感動の一滴
大量のジュースも、まず一滴から!
  
とても興味深い、男の子でした。
彼は3才、お菓子があると、自分一人で独占しなければ、いても立ってもいられない。
体は小さいが、そのケチケチぶりは、ヘビー級だあー!
そして、この彼と私は、1つのジュースを巡って戦います。
ケチケチぼうずVS催眠術師のお話です。
その子は、お菓子を独占したいために、驚くべき技を開発していました。
お菓子を全て手元にかき集めて、両腕で丸く囲みます。
それだけでは上が、がら空きなんですね。
だから、上を頭でペコッとふたをする。
両腕で囲んで、頭でペコッ!
全身全霊の防御態勢!
思わず笑ってしまったあぁ!
いやー、面白い!
みなさんに見せてあげたかった。
それじゃあ、自分も食べられないだろう!
ところが、笑ってばかりもいられません。なんてったて、よその家におじゃましたときもこれをやるんですねえ。
これでは、お父さんもお母さんも、たまらない。
「みんなで分けて食べようね。ハハハ(^^;)」と、引きつった笑いを浮かべるしかありません。
この子は、”量”に関して学んだんですね。
ホントに赤ちゃんの頃は、お菓子が増えても減ってもわからないのです。
”量”というものの意味を知ったのです。増えること、減ることが、何を意味するのかを知ったのです。
そして、お菓子が減ると損だということを知りました。
ちょうどその子がジュースを飲んでいるところにたまたま出くわしました。
よく見かける、紙のパックで、ストローを差し込んで飲むジュース。

そこで私は空のコップを用意してもらいました。
そのジュースを分けてもらおうというわけです。
作戦は簡単!・・彼は量による損得を知ったところです。だから、損のない量に限定して、つまり、とても少ない量を分けてもらおうというわけです。
「ほんのちょっとだけ分けて欲しいなあ。ホントにちょっとでいいんだけどなあ。」
すると彼は、真っ赤な顔をして、ストローをいじくりながら、とても悩み始めました。
そうこう、している内に、ジュースのパックからストローがスポンと抜けました。
そして、ストローの先端に、一滴のジュースがあります。
チャーンス!
そのストローの先の、一滴のジュースを分けてもらいました。
私のコップの中に、彼がストローをつっこんで、ちょんちょん!
彼は生まれて初めて、人に分け与えました。
私がそのことを、とても喜びました。
そしてそれが、ポジティブフィードバックとなります。
彼はまた私を喜ばせたくなります。決して誉めたりはしていません。私は喜んだのです。
そのことが、彼を幸せな気分にします。
だから、彼は、またストローの先に、ジュースを付けて私のコップに、ちょんちょん!
そしてまた、今度はストローの先にたくさんジュースを付けて、ちょんちょん!
今度は、紙パックからドバドバ〜!
彼はとても楽しいでしょう、しかしジュースは、ほとんど私が飲みました。
めでたし めでたし
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その後、彼はお菓子を配って歩くのが趣味になったとか・・・・
  
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