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9.6.98

書き忘れていたんですが、9月4日に約一週間くらいをかけて作成していたAT&Tの奨学金への論文を書き上げ、9月15日の締め切りまでどうにか間に合わせることが出来ました。この奨学金制度はアジアの人のためだけに、秋からアメリカの大学、院に留学することが決まっている人たちを対象に一括払いの5000ドルが支給されるというもの。

はっきり言ってこの奨学金を真剣に狙っているわけでは毛頭ありません。なにせアジアの各国につき受賞人数が決まっていて、日本人は4人しか席がありません。しかも、去年の日本人受賞者の4人のうち3人がハーバード大学。後の一人が、シカゴ大。他の国の受賞者を見渡し見ても、スタンフォード、MITなどなどの有名校ばかりで全体(全部でたしか30数人くらい。)の8割くらいを占めているという、なんだか公平なのかなんなのかわからないような奨学金制度です。(ちなみ受賞者でミシガン大の人は一人もいません。イリノイ大学アーバナシャンペーンは一人いるんですが。)

・・・という奨学金なんで、まったく期待なんてしていなく、なぜ申し込んでいるかというと、この半年間、何一つとしてライティングをしていなかったので、ブラッシュアップといいますか、ちょっとでもなれておこうというのが申し込んだ動機です。なにせ大学に受かったのが、今年の春くらいですんで、もう半年も、何のリーディングも、ライティングもしてきてなかったんです。

このリーディングも半年くらいしてこなかった(ちょこちょこっとはありましたが。)という理由で、この4,5日前から、高かったので、ちょっとひるみましたが、環境関連の面白そうな本(200ページくらいのハードカバーで、30ドル近くしました。)を購入し、読み始めています。クラスが始まるまでに読み終わりたいので、1日大体4,50ページ位のペースにしました。クラスが始まると、一人のか弱い留学生の私に、いつ何時馬鹿みたいな量のリーディングが課されるとも知れません。ちょっとつづならしていこうという理由ではじめましたが、予定通り明日には読み終われそうで、少し一安心です。

題名を"Ecologies of the Heart"といい、Environmental/Resource Managementに関する本です。この作者(UCリバーサイド校の教授です。)が、世界中のネイティブの人たちと暮らした20数年をひとつのレポートとしてまとめ、その上で環境管理のあり方や、その方法論が書かれている本です。一番面白い点は、この作者が自分でネイティブの世界に数十年も住んだ経験があり、現地の人々からの視点で、(矛盾するようですが、)包括的な視野にたった環境管理を論じているところです。我々がいうところのいわゆる「知恵」というものをいかにして政策レベルまで引き上げるのか、またその「知恵」そのものの形成過程や実際を、たくさんの具体例を使って説明しています。

しかしやはりこういう環境管理の本は読めば読むほど、相対的な考えにおちいってしまいます。妥協策としての政策をつくるにしても、違う視点から見るとすべて価値が変わってくるので、政策者、管理者としての明確な立場など取ることは不可能に思えてくるのです。この問題は引き続き私の疑問として残っていくことになると思います。

クラスは、明日がLabor Dayでお休みということもあり、9月の8日からの始まりとなります。

・・・さて、いよいよです。

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9.5.98

今日はただ飯が食えるというので、ミシガン大の“フットボールの試合”を見に行ってきました。みんながゲームゲームといっているので、てっきり本物の試合があるのかと思ったら(ま、その時点ですでにただ飯をいただいていたんで私としてはもう満足だったんですが。)なんとただのテレビ観戦。始め群集(みんな新入生)についていったらスタジアムみたいなところについたので、あぁここであるのか、と思って中に入るとなんとそこはバスケットボールのスタジアム。天井に吊り下げられた巨大スクリーンにミシガン大とノートルダム大との試合の中継が流されていたのでした。ただ飯をいただいている間にも、アメフトの試合があるにしては数百人くらいしかその会場にいなかったのでおかしいなとは思っていたんですが、まさかたんなるテレビ観戦とは。

しかももっと驚いたことにこの、日本でやったならすぐにおしらけムードな企画が、なんと皆さんスクリーンに向かってあらら絶叫しまくり。まるでワールドカップ。(しかもやっていたのは単なる練習試合。)おなかいっぱいの私は試合はじまって早々10分くらいで帰途についたんですが、単なるテレビ中継でこんなにも盛り上がれるとはいやはやびっくり。それと「やっぱりアメリカ人って集まるのがすきだな」と思いました。試合前の会場でも子供地味たゲームに数百人の大学生が興じていました。国自体の歴史が浅く、国自体が子供で、実際の4,5歳の子供が不可能なことはないと本気で信じているように、彼らアメリカ人もそう言う風に考える傾向があります。そういった子供じみた国民性の結果が、現代のテクノロジーを築く大きな原動力となったのは事実でしょう。子供のような純粋な可能性への追及がこの国では貴ばれます。

・・・そういう彼らからはとてつもない力を感じますが、その時皆が興じていた遊びがあまりにも人を馬鹿にしたような(私は遠くの方から見てましたが。)ゲームだったんで、そんなものに夢中になっている彼らの姿を見ると何かこっちまでが恥ずかしくなってきます。いやはや国民性とはこんなにも違うものかと、少し改めて感じました。

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9.2.98

 そろそろ結構忙しくなってきたかもしれません。


 今日あったことは、正式な入学式といいますか、歓迎会のようなものがありました。学長も来ていたので、これが多分日本で言う入学式にあたるんじゃないかと思います。別にでなくてもいいし、午後の7時からあったので日本で言う入学式なんてのとはちょっと違ったので、あまり入学式に出た、という感じはしませんでした。
 内容はというと、まず国歌(歌っているのはもちろんミシガン大のSchool of Musicの人。)を皆で起立して聞き、そこから各学部の学長のあいさつみたいなものへと続きました。途中でまたもやSchool of Musicの生徒たちのアカペラや「卒業できない」ことを面白く歌った替え歌などを披露してくれました。私個人としては学長のシェークスピアの一節の朗読なんかよりもこっちの方がよほど良かったです。それに彼らの歌のときが誰のスピーチの後よりも拍手が大きかったのが結構面白かったです。途中、ミシガン大の生徒として結構誇らしい気分にもなれました。ひとつ面白いなと思ったのは「リスクを負いなさい」と、学部長が誇らしげに言ったことです。それと同時に「この大学にいるということは同時にリスクを自ら負っているということだ。」ともスピーチの中で言っていました。いかにもアメリカらしいな、と思いました。入学式らしき会の中で堂々とどんどんリスクを負え、と勧めるところなんていかにもアメリカらしかったです。

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9.1.98



 ついこの間までミシガン大の遅いこと限りないダイアルアップ接続を使っていたんですが、昨日、ついにEthernetをつかったLANへの登録を完了しました。私の寮では10Mbpsもの高速度で接続してもらえます。なにしろはじめてのLAN云々でしたので、結構わからないところもありましたが、どうにか接続までこぎつけました。感想を言うと、「すばらしい。」この一言です。つなぎっぱなしもへったくれもPCカードを差し込んでいればいいだけですし、電話線とは違うので、かかってくる電話も気にしなくて良いわけです。1年間で49ドルほどかかるそうですが、使い勝手を考えると、これはかなり安い金額ではと思っています。

 この日に、各クラスに必要な教科書を買いに行きました。「・・・こんなに高いの?」とおもわず店員に尋ねてしまったほどびっくりの値段でした。なにせ日本の大学でも教科書を買ったことがなかったので、まさかこんなに高いとは想像もしていませんでした。Calculusの教科書が72ドル、ドイツ語が3冊くらい要求されていて合計120ドルくらい。自然資源のクラスの教科書はようやく中古が見つかったんですが、それでも52ドル。合計でなんと300ドルくらいかかりました。
 でもたしかミシガン大のパンフレットには本代500ドルくらいって書かれていたような記憶があるんですが、どうやら大嘘のようです。