ドッグマラソン'05
幻の準優勝

出場しようかしまいか前日まで迷った末、やっぱり出ることにして、7時半に芝公園ICから首都高経由で井の頭公園に向かった。
体調は万全ではない。走り込んでもいないし、2キロ減量も失敗した。失敗というか、その気は全然なかった。
それでも、車窓から見えるすがすがしい青空に若くない血はたぎった。
駐車場がいっぱいになるのを恐れるあまり早く来すぎた。
偶然止めた隣の車も同じ色のアベンシスだった。

下りてきた二頭のうち一頭がカンボーにちょっと似ていたので、舐められてはいけないと脅かしておいた。すでに戦いは始まっているのだ。
思えば、後にも先にも、ぼくが吠えたのは賢明にもこのときだけだった。

「くろ、きょうこそこのベッド勝ち取ろうな!」と姉ちゃんにハッパかけられたがキッパリ断った。今回は参加することに意義を見いだすんだ。それより自分の嫁入り道具のひとつも揃えたらどうだといいたかった。

気を静めようと、そこらを散策した。芝浦も悪くないが、井の頭もいいところだ。
グラウンドの適当なところに陣取って、まずは両隣ご近所に挨拶。

げっ! で、でかい! スタンダードかよ。
トイプードルばかり見慣れているぼくには馬としか思えなかった。
大型犬男子の部で一位になったのだから、ほんとに馬だったのかも知れない。

反対側はコーギー。これは見慣れている。芝浦のサクラのように甲高い声で騒がないので助かった。
テントの日陰が涼しそうで羨ましかった。折角買ったパラソルを持ってこなかった姉ちゃんを恨んだ。

その隣はウエスティグループだ。
よその子を滅多に褒めたことのない姉ちゃんとお父さんが「こりゃふみちゃんも負けるかもね」というほど連れている少女は可愛かった。
匂いからすると、英国人かそのハーフのようだった。お姫様役で仮装行列に参加したが大賞は逃した。
開会式が始まるまで、まだたっぷり時間があったので、どんなのが来ているか偵察に回った。