■嗚呼、神父様 その弐
かりや
「あんたは俺のこの姿を見てもなんとも思わないのか?」
きれい
「いや、なにも。逆に美しいとさえ思えるが。」
かりや
「!!・・・あんたは変わってるよ。」
きれい
「ああ、私は人が美しいと思うものを美しいと思えない人間でね。」
かりや
「・・・。」
きれい
「野に咲く花や、空を染める夕焼け、我が子を抱く母親、皆はそれを美しいというだろう。だが、私にはそれを美しいと思うことができない。私が美しいと思うものは、万人が醜いと思うもの、皆が目を背け忌避するようなものだ、かりや。」
かりや
「・・・・・・・・・・。」
きれい
「だから、私は君をとても美しいと思っている。」
かりや
「・・・・・・おい、それって・・・。」
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