【懐かしい歌へ】
10月18日テレビのスイッチを入れると、スタジオパークで千住真理子さんのインタビューの最中でした。千住さんについては何も知らなかったが、目が輝いていて知的で活発な受け答えをしていました。やがて、話題に出てきたバイオリン「デュランティ」で演奏を始めてくれました。始めた最初から私はそのバイオリンが持つ音の不思議な魅力の世界に惹きこまれました。素敵な演奏だったのです。 すぐPCで千住真理子を調べてみますと、いろいろのページが出てきました。その中の「ハーモニーインタビュー」が参考になるのでここへ転載しました。 |
300年間、誰にも弾かれることなく眠り続けていた「ストラディヴァリウス/デュランティ」。ちょうど一年前、この名器と運命的な出会いを果たした千住真理子さん。「それまでのわたしは、まるでおもちゃ箱をひっくり返して遊んでいたようなもの」と言わしめた、「デュランティ」との初セッションとなる小品名曲集『カンタービレ(歌うように)』に込められた思いをはじめ、挫折を乗り越えてきた「デュランティ以前」と「以降」のヴァイオリニスト人生について、熱く語っていただきました。
ヴァイオリン以外には何も目に入らない状況で、あっという間に10代が過ぎていましたが、すべてが順調だったわけではありません。20歳の時、それまで「天才少女」と呼ばれ続けてきたことに対するストレスと、このまま一生涯、音楽家としてやっていくのかどうかという2つの疑問が爆発しました。そして一大決心して、ヴァイオリニストであることをやめようと思ったんです。一人の学生に戻って、また女性として、自分らしい生き方がまだほかにあるんじゃないかと、とにかくヴァイオリンから離れることにしたんです。「もういらないから」と言って母に楽器を渡しましたし、もちろん練習も全然しなかった。クラシックも聴きませんでした。
今から思えば、それが再びヴァイオリニストに戻っていく第一歩になったわけです。
「ストラディヴァリウス/デュランティ」は、ある日突然、わたしの前に現れました。
今回の『カンタービレ』という小品名曲集は、「ストラディヴァリウス/デュランティ」で、とにかく第1音、みなさんに何を聴いていただきたいかと考えた時に、これだという曲を吟味しました。
わたしが音楽を通して一番伝えたいのは、「心」についてです。【懐かしい歌へ】