水がピカピカの透明で、水草が綺麗に繁茂し、コケが目立たず、魚が優雅に泳いでいる。アクアリストなら誰しもそんな水槽を作ろうとして情報を集め、知恵を絞り、日夜努力していることでしょう。
そんな水槽を作るためにどんな方法をとっているのでしょうか?
1.水草を綺麗に育てる方法とは?
1)蛍光灯を水槽の上部全面に乗せられるだけ乗せて高光量を確保。
2)CO2添加
3)肥料の投入
このようにして水草を元気に育てます。
2.水をピカピカにするには?
1)濾材容量が大きく、濾過能力の高いフィルターを使用する。
2)水質悪化を防ぐ為にまめに換水する。
3.コケの発生を抑えるには?
1)これは1と2の組み合わせです。
2)十分な濾過能力を確保し、水草に勢いをつけてコケの勢力拡大を抑えます。
4.魚を元気に育てるには?
1)栄養価が高く、バランスの良いエサを1日2〜3回与える。
2)その魚に合った水質(pHなど)を作る。
これらは全てアクアリウムの基本ですね。
私はこのアクアリウムの基本が苦手で苦手で・・・・。
これって水槽内のさまざまな条件(環境)について人間の手でバランスをとるということですね。
水槽の環境があっちに傾けばこっちに引き戻し、こっちに傾けばあっちに押し戻す。
水質検査具類を駆使して環境を把握し、計算により次の手を考える。
延々これを続けてバランスをとろうと奮戦するわけですね。
外界と遮断されたほんの小さな空間しか持たない水槽。
この小さな空間の中で生きている小さな生き物たちは、厳しい生存競争を繰り広げています。
バクテリア・・・一口にバクテリアと言っても、小さな空間の中には多くの種類のバクテリアが生きています。
そんなバクテリアたちは、栄養を奪い合い、自分たちの住処を取り合い、少しでも多くの仲間を増やそうと必死に戦っています。
水草・・・水草好きのアクアリストなら、同じ水槽の中に数種類から十数種類の水草を植えていることでしょう。
この水草も大変な生存競争を繰り広げています。
栄養分、CO2を奪い合い、根を広げるスペースを取り合い、少しでも多くの光を求めて照明に向かってめいいっぱい葉を広げ合います。
魚・・・少しでも多くのエサを食べようと、人影が近づいて来たらエサの投入口付近で待機し、時には近くにいる生体を突ついて追い払います。
ミジンコ・・・動物プランクトンは自分よりも小さな植物プランクトン(コケの元)を食べます。 しかし・・・・魚に食べられてしまいます。
小さな植物プランクトンは植物と同じ様に水質を浄化します。
栄養分を確保しようと、他の藻類や水草に負けないように小さな体でがんばります。
コケ(藻類)・・・実は藻類もこの空間の中では欠かせない存在です。
時には魚の餌となり、微生物のエサとなり、また、水質を浄化します。
あまり多くのコケが勢力を拡大すると見苦しいものですが・・・。
みんな必死に戦っています。
ほんの小さな空間で繰り広げられているこの生存競争が、実は冒頭に書いたアクアリストが目差す水槽作りにおおいに関係しているんです。
限られた空間の中の限られた条件,環境に応じて生き物たちは厳しい生存競争を繰り広げ、その結果水槽のバランスが保たれてきます。
当然空間の条件,環境が変化すれば生き物たちはその条件,環境に応じて新たな生存競争を繰り広げます。
空間の条件,環境がころころと変われば生き物たちの生存競争も延々とめまぐるしく行われ、うまくバランスがとれず、いつまで経っても水槽が安定しないですね。
こう考えると、水槽のバランスがうまくとれ、安定させる為には出来るだけ人間の手を加えない、すなわち、空間の条件、環境を出来るだけ変化させないようにして、生き物達の生存競争を見守ってあげるのが良いのではないでしょうか。
その為には、
・光は規則正しくあててやる。
・水草肥料は入れない。
・CO2は添加しない。
・魚の数は適量で。
・魚のエサは少なめに。
・過度の換水は避ける。
このように、出来るだけ水槽内に投入するものを絞り込み、水槽内で物質をうまく循環させてあげることです。
ようは、水槽内に小さな生態系を作ってあげることですね。
ただし、水槽内は厳しい生存競争が繰り広げられる弱肉強食の世界です。
自分が好きな水草や魚がこの生存競争に負けて全滅してしまうかもしれません。
それをどう捉えるかは人それぞれだと思いますが、私はそうして出来あがった水槽が好きですねえ。
そうして出来あがった水槽では、水草はゆっくりゆっくり成長するのでトリミングの必要がほとんどありません。
換水はたまにするだけで良いです。
濾材なんてめったに触らなくて良いです。
少々のことで調子を崩すことも無いです。
その上とても綺麗な水槽になります。
こんな水槽作るには、あれやこれやと迷わずに、水槽を眺めながら、自分の目の前の小さな空間で、小さな生き物達は厳しい生存競争を繰り広げているんだなあなどと思いながら、のんびりと構えることですね。
そう、まずはまったりと。