■一分間劇場〜キバとクラウス
レオナ
「キバ将軍、飲み過ぎだよ。今夜はここまでにしたらどうだい?」
キバ
「おお、もうこんな時間か。ならば、レオナ殿、今日は我が息子クラウスが任官した記念日。それに免じて、もう一杯だけお願いしたいのだが。」
レオナ
「ふふふふ、そうなのかい。じゃあ、もう一杯だけ。」
キバ
「ありがとう。」
──次の日
レオナ
「将軍、そろそろ部屋に戻らないと、また息子さんが心配するんじゃないかい?」
キバ
「お気遣いありがとう、レオナ殿。それでは最後の一杯を、我が息子クラウスが初めて歩いた日に捧げてもよろしいかな?」
レオナ
「……いいけど……しかし、将軍は記憶力がいいんだねェ。」
キバ
「ははは、お褒めにあずかりまして。それでは我が息子クラウスとレオナ殿に乾杯。」
──またまた次の日
レオナ
「で、将軍、今日は息子さんが何をした日なんだい??」
キバ
「今日は、クラウスの初恋が破れた日……それを哀れと思われるなら……。」
クラウス
「父上。」
キバ
「ぎくっ。」
クラウス
「あまりにも連日お帰りが遅いので……お迎えに参りました。」
キバ
「そ、そうか。すまないな、クラウス。そろそろ戻ろうかと思っていたところだ。」
クラウス
「それでは、戻りましょう。」
キバ
「うむ。」
クラウス
「で、父上。今日は何の記念日とおっしゃいましたか?」(にっこり)
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