誰でもわかる連続照明講座〜蛍光ランプ編
「第一回 蛍光ランプの種類を知る」
蛍光ランプと一言にいっても、実際にはさまざまな種類が存在します。
これらのランプはそれぞれに特徴を持ち、さまざまな用途に対して向き・不向きがあります。
「どれが一番良い」といったものではないので、それぞれの特徴を理解し、目的に合ったものを選択しましょう。
三波長形
R(赤)・G(緑)・B(青)という、光の三原色にピークを絞って発光する蛍光ランプ。観賞魚用
現在もっとも広く普及したランプで、家電用品ではパルックやライフルック、アクアリウム用ではPG-IIIやNAランプなど、数多くの製品が販売されています。
一般家電用三波長型は光の色具合に応じて、日中の日差しに近い昼白色(5000K前後)、温かみのある電球色(3000k前後)、青白くさわやかな昼光色(7000k前後)といったバリエーションがありますが、アクアリウム用では昼光色よりさらに青白い8000kや、晴天の青空と同じ色の12000Kなど極端に青白い高色温度ランプも存在します。
これら色温度の違いは、RGB三色のうち、青成分と赤成分の量で決まります。青が多いほど青白い高色温度ランプに、赤が多いほど赤っぽい低色温度ランプになるというわけです。
これらの色温度は基本的に好みで選択するもので、色温度の違いによる特別な効果は無いと思ったほうがいいでしょう。
三波長形の植物育成への効果ですが、このランプは植物の光合成でもっとも必要とする赤い光のピークが610nm程度で、最も有効な650nmあたりの成分が極端に少なくなっています。その意味では育成に適しているとは言えないでしょう。
ただ、全蛍光ランプ中もっとも明るいという特徴を持っており、光が強いほど光合成が促進される植物の特長(上限はあるが)には合致しています。
また、色の再現性を示す平均演色評価数はRa85〜89と比較的高く、色合いがまずまず自然に見えるのも特徴です(Ra88以上なら不自然に見えにくいといわれている)。
古くから水槽で使われている紫色っぽいランプで、PG-IIやフィッシュルクスが有名です。植物育成用
鑑賞魚用ランプは赤い光と青い光を中心に発光するランプですが、同じような特徴を持つ植物育成用とは違い、光合成ではなく魚の赤や青を美しく鮮やかに引き出すことを目的としています(植物育成にも、ある程度効果あり)。
ショップでもよく使用されていますが、メタリックな赤や青い色彩を持つ小型カラシンをこの照明で照らすと、非常に神秘的な美しさを発揮します。
鑑賞面では有用なランプですが色の再現性は乏しく、赤・青以外は不自然な色合いに見えます。
また、非常に暗いのも難点で、通常は三波長形と組み合わせて利用されることが多いようです。
植物の光合成に必要とされる、赤い光と青い光を中心に発光するランプです。高演色形
もともとは陸上植物用ですが、こうした光を要求するのは葉緑体の特徴なので、水草にも十分に有効です。
大手家電メーカーから各種製品が発売されていますが、明るさを強化した製品や近赤外線を加えて育成促進を狙った製品など、いくつかのバリエーションがあります。
これらのランプは植物育成には有効なのですが、観賞魚用と同じように色が不自然に見える欠点があります。
特に水草育成目的で導入するのに、水草の緑色がくすんで見えるというのは大きな問題でしょう。非常に暗いのも難点で、三波長形の3割以下の明るさしかありません。
一般には三波長形と組み合わせて使われることが多いようです。
色の見え方を改善し、極めて自然な色彩表現を可能としたランプです。食肉用
平均演色評価数はRa90〜99と非常に高く、主に色評価や検査用に使用され、アクアリウム用としては普及していません。
たまに三波長形ランプを高演色形と呼んでいる場合もありますが、両者はまったく違うものなので混同しないよう注意してください。
このランプの最大の特徴は、太陽光に近い光を放出することです。三波長形のような極端なピークは持たず、幅広い光をまんべんなく含んでいます。太陽光に近いというのは鑑賞面で優れているだけでなく、水草にとっても自然環境に近い光が得られるというメリットがあります。特に赤い光のピークが650nm前後にあるのがポイントで、これは植物の光合成に必要とされる光の波長と一致します。
明るさは植物育成用と三波長形の中間程度。
言うまでもなくアクアリウム用ではありません^^;;。肉を新鮮に鮮やかに見せるために使われるランプです。メーカーや製品によって光の分布がずいぶん違うのですが、光合成に有効な650nm前後の光を豊富に含む製品があり、補助的に使うことで植物育成に効果が期待されます。
かなり赤っぽいランプなので、多用すると水槽全体が赤っぽい不自然な色合いに見えるので注意が必要です。
明るさは植物育成用と高演色形の中間程度。