行動主義

見えないものではなく、見えるものを研究対象に・・
行動主義(行動科学)以前の心理学は、精神分析などが広まっていました。
その様な心理学では、その理論を実証すること難しい。
理論ばかりが発展して、その理論が正しいのか、間違っているのか、実証できなかったのです。
つまり、正しいと感じる人もいれば、間違っていると感じる人もいます。
そこで、精神分析などの心理学(フロイトやユング)に対抗するように、アメリカで広まっていったのが行動主義!
こころ、特に無意識などは、計測不可能、実証不可能、見えない事柄で、どこまで研究しても想像の域を出ないという考えから、実際に目に見える「行動」を研究対象にしようという考えが行動主義です。
つまり、「どう思ったか」「どう感じたか」は、本人の心でしかわからないので、研究対象としてはふさわしくないと言う考えです。
そして、心の中でどうなのかと言うことについては、わからないこと(ブラックボックス)であるとして、「どのように行動したのか」という事実だけを取り上げようということです。
心理学なのに、心については考えないという姿勢は、とても奇妙に感じるかもしれません。
しかし、この行動主義は大きな成果を上げています。
その成果は、パブロフの犬でおなじみの、「条件づけ」に基づく学習理論。
人間を含む生き物が、後天的にどのようにいろいろなことを学んでいくのかということについて、多くの研究成果があります。
条件付けでは説明できない学習、「モデリング」についても行動主義の中から提唱されました。
条件付けの学習理論では、行動をシンプルに「刺激」と、それに対する「反応」と言うような図式でとらえました。
「その刺激に対して、・・どう思って・・反応したか」の、「どう思って」の部分は、わからないので無視する!
とにかく、その刺激があると、そのように反応するのだ!というふうに考える!
単純なようでも、その考え方で多くの応用が可能となります。
特殊な飼育箱の中で、鳩を飼っているとします。
あるボタンを鳩がつつくと、餌がポロリ!
鳩はそのことを、偶然知ります。
そうすると、鳩はそのボタンを自発的につつくようになります。
ボタンを押すと餌が出るということを学習した結果です。
そのような自発的な行動を生み出すような、条件付けを「オペラント条件付け」と言います。
ボタンをつつく芸をもつ鳩の出来上がりです。
行動主義者たちは、その研究の中で多くの変わった芸を持つ鳩やネズミを生み出しました。
ピカソとゴッホの作風の違いを区別する鳩!などなど・・・
この条件付け、オペラント条件付けなどの学習理論は、実に実用性に富んでいました。
これが、行動主義の心理学を、心理療法分野や教育分野での応用を盛んにし、行動主義を発展させました。
ところが、行動主義者のなかでは、どうしても心のことも研究対象とすべきという動きが盛んになり、認知心理学との合併の動きがあります。
認知行動主義と呼ばれています。
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