心の中の傷を探すと?
  
私たちは毎日、体を動かしますね。
歩いたり、何かを運んだり、走ったり、といろいろ。
それで、体は強くなります。
引っ越しとか、運動会とか、特に体をたくさん使ったときは、知らない間に擦り傷ができていて、 いつの間にけがをしたのか、わからないときもあります。
しかしそれも、いつの間にか治っています。

何もけがをしなかった日も、実はけがをしています。ま、それを普通、けがとは言わないだけですが。
思いものを持ち上げます。すると、何万本もある筋肉の繊維の内のいくつかがプチン!と切れちゃいます。
ところが、知らない間(夜寝ている時とか)に、修復されます。
修復するときは、今までよりも、余計に修復します。つまり以前より強くなります。
これを繰り返していると、どんどん強くなります。
骨も同じ。ちょっとしたことで骨のほんの一部が傷みます。
それは自動的に修復されます。そして、前よりも強くなるのです。

心だって傷を負いますね。
1日暮らせば、1つや2つの傷を負います。
人は心にいくつの傷を負ってきたんでしょうか。
ま、単純に計算すると、あなたが生きてきた年数に365掛けて、生きてきた日数を出します。
その日数に1.5掛けると心に傷を負った回数が出ます。
もし30才なら1万6425回!
おお!こいつはすごい!

快復が間に合わないほどの、大けがの場合は(例えば骨折とか)適切な処置が必要になります。
もし、20才だとしても1万950回!心に傷を負いますので、その中には、10や20の大けがもあるかもしれません。
その大けがといっても、その状況によるのです。
ドアに挟まれて、指を切断しちゃった!となると、緊急を要しますが、
ドアに挟まれて、髪の毛を切断しちゃった!となると、快復には長い時間がかかりますが、騒ぐことではありません。
心の傷も、その時は大けがでも、時間とともに、どうでも良くなることがあります。
劣等感を克服したくて、とても立派になった人もいます。
傷を克服したときに、人は強くなるんでしょうね。
克服の仕方を工夫すること。私ならここに力を注ぎます。
そうすれば、心の傷も人生にとっては、七味唐辛子のようなものになります。
時間がたっただけではどうにもならない心の傷は、心理学では、心的外傷といっています。
良くいわれるトラウマというやつ。トラウマという言葉が有名になったので、そちらの方が馴染みがあるかもしれません。
では、どの程度の心の傷を、心的外傷というのでしょうか。
トラウマという言葉が一般的になってから、ずいぶんと気軽なトラウマもたくさん世の中に登場しています。
世間話で登場するトラウマは、たいていの場合、酒の肴の役割を果たしますが、心的外傷と言えるものではありません。
「いやあ、子供の頃に家が貧しくってね、辛い思いをしたよ!そのことが今でもトラウマでね・・・」
なんて、気軽に言えるのは、トラウマではなくて「話のタネ」。
具体的には、何がその人にとって心的外傷か、個人差が大きいので、限定することはできませんが、 トラウマの世界選手権があったとすれば、たぶん代表選手はこの人達でしょう。
ベトナム戦争体験者
ベトナム戦争に行ったアメリカ兵はずいぶんと悲惨な経験をしたようです。
戦争から帰っても本国アメリカで悪者扱いをされ、長く辛い葛藤の中で暮らしたようですね。
むろんアメリカ兵以外の、戦争の被害にあった人々はそれ以上の辛い体験だったでしょう。
第2次世界大戦、ユダヤ人虐殺
その中で生き残った人々が、このことを忘れることはできないでしょう。
大規模自然災害
復興に時間がかかった場合、一瞬の災害ではなく長年の災害になるでしょう。
元通りに復興するまでは、この災害のことを忘れたくても忘れられません。

もちろん個人的な心的外傷体験にも重大なものはあるでしょう。
ところで、全ての生き物は、常に現在から未来へと生きる宿命にあります。
時間は常に前進し、バックすることはありません。
その過去の体験が、心的外傷に含まれるか、含まれないかによって未来が左右されることはないでしょう。
私がかなり前に、車を買ったときのことですが、
私「白は汚れが目立つからなあ!」
車屋さん「お客さん!それは白ではなくパールホワイトです。」
私「でも白でしょう。」
車やさん「白というのは、こちらの車です。それはパールホワイトです。」
私「白と呼ぼうが、パールホワイトと呼ぼうが、呼び方で車の色が変わるわけでなし、とにかくその色はいらん!」
このセールスマンは、白は白でもこの車は良い色だと言いたかったんですね。
でも私は、汚れが目立つ色はイヤだと行っていたのです。
汚れの目立たない色を私に勧めたら売れていたでしょうね。
パールホワイトがどれほどよい色でも、この場合は無力です。
こだわっても仕方のないポイントにこだわったセールスマンは売り上げを逃してしまいます。
もし、あなたがセールスマンで、あなたの人生がお客さんならば、あなたというセールスマンは、あなたの人生というお客さんに対して成功する必要があると考えることができると思いますか?
  
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