モドル

■雁夜 in 蟲蔵   その参


ぞうけん
「蟲にもだいぶ慣れたようじゃの、かりやよ」
かりや
「わざわざ嫌味言うためにきたのかよ、妖怪ジジイ。」
ぞうけん
「呵々。減らず口をたたく余裕もでてきたか。」
かりや
「用がないならさっさと出ていけ、お前に付き合ってる暇はない。」
ぞうけん
「それだけ元気なら、刻印虫を増やしても大丈夫じゃな。」
かりや
「!」
ぞうけん
「蟲はお前という生餌を喰ろうて肥え太る。増やせば増やすほど、お前の魔力も上がろうというものよ、どうじゃ嬉しかろう、かりや。」
かりや
「…この…野郎…!」
ぞうけん
「くく、よい顔よ。これ以上の苦痛にお前の体は耐えきれるかな。呵呵呵々。やめてほしいか?やめてほしいのならば・・・」
かりや
「……」
ぞうけん
「『大好きなお父さん、かりやが悪い子でした。悪口を言ってごめんなさい。』というてみよ。」
かりや
「なんだと?」
ぞうけん
「『大好きなお父さん、かりやが…』」
かりや
「いや、そこじゃねえよ!」

(2012/02/20)

※可愛い(笑)息子に悪口を言われて悲しかったようです。


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