■振り向けばそこに息を吸う。そして、吐き出す。 斜め45度。 お互いに隠し事はできないくらい、判りすぎているのは心地よいような、怖いような。 「もうすぐ最後だ。」 「死なないでよ。」 「俺、軍曹が死んだらきっと泣く。絶対に泣くからな。それに、軍曹いっただろ?」 ルルが死んだとき。冷たい体をカラヤの大地に葬ったとき。 ”俺は絶対に同じ間違いをしない。だから、お前は俺が絶対に死なせない。俺が絶対にお前を守ってやるからな。” 「俺を守ってくれるんだろ?だから、死なないでよ。」 「軍人は、一度した約束は必ず守る。」 ぶっきらぼうな返事が返ってきたときには、軍曹はもうヒューゴを見ていないけれど。 顔を上げて、その場所へと通じる道を見つめる。 戦いの終わりがまつ、その場所。 |
(2003/03/09)