■聖戦の系譜・キャラ設定

ノイッシュ

シアルフィに昔から使える廷臣の息子。忠実なるシグルドの部下。実直で、真面目。シアルフィを心から愛し、シグルドに忠誠を誓っている。
金髪茶眼。曲がったことを嫌うし、女性経験も少ない。
 お家大事、シグルド様大事、でイマイチ周りのことが目に入ってないタイプ。とことん武人肌。政治的状況には詳しくなく、とにかくシグルド様をお守りすること、シアルフィを守ることが彼の使命。
 ノディオンの景色を眺めつつ、シアルフィを懐かしみ、この大地が戦火にさらされないように戦おう、とかちょっとこっぱずかしく誓ったりするタイプ。とにもかくにも好青年。
 戦闘は突っ込んでいって敵を蹴散らす力押し。無駄死にはするなとシグルドやアレクにいわれているが、この戦い方はなかなか改善できないようだ。
公式の場での一人称「私」  友達の前「俺」とか思っていたが、どうやらいつでもどこでも「私」のようです。


ラケシス

兄とノディオンを心から愛する王女。自由奔放でありながら、気品を失わない。
兄とノディオンをほめられると、素直に喜ぶ。が、自分の容姿をほめる相手には反感を抱く。
エルトシャンの異母妹。アルヴァ、エヴァ、イーヴをいつもわがまま(←息抜きに外に行きたいから、行って来るわ、とかお兄さまと一緒にアグストリアに伺候してはだめ?とかその手のもの。)で困らせている。
 そんな彼女を口説くには、ノディオンをほめるかエルトシャンをほめるか、どっちかが効果あり。
どっちもすればさらに効果倍増(笑)
色恋沙汰は苦手であるが、自分の気持ちを偽ることも苦手。恋愛経験値が足りないので、好きな人にはどんな態度をとっていいのか判らない。そこらへんはノイッシュと一緒。


ジャムカ

ヴェルダンの第三王子。その実はバトゥ王の長男の息子。早世した長男に代わり、ヴェルダン王の後継者として、祖父のバトゥ王に薫陶をうける。
両親を早くなくしたため、親の愛情を受けることなく成長する。そのためか、己の感情を表に出すことが不得手で、誤解を招くこともしばしば。
誠実であり、心根も優しく、曲がったことを嫌う。
孤独を愛する寡黙な青年であるが、盗賊デューに対しては奇妙な友情を感じ、心を許す。
エーディンと結ばれ、子を残すが、ヴェルダンの彼女に対する仕打ちを悔やみ、心を通わせ得なかった。が、最後の戦いに赴く寸前に、己の気持ちをエーディンにうち明け、戦場へ向かう。
母親は精霊の森の巫女。その弓の腕は、ヴェルダン一といわれるほどの名手。敵に回すと凶悪そのものな必殺の弓使いである。


デュー

生まれ育ち不明の盗賊少年。ヴェルダンで王宮に忍び込んだところをとっつかまり、その場で殺される寸前をジャムカが買い取った。(代償は金貨一袋)それ以降、ジャムカに妙になつく。幼い頃から人にいえない苦労を重ねてきた彼は、人の心に聡い。ジャムカの孤独を理解し、そんな彼を誰よりも好いている。
明るく誰からも好かれる少年。自由奔放を楽しんでいるようでありながら、差し出される手には滅茶苦茶弱い。愛情に恵まれていなかったのは、ジャムカもデューも一緒。
ジャムカとエーディンが結婚後も微妙な関係なのを案じつつ、それを嬉しいとも感じている自分に罪悪感。
ジャムカが最後の戦いに行く前に、デューに己のお守り(銀のダガー)を預けて戦場から逃がした。ジャムカにとってデューは弟のような存在でもあり、友でもあったようだ。

エーディン

ユングウィ家の第二公女。美しく優しい女性にして、アゼルとミデェールの初恋の人。ヴェルダンに拉致され、グランベルとヴェルダンの戦争の原因となる。ジャムカに救い出され、後に彼の妻となる。
彼女の生んだレスターが誰の子供かは気になるところ。
ジャムカを愛するようになるが、ジャムカはヴェルダンが彼女にした仕打ちや彼自身の性格のために、彼女が望むような夫になりきれず、彼女は一見よそよそしい彼の態度に苦しめられる。しかし、プライドの高さ故にそれを夫に訴えられず、最後の戦いの前に本当の気持ちを告げる。

アサエロ

コノートのヒットマンと恐れられる男。暗殺集団ガルムの爪の主要メンバーである。女と子供は殺さない、がポリシー。グランベルの大乱の時に、狩人であった父親と母親を戦火で失い、5歳にもならなかった妹ディジーを養うため、ガルムの爪のボスに自分の将来ごと買えと申し出、受け入れられる。以後、そこで殺しの技を学び、今に至る。稼いだお金はその大半がディジーのいる孤児院へと流れている。
大乱の折りに、領民を見捨てて自分たちだけで逃げ出した貴族階級をひどく憎んでいる。だが、暗殺者に襲われているセリスを救い、(女と子供は殺さない、という彼の信条故)後に、彼が貴族階級と知って後悔する。
ガルムの牙のボスからセリスの殺しの依頼を受ける。が、結局殺せなかったために、ガルムの牙から制裁を受ける。その後、ディジーとセリスの説得によりセリス軍に合流する。
 元々、非情になりきれないタイプなので、そういう意味でも殺し屋には向かない人物だったようだ。

レックス

ドズル家の次男坊。気楽な御曹司だけあって、遊びにはたけている。父親に反感を抱いていて、それが言動に現れているので、ランゴバルト卿には嫌われている。それがわかるので、ますますレックスはひねくれる。
 アゼルとティルテュとは幼なじみ。二人をからかうことが好きであるが、それはむしろ自分が失ってしまったものを持っている二人に対するうらやみというか、そんな感じ。偽悪者であり、口は悪いが、たぶん誰かが困っているときには自分がやったとばれないように、密かに手を貸すタイプ。しかも、それを相手に突っ込まれると絶対に否定する。誤解されやすい、不器用な人間だが、恋愛に対しては積極的。
 イザークのアイラ王女を見事に口説き落とす。


アゼル

ヴェルトマー家の次男坊。母親はシギュン(アルヴィスの母。聖者マイラの子孫にして、ロプトウスの血をひく)の侍女。酒に酔ったヴェルトマー侯爵によって、彼女はアゼルを身ごもった。
 庶子という生まれや、母の影響もあって、どちらかといえば大人しめの性格。
レックスやティルテュとは幼なじみで、初恋の人はエーディン。
アルヴィスに対しては恐れと尊敬、愛情と不安の入り交じった感情を抱いている。
気弱であるが芯はしっかりしている。兄をとても尊敬しつつ兄の力になりたいと思いつつも、アルヴィスに何かを感じ、それを恐怖する。

イシュトー

フリージ家ヒルダとブルームの長子。アーサーとティニーの従兄にあたるサンダーマージ。トードの血をつぐが、聖痕は妹のイシュタルに受け継がれる。
魔導師としての才は低くはないが、本人は争いごとよりも読書や思索を好む。
ティニーやイシュタルには優しい兄として、ヒルダやブルームにはそつのない息子として、最期までフリージ家の一人として、その役目を果たし通す。
 フリージの、バーハラの貴族としてあろうとしすぎた結果、彼は最期まで己の本心や望みから目を背けることになった。他者から見たこうであるべき自分を意識しすぎ、欲するものを欲しいと言えないままに戦死する。

(2007/11/27)