その32 「カカト」

朝の10時35分、
誰もいない地下鉄の階段を上りきったところに、女物の靴のカカトが一つ転がっていました。
忙しさなのか、恥ずかしさなのか。
今ごろカカトの無くなった靴はどこにあるのでしょう。
朝のラッシュが終わった、静かな階段を上りきったところに転がっているそのカカトは、いつまでそこに転がっているのでしょうか。

〜おわり〜