モドル

■一分間劇場 お友達は蟲です。 その壱



ぞうけん
「父からのせめてもの手向けよ、かりや。お前にいいものをくれてやろう。」
かりや
「たいして期待もしてない息子に対して、温情をかけてくれるわけか?どうした、吸血鬼。とうとう脳にまで蟲がまわったか?」
ぞうけん
「呵々。いいおるわ、出来そこないめ。」
かりや
「ふん、能書きはいらない。寄こすんならさっさと寄こせよ。」
ぞうけん
「なれば、かりやよ。間桐の魔術師として、蟲と会話できる能力を与えよう。」
かりや
「は?」
ぞうけん
「呵呵々。せいぜい励むがいいわ。」
かりや
「ちょ、ちょっと待て、こんな能力いらねえ!!!」


蟲たち
「かりや、元気を出して。僕たちかりやのために頑張って戦うから。」
かりや
「おまえら…見た目はアレだけど、本当はいい蟲なんだな。」
蟲たち
「でも、僕たちお腹が減って動けないの。かりやの体(まりょく)、食べていい?」
かりや
「!?」

(2012/02/06)

※蟲使い、ですから。


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