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小論文の書き方
随筆、エッセイの書き方




「小論文は型で勝つ!」 NHKで2013年9月30日(月)放送
    <http://www.nhk.or.jp/hanamichi/p2013/130930.html>

小論文とは?

  自分が考えたことを書く。自分の意見や主張をまとめた文章のこと。

小論文で大事なことは?

  樋口裕一教授(多摩大学)によると、小論文を書く上でまず大事なことは、「イエスかノーかを
  明確にすること」だという。ハッキリと自分の考えをイエスかノーかで述べられていない文章は
  読み手に明らかな認識不足だと思われてしまうぞ。

まず「問題提起」をする

  イエス・ノーを明確にする文章が小論文。そこで必要とされることは「問題提起」だ。

    例えば「制服について述べなさい」と出題された場合、「高校生に制服は必要か?」や「女
    子高生の制服はスカートにするべきか?」などと、イエス・ノーで答える問題をたてること
    が問題提起と言える。

問題提起の3つのヒケツ

  その1.賛否両論ある

    たとえ、イエス・ノーで答えられる問いをたてても一般的に意見が大きく偏る問題提起は避
    けた方がいい。

    例えば、「制服を禁止するべきか」という問題提起では、「禁止するべきではない」という
    意見が多数を占めることが考えられるため、当たり前の意見を書く、もしくは暴論を書くこ
    とになってしまい、評価を得られにくい。

  その2.自分の手に負える

    時間内に自分の分かる範囲のことで書かなくてはならないため、調べないと分からないこと
    は書かないのが鉄則。

    例えば、「スマートフォンは増えているか」という問題提起では、正確な調査が難しいため
    自分の手には負えない。

  その3.社会にとって大事なこと

    個人的な主観ではなく、社会全体にプラスかマイナスかという事を考えて書く。

    例えば、「スマートフォンの方がケータイよりかっこいいか」という問題提起では、個人の
    主観となってしまい、本質的な問題提起と言えない。

    ちなみに、問題によっては課題文を提示され、それについて論じるよう求められることもあ
    る。その場合は、課題文の主張に対し て、問題提起をするようにしよう。

小論文の第一歩は、問題提起から。3つのヒケツを忘れずに、キミも自分ならではの問題を立ててみよう。

  攻略のカギは「型」

    小論文を攻略するカギは、「型」にある。物語文に"起承転結"のような型があるように小論
    文にも4部構成の型があるのだ。この「型」さえ知っておけば小論文が書けるようになるぞ。

  キーワード『だろうかたしなよ』

       「~だろうか」と疑問を投げかける形で書き出す。
       「しかに~」と、反対意見を書いて理解を示しながら、「かし~」と自分の意見を述べる。
       「ぜなら~」という書き出しで、なぜイエス・ノーの立場をとるのか、説得力ある理由を示す。
       「って私は~と考える」と内容を簡単に整理し、しめくくる。

    小論文の構成は、以下の4部構成からなる。

      1.問題提起
      2.意見提示
      3.展開
      4.結論

このとき大事なのが、各部の書き出し方だ。

  1.問題提起

     「だろうか」と疑問を投げかける形で書
      き出す。

  2.意見提示

     「確かに~」と、反対意見を書いて理解
      を示しながら、「しかし~」と自分の
      意見を述べる。

  3.展開

     「なぜなら~」という書き出しで、なぜ
      イエス・ノーの立場をとるのか、説得力
      ある理由を示す。

  4.結論

     内容を簡単に整理し、「よって私は~と
     考える」
と、しめくくる。

  この4つの書き出しの頭文字を取って
  『だろうかたしなよ』と覚えておこう。


  <4部構成シートの印刷>

重要なことは「3.展開」

  小論文の4部構成の中で最も大切なのは3つ目の「展開」。
  ここで論を深めることが出来るかどうかで結果は大きく変わってくるぞ。

  アイデアを広げる「3W1H」
  「3W1H」は、小論文の内容に困ったときに役立つお助けツール。

  3Wとは「WHY」「WHERE」「WHEN」の頭文字のことで、1Hは「HOW」だ。

    ◦WHY     提示した意見の根拠・理由などを書く。
    ◦WHERE     どこでそうなのか、ほかの場所ではどうなのかを書く。
    ◦WHEN     いつからそうなのか、それ以前はどうだったのかを考える。
    ◦HOW     どうすればそれが改善できるかなど対策を考えてみよう。

    「3W1H」で自分の中の情報を洗い出して表に書きだしてみよう。
    その中から、説得力のあるアイデアを絞り込んで展開を書いていくといいぞ。
    ちなみに肯定的な情報と否定的な情報がある場合は、分けて書くと整理しやすくなる。

    <「3W1H」シートの印刷>

花道の先輩からのアドバイス

  花道の先輩たちも普段から、内容の濃い小論文が書けるようにさまざまな工夫をしていたぞ。

  一般論ばかり述べていると他の人と差が出ない。自分の経験や自分の考えとか結びつけて書くこ
  とを重視していた。そのために、あるニュースに対して自分はどういう意見を持つかなどをノー
  トにしてまとめていた。

  学校の帰りなどに色々な物を見て、その時になぜ自分が住んでいる町は公園が少ないんだろうと
  考える。公園が少ない理由は、「子どもが少ないのか」それとも「その地方の行政体に税金が回
  ってきてないのか」。そういう事を考えるだけで、公園が少ないということから色々広がってい
  く。そういうことを考える練習はしていた。

  小論文対策として普段から疑問を持ったり、自分の意見を持つことが大事。さらに実体験を盛り
  込むことでより「説得力」が増すぞ!

上記URLのほかに 小論文の書き方 として次のものもある。
    <http://sakura.canvas.ne.jp/spr/h-minami/ronbun.htm>