに浴びて、肥沃な土壌から十分な栄養を取りながら元気に育っています。 それを、水槽という自然界に比べれば劣悪?な環境の中に閉じ込めてしまうわけですから、うまく育たないのは当たり前ではないでしょうか?
そこを、多くのアクアリスト先輩諸氏が、底砂、濾過、肥料、CO2添加などを研究、工夫しながら、今までは育成が不可能だと考えられていた多くの種類を比較的容易に育成できる環境、ノウハウを私達アクアリウム初心者に提供していただいているというのは、本当に感謝の一言に尽きます。
と書いてしまえば、何でも育成できるように思ってしまいそうですが、このホームページでのテーマである、オールインワン小型水槽でという前提に立てば、非常に多くの制約を受けてしまいますので、やはり、どんな水草でもというわけにはいきません。
しかしながら、限られた選択肢の中でも、組合わせ、レイアウトの工夫などにより個性豊かな美しい世界を作り出すことは可能であると信じております。

ここで紹介させていただいている内容は、作者個人の経験をもとに書かせていただいておりますので、学術的な根拠などには基づいていないということをご了承願います。


ハイグロフィラ・ポリスペルマ
分布:東南アジア   葉長:〜7cm   水温:18〜30℃
照明:1灯〜   二酸化炭素:無し〜   
おすすめ度○
とにかく伸びる、ぐんぐん伸びる、切っても切っても伸びるすごい生命力です。
まず枯れません。
トリミングせずに放っておくと、水槽中この水草でいっぱいになってしまいます。
小型水槽では、頻繁なトリミングが必要となる為結構めんどくさいのですが、水槽内の余分な栄養分を吸収してもらうために入れています。
どんどん伸びるので、小型水槽では、まず、セット時に一束(5本程度)買って水面に達するぐらいまで伸びたら半分より少し下目ではさみで切って、切ったものを植え直すという作業を繰り返すと2ヶ月程度でかなりボリュームを持たせることが出来ます。(伸びた部分をカットすると脇芽がどんどん出てきて密度が増します) 成長が早いので苔が付かず、鮮やかな緑色は大変綺麗です。
水質の変化による苔の繁殖に頭を悩まされがちな小型水槽では、このような積極的に栄養を吸収する成長の早い有茎草を1種ぐらいは入れたいものです。
ただ、根張りもよく、根からも栄養を活発に吸収する為、頭の部分が白っぽくなってきたら根元付近に固形肥料を入れてやりましょう。

ウイローモス
分布:世界各地の温帯域   葉長:0.1〜0.2cm   水温18〜30℃
照明:無し〜(真っ暗は×)  二酸化炭素:無し〜  
おすすめ度◎
私が最も気に入っている水草?です。
ミズゴケの一種なので水草ではなく実は苔なんですねえ。
超低光量下でもどんどん育ちますので、ほんの少量購入するだけで、2ヶ月ほどたてば4〜5倍にはボリュームアップしますので、経済的でもあります。 その後もどんどん増えていきますので、増えては捨て、増えては捨ての繰り返しとなるでしょう。
どんな環境下でも枯れずによく育ちますが、形よく、綺麗に育てるのは結構難しいものです。
南米ウイローモスとは違い、活着させるとき少々厚めに巻きつけても大丈夫ですが、薄めに巻いたほうが活着力が強く、その後の成長も良いです。 また、長いものをとぐろを巻くようにして糸で巻きつけるより、3〜4cm程度に短くカットしたものを薄く巻きつけたほうが新芽がいっぱい出て形よく成長します。
トリミングは、伸びすぎた部分をはさみでカットするか、密になったところを少量むしり取ってやれば新芽がどんどん出てきてすぐに綺麗な形に戻ります。
この水草の難点は苔が付きやすいということでしょう。 アオミドロや黒髭が絡み付いてしまうと、からみついた部分を捨ててしまうというのが簡単な苔退治方法ですが、黒髭は食酢で退治できます。
(食酢を使った黒髭退治方法は、DIYコーナーの7.黒髭退治に食酢をご覧下さい)

ピグミーチェーン・サジタリア
分布:北米   葉長:〜10cm   水温:18〜28℃
照明:1灯〜   二酸化炭素:無し〜   
おすすめ度◎
この水草は、低光量化でなんとか育成できる数少ない前景草の一種です。
薄く鮮やかな緑色が大変綺麗で、水槽内を明るく感じさせてくれます。
テネルスよりも葉巾、葉長とも大きくなるので、結構存在感もあります。
水槽に導入後、クリプト類のように元からついている葉は枯れてしまいやすいのですが、新芽がどんどん出てきてすぐに綺麗な姿に戻ります。
増殖も、テネルスのような爆発力はないので、小型水槽向きでおすすめの水草のトップクラスに入れたい存在です。(じっくりと育てていきたいです)
この水草は、根からよく栄養を吸収するタイプなので、底床への施肥(固形肥料)は欠かせません。
葉は厚めで堅いので、ヤマトヌマエビの食害も受けにくく、オールインワン小型水槽にもってこいの水草です。

アヌビアヌス・ナナ
分布:西アフリカ   葉長:〜6cm   水温20〜30
照明:1灯〜   二酸化炭素:無し〜  
 おすすめ度◎
いまさら私が説明するまでもないぐらい有名な水草です。  私が今まで訪れたショップでこの水草を置いていないところはなかったのではないでしょうか。 
どこにでも売っている水草ゆえに、劣悪な環境で売られているところもあり、苔まみれ,穴だらけ,葉が枯れ放題というものも非常に多く見られます。
丈夫でどこにでも売っているからといって容易に買ってしまわないで、どこでも売っているからこそ信頼のおけるショップで、綺麗なものを買うように、他の水草よりも余計に注意して購入したいものです。。
低光量に強く、水質にも幅広く適応できる為、初心者向き・・・・・と思いきや、私はこの水草を“綺麗に”育てるのに苦労しております。  ほんとに丈夫なんですが、成長が遅い為苔が非常につきやすいというのがその原因です。
しかし、やはり丈夫ゆえに少々苔がついても食酢を使用することにより、この水草にはダメージを与えないで苔のみ全滅させることは容易なので、その場しのぎの対策は打てます。 といっても、食酢で苔を全滅させると同時に根本的な環境改善を図らないと瞬く間に苔に覆われてしまいますが・・・。

(食酢を使った黒髭退治方法は、DIYコーナーの7.黒髭退治に食酢をご覧下さい) 
他の特徴としては、水生シダ類同様に物に活着しますので、丸いやさしいイメージを持つ濃い緑色の葉を持つこの水草を立体的にレイアウトすれば、レイアウトの幅が一気に広がること間違い無しです。

ミクロソリウム
分布:東南アジア   葉長:〜20cm   水温22〜28℃
照明:無し〜(真っ暗は×)  二酸化炭素:無し〜   
おすすめ度◎
とにかく丈夫で、超低光量下でもまず枯れることはありません。 ただし、水生シダ類だけが持つ“シダ病”にかかると一瞬にして水槽内のミクロソリウムをはじめとするシダ類が全滅!!ということにもなるので、この病気には要注意です。
症状は、葉が墨色になったり薄茶色になっている部分が出来、どんどん他の葉に感染していき、1週間もしたら全滅という感じです。 治療方法はありません。
対処法としては、病気にかかっている?というような疑わしい葉が見つかったら躊躇せずに葉の根元からチョキンと切り取ってしまいましょう。 この水草は生命力が強いので、チョキンチョキンと丸坊主にしてしまっても、根、茎さえしっかりと残っていたら、また新しい葉がどんどん出てきてしだいに元の姿に戻っていきます。 病気の原因は、葉が密になって流水が悪くなったり、高水温、急激な水質変化などです。 私の場合は、リセット時の急激な水質変化で発病させてしまいましたが、幸い発見が早く、半分程度の被害で済みました。
水生シダ類のもう一つの特徴(良いほう)は、物によく活着するので、流木などに活着させて、立体的なレイアウトを楽しみましょう。(活着する水草をうまく使えばレイアウトの巾がグ〜ンと広がります)
増やし方は、大きくなった株を株分けするか、古い葉の裏から出てくる新芽がある程度(2〜3cm)まで成長したときに摘み取って他へ植えてやりましょう。
CO2を添加すると、葉の裏一面に気泡を付け、結構綺麗なものです。

エキノドルス・テネルス(ピグミーチェーンアマゾン)
分布:南北米   葉長:〜10cm   水温:22〜28℃
照明:1灯〜   二酸化炭素:少〜   
おすすめ度△
この水草は前景用としては珍しく、低光量下でも“なんとか”育ちます。 ただし、低光量下では、葉色が赤茶っぽくなるので、綺麗な緑色のじゅうたんをとお考えの方にはお進めできないかもしれません。(低光量下では蛍光灯直下へ植えてください)
環境が良ければランナー(地中茎)を伸ばしてどんどん増殖していくので、小型水槽ならほんの少量購入して(2束程度)3cm間隔ぐらいで株ごとに植えておけば見る間に前景の底床を埋めつくしてしまうでしょう。
どんどん増殖するので成長は早いのですが、一株一株はどんどん大きくなるというものではないので、葉長が10cm程度になればその葉の成長は止まり、苔が付きやすいので、オールインワン小型水槽で綺麗に育てるのは結構難しいと思います。 また、新芽はヤマトヌマエビに食害されやすいので、飢え気味のヤマトヌマエビが多くいる水槽ではやめておいたほうが良いかも。
なお、どんどん増殖させたいのであれば、根から栄養をよく吸収するタイプなので底床への施肥(固形肥料)は必須です。

南米ウイローモス
分布:?   葉長:0.1〜0.2cm   水温:22〜28℃
照明:1灯〜   二酸化炭素:無し〜   
おすすめ度◎
ノーマルウイローモスよりも育成は難しいですが、独特の三角形を作る姿は本当に綺麗です。
色はノーマルウイローモスよりも薄い緑で、これまた綺麗です。
活着力が弱い為、木綿糸でははがれてしまいますので、釣り糸などで巻き付けましょう。
ノーマルウイローモスは超低光量でもどんどん育ちますが、こちらはある程度光量が必要です。
上から上から重なるように伸びてきて、下になった部分は光が届かなくなって枯れてしまいますので、ある程度伸びて重なってきたら、上の三角形をはがすようにしてトリミングします。
当然、最初の巻き付け時は一枚一枚丁寧に重なり合わないようにしましょう。
一度活着すると、どんどんボリュームアップしていきます。
綺麗に育てようとお考えなら、CO2添加が必要です。
南米ウイローモスをオールインワン小型水槽の厳しい条件下で育てた記録が、この水草にトライ!のコーナーにありますので、興味のある方はご覧下さい。

クリプトコリネ・ウェンディティ
分布:スリランカ   葉長:7〜10cm   水温:20〜28℃
照明:1灯〜   二酸化炭素:無し〜   
おすすめ度◎
クリプトコリネの仲間では栽培が容易な方です。
クリプトコリネの仲間は、赤茶色がかったくすんだ緑色が独特の渋い雰囲気をかもし出します。
水草が大量にあるジャングルのような水槽内ではその渋い色ゆえに目立ちにくい存在ですが、シンプルなレイアウト内で、センタープラントとして利用するとなかなかクールなイメージでGOODです!
もともとクリプトコリネはその自生地が比較的弱光な場所なので、10W1本という私の水槽でも大増殖しました。(高光量を必要としないという事は、低二酸化炭素でも育ちます)
クリプトコリネは環境によって色、形、大きさ等、その姿を変化させ、同じ水槽内でも光量の差や肥料量などによって一見違う種類のようにそれぞれ成長していくのがその魅力の1つです。
みなさんの水槽ではどんな姿に成長するでしょうか?
育成記録がこの水草にトライ!のコーナーにありますので、興味のある方はご覧下さい。

タイ・ニムファ
分布:タイ   葉長:8〜10cm   水温:20〜28℃
照明:1灯〜   二酸化炭素:無し〜 
  おすすめ度○
名前が示す通り、タイ原産の球根をつける睡蓮の仲間です。
赤みの強い茶褐色の広い葉を広げる様は、水槽内のポイントとして大変存在感があります。
CO2も特に必要なく、比較的低光量に強いという優れもの。
写真に写すと何故か緑色っぽいですが、実物はもっと真っ赤です。 唯一のウイークポイントは、とにかく成長が早いという点でしょうか?
放っておくと浮き葉を出して、下の水草が遮光されてしまうので、まめなトリミングが必要です。

ドワーフ・アマゾンフロッグビット
分布:アメリカ熱帯地区  葉長:1.5cm前後   水温:20〜30℃
照明:1灯〜   二酸化炭素:無し〜 
  
おすすめ度◎
アマゾンフロッグビットよりも小さ目の浮き草です。
ランナーを伸ばしてどんどん増えていきます。
アマゾンフロッグビットよりも丈夫で増えます。
根には極細の毛がいっぱい生えて、そこがバクテリアの格好の住みかになります。
また、栄養分をがんがん吸収するので、水質浄化能力が抜群に良いです。
この水草を投入してからは、少々餌を多めに与えてもコケの発生が見られなくなりました。

水中から見たところです。
ランナーで子株が出ているのが良くわかりますね。

バコパモンニエリ
分布:世界の熱帯域  葉長:1cm前後   水温:20〜30℃
照明:1灯〜  二酸化炭素:低高量下では必須
 おすすめ度△
肉厚で小さく丸っこい可愛い葉が特徴です。
茎は太くしっかりしていて、水面に向かって真っ直ぐ伸びます。
成長は遅いので、コケが付きやすいのがたまに傷。
富栄養水槽では一気にコケにやられそうです。
ただし、成長が遅いということは頻繁なトリミングが必要無いので小型水槽にはもってこいですね。
伸びた部分を切って差し戻せばどんどん増やせますが、元株はだんだんとコケが付いてきてあまり綺麗では無くなってくるので見苦しくなった株は抜きましょう。
元々丈夫な種類なので、十分な光量があればCO2無添加でも簡単に増えますが、低高量下ではCO2が必須です。

    


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