■隣の遠坂さん その壱
ときおみ
「かりや、間桐の魔術は少し変わった方法で教えをつたえると聞いたのだが、本当か?」
かりや
「・・・まあ、一般的な方法ではないだろうな。ときおみ、それ誰から聞いた?」
ときおみ
「ぞうけん殿からだが?」
かりや
―――くそジジイ!何ぺらぺら喋ってんだ!
かりや
「そんなことを聞くってことは、もしかして間桐の修行方法に興味があるのか?」
ときおみ
「それはまあ、少なからず、ね。」
かりや
「ふうん、じゃあ体験させてやろうか?間桐一日体験。」
ときおみ
「そんなことができるのかい?!」
かりや
「本当は駄目なんだろうけどな。やってみたいっていうのなら、一日俺に代わってみればいい。」
ときおみ
「是非お願いしたい!」
かりや
「あー。その。なんというか。初めてはちょっときついかもしれないけど、そのうちに慣れればよくなるかもしれないとかなんとかごにょごにょ。」
ときおみ
「?魔術の修行が厳しいのは当然だと思っているよ。だが、気遣ってくれてありがとう、かりや。」
かりや
「・・・いや。寧ろ礼を言うのは俺のほうなんだが。」
ときおみ
「?」
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