筋金入りの勉強ぎらい!
催眠術師VS筋金入りの勉強ぎらい!
  
実際の年齢を変更しています。性別を変えている可能性があります。
そのつもりで見てください。

あるお母さんからの相談でした。
「うちの子は、筋金入りの勉強嫌いなんです。」
私はその「筋金入り」というのはどういうことなのか、よくわかりませんでした。
そして、そのことを徹底的に調べました。
そうしているうちにいろいろなことがわかってきました。

お母さんは教育根心であること。
お父さんはそれ以上に教育熱心であること。
その男の子は小学5年生ここ数年の間、宿題をやったこともない。
学校の先生は本人に言っても無駄なので親に言う。
時間割を合わせたことがない。教科書は全部鞄の中。
お母さんは毎日「勉強しなさい。」といっている。
週に1度はお父さんが雷を落としている。
おもちゃはいろいろ持っている。これはその子の自慢だ!
学校には毎日遅れずに行く。
学校では勉強以外のことでは、評価はよい。
学校でも勉強嫌いで有名らしい。
授業は出ている。

これらのことから、私はこの子は見込みがあると思いました。
お母さんに「2,3日考えさせてください。」と言って、作戦タイム!

じっくりと考えて、お母さんとある打ち合わせをしました。
どんな打ち合わせをしたかは、後でわかります。
お母さんは私の提案には驚いたようですが、「内藤さんが言うのなら」ということで納得してくれました。

さて、その子に合いました。 お母さんから「おもちゃのことを教えて欲しい」という名目で、私を紹介してもらいました。
幸いなことに、その子は勉強嫌いですが人間嫌いではありません。
とても親しくおもちゃを紹介してくれました。
そのうち私は机の上に見え隠れする参考書、問題集に目を向けます。

私は「こんなん、いっぺん読んでみたいなあ」といいます。
そしてその子「そんなん、ぜんぜんおもろないで!さっぱりわからへんし。」
私は「勉強、嫌いか?」
その子「そんなん、好きなわけないやんか!」
私「おっちゃんの言うこと聞いてくれたら、勉強せんでもええようにしたるでえ!」
その子「ほんまかー!」
私「勉強、嫌いやろ。したくないやろ。これ見てもええか?(参考書)」
その子「ええで」

かわいそうな男の子。催眠術師の悪魔のような罠にはまりつつあります。
それにしても催眠術師はなんて悪いやつなんだ!

私「おっちゃんは勉強すきやねん。これも見せてちょうだい。」
その子「うん」
私「わーこんなことも書いてるなー。勉強、嫌いやろ?おっちゃんは好きやねん。」
その子「ふ〜ん」
私「これも見せてちょうだい。勉強、嫌いやろ。せんでもええ、せんでもええで。おっちゃんは勉強好きやねん。」
その子「こんなんもあるで。」
私「ほんまや。それ貸してちょうだい。読まへんやろ。」
その子「うん」
私「こんなんもあるやんか。」

催眠術師の魔の手はついに教科書にまで及びます。

私「うわーええな!これもちょうだい。」
その子「それは学校のんや。先生に怒られる!」
私「かまへん、かまへん。勉強、嫌いやろ。こんなんいらんいらん。おっちゃんは勉強したいねん。」

ここから、男の子と催眠術師は教科書の所有権を巡って争います。
あんまり、催眠術師が喜んで欲しがるので、男の子はちょっと惜しくなってきたところです。

その子「それ全部俺のや!」
私「違うでー。もらったでー。勉強したくないやろ。おっちゃんは勉強したいんや。だからおっちゃんのや。」
その子「そんなん、ずるい!」
私「お母さんに聞いて見よーっ!お母さーん。」

ここでお母さん登場!
所有権の争いは、勉強をする、しない、というところに焦点づけられています。
そしてお母さんは、どちらの見方をするのか!

私「お母さん聞いてください!これは勉強したい人が使うんですか?勉強したくない人が使うんですか?」
お母さん「勉強する人が使うんです!」
私「やったー!やっぱりおっちゃんのやな。」
その子「そんなんあかんわ!」
私「けど、おっちゃんは勉強したいねん。さっき勉強したくないって言うたやろ。勉強したらあかんぞー。」
その子「俺も勉強したいんじゃ!おっちゃんよりな、10倍も勉強したいんじゃあー。」

もちろん、これは口からでまかせを言っていますが、この男の子が生まれて初めて勉強したいと言った瞬間です。
1歩前進です。おかあさんは早くもその言葉に目がうるうる。
所有権を巡る争いは、勉強する権利を巡る争いへと進んでいます。

私「おかしいなあ、さっき勉強、嫌いやって言うてたけどな、今、急に好きになったんか?」
その子「そうや!今、急に好きになったんや!」
私「おかしいなあ、もしかしたら、嘘ついてるんやろ。」
その子「嘘とちゃうわ!ほんまじゃ!」
私「しゃあないなあ。せっかく、ええもん貰うとこやったのになあ。また3日後に、今度こそほんまに貰いに来るからな。」
私「ほんまは、おっちゃんの方が勉強したいのがそのときにわかるぞ!きょうは持って帰らへんけど、ぜったい3日後にまたくるからな!」
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3日後ですが、その子は教科書に自分の名前を大きく書いていました。
机に向かっていました。
しかし、重要なことがあります。
その教科書は本当にその子にはふさわしくないのです。
何年も、宿題1つやってきていないのです。
その教科書を理解できるわけがありません。
お母さんに、「今のうちに低学年レベルから教えてくれる家庭教師をつけた方がいいですよ。」といいました。
私にやってくれないかと言われましたが、私とその子の人間関係はもはやそういうことにはなりません。
そして、また勉強しなくなるでしょう。
そのときは「勉強しなさい。」と言ってはいけません。
おかあさんが、お父さんに向かって「今度また、あのおっちゃんが来ると言ってたわ。」と言えばいいでしょう。
子供に向かって言うと全く逆効果になりますね。子供は夫婦の会話には聞き耳を立てているでしょう。
  
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