ポリドールレコードプレビュー
ポリドールの魅力をレーベルと共に語る

流行歌
明朗通信

河合 朗作詞
陸奥 明作曲
山田榮一編曲

桜井健二
きみ榮

2868

★内地の母と戦地の倅との軍事郵便の
遣り取りを滑稽に歌い上げた一枚。
片面上原の「腰の太刀」よりも私はこちらの
文字通り明朗な歌が好きであるが、好みに
よって賛否が出る曲でもある。
桜井健二ときみ栄のなんともト呆けた味が
絶品(保)
 
流行歌
雪の密林

宮本吉次作詞
成瀬純平作曲
細田定雄編曲

東海林太郎

2576

★10年前は幻のレコードといわれたが、昨今
では関西の骨董市では昼ごろに行っても
見かける程出回った。ただ、関東ではサッパリ
見ない気もするが。。。
当局から「発売はよいが、宣伝はまかりならぬ」
とけちを付けられたいわく付の一枚で、歌詞の
内容が岡田嘉子の越境事件を思わせるから
なのだろうか。
名ライター成瀬純平(宮本吉次)の作品の
中でもひときわ格調高く、且つ哀愁味たっぷりで
聴かせてくれる嬉しい一枚(保)
 
浪花節
都新聞所載
英霊蒲團

正岡 容作

春日井おかめ
古今亭志ん生
柳家小半治

P−3013

★3000番台は5000番台の廉価盤。
春日井おかめは少女浪曲師として戦前人気を
博したが、この一枚はご存知古今亭志ん生と
粋な柳家小半治が寄席の場面で登場する。
志ん生の演目は「ラブレター」の抜粋で理屈
抜きに楽しめる。
内容は戦死した子が寄席狂いで、倅を偲んで
母が寄席で涙するという奇才正岡容の真骨頂
である(保)
 
愛唱歌
日活多摩川映画
「別離傷心」主題歌
別離傷心

矢島寵兒作詞
飯田景應作・編曲

高山美枝子

5193

★大東亜戦争開戦直前に封切られた日活映画
「別離傷心」の主題歌でしっとりとした哀愁味が
たまらない一枚である。片面の「あゝ日の丸だ
前進だ」もなかなか聴かせてくれる。
高山美枝子は後期ポリドールきっての名歌手で
隠れたファンが多いのもうなづける。
この盤も、ひところは幻と言われたがそれなりに
出回った(保)
 
日本語
A) Omocha no March
 (Odajima) (玩具のマーチ)
B) Szume no Gakko
 (R.Hirota) (雀の學校)

Shirler Temple
 (Dtsch)
 mit Orchester

2409

★アメリカの名子役「シャーリーテンプル」ちゃん
が日本語で童謡を歌うという珍奇なもの。
聴いてみると役者だけあってなかなか達者な
歌い方で、知らぬものが聞いたら米国の子供が
歌っているとは気がつかない。
それなりに見る盤であるが、横文字の羅列で
見つけ出すのに一苦労する(保)
 
流行歌
日暮の馬車

宮本吉次作詞
成瀬純平作曲
山田榮一編曲

東海林太郎

2643

★成瀬純平の傑作がこの日暮の馬車。
今でも人気は健在でこの盤は珍盤ではないが、
引く手あまたである。
馬車物歌謡の真骨頂とも言うべき曲で、東海林
のしっとりとした歌声とアコーディオンが効果的
に哀愁味を増している(保)
 
流行歌
春香傳

ゆざわよしお作詞
服部逸郎作・編曲

上原 敏
台詞 田中絹代

2856

★朝鮮の物語「春香伝」を題材にした曲で、
田中絹代が春香役で台詞を入れている。
服部逸郎の絶品な曲はなんともいえぬ
物悲しさをかもし出し、上原の歌声と相俟って
憂いを増している。
片面の「残菊物語」もいいが是非おススメしたい
一枚である(保)
 
流行歌
ヴォルガ旅愁

樋口晴雄作詞
福島多歌三作曲
飯田景應編曲

北 廉太郎

2868

★戦前の閉塞感を如実に曲調から感じるのは
私だけであろうか。
ポリの哀愁歌謡のなかでもひときわ群を抜いて
いるのがこの一曲。
イントロにヴォルガの舟歌を挿入し、なかなか
趣向を凝らしていて、編曲にも目を引く。
今でも人気の一枚は滅多に見かけることがなく
いざ探すと苦労する(保)
 
流行歌
花と兵隊

藤田まさと作詞
宇佐不吟作・編曲

東海林太郎

2804

★この歌を「八木節と兵隊だ」と揶揄する人も
いるが、確かに歌詞は花が登場するが曲は
八木節然としていて面白い。
何度聴いても大村能章の曲調にしか聴こえな
いのは私の思い過ごしだろうか。
片面の「戦場の幼子」は神長瞭月の傑作で
表裏に甲乙は付けがたい(保)
 
愛唱歌
氷と艦隊

米山忠雄作詞
飯田景應作・編曲

田端義夫
大東亞管弦樂團

P−5277

★明るい曲調が楽しませてくれる田端のヒット盤
北洋作戦に従事する水兵の苦労を描いたもので
あるが、開戦端緒であるからか清涼感があって
大変よろし。
ありふれ盤ではあるが、手に入れるのに苦労した
一枚でもある(保)
 
       

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