モドル

■間桐館の三人組 その弐

かりや
「あれ?さくらちゃんどうしたのそれ?」
さくら
「うん。お父様に買ってもらった・・・。もうすぐ小学校にはいるからって・・・ランドセル・・・。」
かりや
「!!!そ、そうなんだ、よく似合っていよ。」
かりや
――くっ!兄貴の野郎。プレゼントでさくらちゃんの歓心を買おうなんて卑怯な真似しやがって!俺だって、俺だって入学祝くらい!
かりや
「さくらちゃん。おじさんも、さくらちゃんに入学のお祝いをしたいんだけど、何か欲しいものはないかな?」
さくら
「え・・?もういるものは買ってもらったよ?」
かりや
「いるものじゃなくてもいいんだよ、さくらちゃん。お祝なんだから好きなものをおじさんに言ってほしいな。大丈夫大丈夫、おじさんだってちゃんと貯金してるから、さくらちゃんの欲しいものの一つや二つ、すぐに買ってくるよ。だから、遠慮なくいってみて。ね。」
さくら
「う、うん・・・じゃあ、私、おじさんの作った卵焼きが食べたいな。」
かりや
「卵焼き?そんなものでいいのかい?」
さくら
「うん。私、おじさんの作ってくれる卵焼きが好き。・・・とっても美味しいもの。」
かりや
「さ、さくらちゃん・・・・・・。よおし!おじさん、頑張っちゃうからね。今日の夜ごはん、楽しみにしてて!」
さくら
「うん、ありがとう。おじさん。あんまり無理しなくていいよ?」
かりや
「大丈夫!おじさんの料理スキルは最強だから!」
さくら
「うん・・・。楽しみに・・・待ってるね。」

ばーさーかー
「あーー、さくら・・・なんだか色々と気を使わせてしまったようで、本当に申し訳ありません。」
さくら
「らんすさん、謝らなくてもいいよ。おじさんの卵焼きが好きなのは本当だよ。」
ばーさーかー
「さくら・・・。」
さくら
「それに、あまり変に頑張られたら・・・困るし。料理なら何も起こらないよね、きっと・・・。」
ばーさーかー
「・・・・・・御尤もです。」


(2013/04/17)

※さくらちゃん・・・みたいな。


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