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折々の記 2012 ⑥

【心に浮かぶよしなしごと】

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【 01 】07/07

  07 07 尖閣諸島 政府が地権者と買い取り交渉
  07 10 『尖閣諸島』 【釣魚諸島の史的解明】 配本
  07 15 T 若返り.com  アンチエイジングの基礎

 07 07 (土) 尖閣諸島 政府が地権者と買い取り交渉

NHKニュース

尖閣諸島 政府が地権者と買い取り交渉 7月7日 4時2分

野田政権は、東京都が購入を検討している沖縄の尖閣諸島について、国境の島を守る責務は国が果たすべきだとして、国が島を購入する方向で島の地権者と具体的な交渉を進め、買い取った場合の活用方法の検討も始めていることが、関係者の話で明らかになりました。

沖縄本島の西方に位置する尖閣諸島は、主に5つの無人島からなり、国有地の1つの島を除く4つの島は個人が所有する民有地で、平成14年度から国が賃料を払って管理していますが、領有権を主張する中国や台湾との間で、活動家が上陸したり、調査船が周辺で海洋調査を行ったりする事案などがたびたび起きています。
こうしたなか、ことし4月、東京都の石原知事が『本来は国が買い上げればいいが、外務省が『中国は怒るのではないか』とびくびくしている。尖閣諸島は東京都が守る』と述べ、都が地権者から島を購入する意向を明らかにし、交渉を進めています。
石原知事の動きを受け野田政権は、東京都と情報交換を進めるとともに、国境にある尖閣諸島の平穏と安定を守る責務は国が果たすべきだとして、国が島を購入する方向で島の地権者と具体的な交渉を進めていることが、関係者の話で明らかになりました。
さらに関係者によりますと、政権内では、国が島を買い取った場合の活用方法についても検討を始めているということです。
国が購入を決めれば中国などの反発は避けられない見通しですが、野田政権としては次の衆議院選挙も見据え、外交・安全保障の分野で毅然とした態度を打ち出すねらいもあるものとみられます。

尖閣諸島を巡るこれまでの動き

沖縄本島の西方に位置する尖閣諸島は、魚釣島など主に5つの無人島からなり、日本政府は、わが国固有の領土であり領有権の問題は存在しないとしています。
ところが、尖閣諸島の周辺海域には豊富な天然資源が埋蔵されていることが判明した1970年以降、中国政府が領有権を主張し始めました。
2004年に中国人活動家7人がふ法上陸。
おととし9月には、周辺の海域で中国の漁船が海上保安部の巡視船に衝突する事件が発生し、逮捕した船長の身柄の取り扱いなどを巡り、日中関係が冷え込む事態となりました。
5つの島のうち、大正島は国有地ですが、残りの4つの島は個人が所有する民有地で、日本政府は平穏かつ安定的に維持するという理由で、平成14年度から4島の所有者に賃料を払って管理しています。
しかし、最近も中国の船が周辺の海域に頻繁に出没して日本の領海を侵犯する事案も起きているほか、今月4日には、魚釣島の沖合で台湾の活動家が乗った遊漁船が日本の領海に入り、日本政府が台湾の当局に抗議しました。
こうしたなかで、東京都の石原知事が、尖閣諸島の3つの島を東京都が購入する方向で地権者と交渉を進めていることを明らかにし、先月行われた国会の参考人質疑で、『‘島の購入は筋違いだ’と言われるが、筋違いでもやらざるを得ない。本来なら政府に島を守ってもらいたい』と述べていました。

※ 検索より

  ① 尖閣諸島問題 - Wikipedia
      http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%96%E9%96%A3%E8%AB%B8%E5%B3%B6%E5%95%8F%E9%A1%8C
     *歴史的な記述が詳細に書かれている。

  ② 釣魚諸島の史的解明(井上清)
      http://www.mahoroba.ne.jp/~tatsumi/dinoue0.html
     *歴史家としての見識をもって尖閣諸島は中国領であると述べている。
      「尖閣《列島―釣魚諸島の史的解明 [単行本] 井上 清(著)現代評論社¥2,100

  ③ 尖閣諸島問題
      http://www.geocities.jp/tanaka_kunitaka/senkaku/
     Home      中国の文献    三国通覧図説  日本の実効支配
     尖閣と八重山  戦後の尖閣諸島  リンク集    田中邦貴
     *中国には実効支配がないと主張しています。

  ④ なぜ、中国は尖閣諸島を自国の領土だと主張するのか
      http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/20469b0d35cdeb5c0aebd110b7ca67a2

  ⑤ 日本領有の根拠(感謝状など)は中国からはどう見えるのか?       http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/7ac70c6490c132f833f5a4eac0a142de

  ⑤ 検索ではいくつものデータが得られます。

 07 10 (火) 『尖閣諸島』 【釣魚諸島の史的解明】 配本

日本の領土問題としては北方四島と尖閣諸島及び竹島の三つの問題がある。

今回の尖閣諸島問題はとんでもない方向に話がこじれていきそうです。 日中の協議が一つもなしに、日本が一方的に国が買取るという手段に出ていることに起因します。

領有権についてはいまだ決着はついていないのにです。 更におかしいことに、集団的自衛権を野田総理は変えようとしていることです。

 ‘智識を世界に求め、……… ’

 ‘戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない’


  という崇高な人として温故知新と自我の確立という基本原則が、

 ‘みんなで渡れば怖くない’

  という大波にのまれ、再び戦争の惨禍へ胎動しはじめたのではないかと危惧されるのです



『尖閣諸島』  【釣魚諸島の史的解明】

この本の初版は‘はしがき’にもあるように1972年井上清が出版した本です。

先ずはそれを載せます。

  は し が き

 子日本は一九七二年一○月に現代評論社……いまは存在しなくなっている……から出版された拙著“『尖閣』列島…釣魚諸島の史的解明”の第一部『釣魚諸島の歴史と領有権』の全文を、前と同じ書吊で第三書館から出すものである。現代評論社版では、第二部として『日本歴史の中の沖縄』と題して沖縄近代史に関する論文四編をおさめてあったが、それらは本書からはすべて除いた。近代の沖縄と『尖閣』問題は重要な関係があるが、その関係は、第一部でも必要なかぎり十分明らかにしてあるから。

 現代評論社版が出版された一九七二年当時は、その二年前からおこっていた『尖閣列島』(歴史的には正しくは『釣魚諸島』というべきである)の領有権をめぐって、にほんちゅうごくがわの争いがはげしくなっていた。日本政府とその与党はもとより、社会党も共産党も、『朝日新聞』をはじめマスコミ諸紙もいっせいに、尖閣列島は明治二十八年(一八九五年)以来、日本が『無主地』を『先占』して領有し実効的支配をしてきた日本領であると主張していた。中国はこれらの島々が中国領であることは、歴史的にも国際法理からも明白であるという。私はこの日本側の主張に、日本帝国主義の再起の危険性を強く感じた。それを防ぐためには『尖閣列島』の歴史学的真実および国際法理上の真理を明らかにすることが先決であると思った。

 そこで七一年十一月、私は初めて沖縄に旅行し、いわゆる『尖閣列島』(釣魚諸島)に関する多くの資料・文献を得た。さらに七二年初めにヨーロッパ旅行の機会があり、そのさいイギリス海軍の資料館で、中国南部、台湾、琉球方面のイギリス海軍作製の海図や航海記、探検記録などをあさった。

 こうして研究が進むにつれて、その結果を小さな論文にまとめて、歴史学の雑誌や日中友好団体の機関紙などに発表し、最終的には『‘尖閣’列島…釣魚諸島の史的解明』と題する本として現代評論社から出した。

 その本が出版され半年もたたない七三年二月、香港の七十年代雑誌社から英慧訳『釣魚諸島的歴史和主権問題』という中国語訳が出された。この中国語訳本は、香港、台湾および各地の華僑の間で大いに読まれたと、私は台湾で聞いた。中国でも知り合いの歴史家からほめられた。しかし、中国人の学者あるいは評論家の書評を新聞・雑誌上で見たことはない。

 七二年の初めには『尖閣列島』問題に関する日本国民の関心は高かったが、同年九月、日中両国政府の共同声明で、両国の国交が回復し、日中の平和・友好のムードが高まるとともに、『尖閣』問題に対する日本国民の関心は弱くなった。さらに、日中平和友好条約締結の交渉が進む過程で、中国がわは、釣魚諸島問題の解決は後世の人の知恵にゆだね、当面はこの問題を棚上げしよう、という方針をとるようになった。それとともに日本政府も表向きは騒がなくなり、国民大衆も無関心になった。

 ところが本年一九九六年に入って、日本側はふたたび釣魚諸島に荒い波風をおこしている。七月に、右翼の団体が釣魚諸島の一つの、小島に灯台を建て、日本領であると誇示した。それを日本政府は少しも禁止しようとはしない。このことに、香港、台湾の中国人が憤慨し抗議が高まった。中国政府も日本政府に抗議している。

 私は、この事例は、すでに再起している日本軍国主義の重大な対中国挑発であると思う。このような状況では、二十四年前の本を再び世に問い、釣魚諸島の歴史の真実と国際の法理を、重ねて明らかにすることもまた大きな意義があると信ずる。すなわち第三書館の社長、旧友北川明君の要望に応じて、本書を刊行する次第である。
  一九九六年九月二十五日
                                                       井 上   清

それとは別になるが、尖閣諸島問題のURL管理者・田中邦貴は、『尖閣列島 釣魚島の史的解明』の著者・井上清について次のような苦言を呈しています。
  『尖閣列島 釣魚島の史的解明』の著者・井上清について

京都大学吊誉教授の井上清(1913 - 2001)は、1996年に『尖閣列島 釣魚島の史的解明』を発刊したが、同書は1972年にも出されていることは、96年出版の『はじがき』で述べている通りである。私は72年出版時のものも拝読したが、文章や文字の配列・ページ構成は全く同じである。つまり、72年の出版後から尖閣諸島を全く研究していないのが分かる。もし研究していれば増補版が出て、以下に取り上げる文章は改定される筈である。

『もともと中国の歴史はあまり勉強していなく、まして中国の歴史地理を研究したことは一度もない私が、沖縄の友人や京都大学人文科学研究所の友人諸君の援助を受けて、一カ月余りで書き上げたこの論文には、欠陥の多いことはわかっている。』(同書13ページ)
『まだ足りない点もある。たとえば完全を期するためには、見なければならぬ地図で、まだ、探し当てていないのもある。イギリス海軍の一八八〇年代前後の水路誌には、釣魚諸島が中国領であることを明示する記述がありそうに思われるのに、それを見ることができていないのも、何とも気がかりである。』(同16ページ)

72年の出版後から96年の再版までの20年余、一体彼は何を研究していたのであろうか。

故井上氏の本は中国の尖閣諸島研究家の間ではバイブルになっていて、彼は北京大学から日本人初の吊誉博士号を授与されている。何をかいわんやである。

> 朝日新聞デジタル>記事 2012/07/9 19:12

中国「日本の尖閣国有化は火遊び《 新華社が批判論評

関連トピックス尖閣諸島. 中国国営新華社通信は8日夜、日本政府の尖閣諸島(中国吊・釣魚島)国有化方針について、両国関係を悪化させる「火遊びだ《と批判する論評を配信した。中国外務省の劉為民報道官は9日、中国政府が7日、国有化の動きに反対する「厳正な申し入れ《を日本政府にしたことを明らかにした。

 新華社の論評は、石原慎太郎・東京都知事が提唱した尖閣諸島の購入計画を「茶番《とし、「日本政府は両国関係の大局を顧みず、この茶番劇の主役になることを決めた。釣魚島問題について両国が(解決に向けた)政策を展開できる空間を縮めるものだ《と批判した。

 ネット上では日本政府への批判にも増して、中国政府に主権を示すための具体的な行動を求める声が目立っている。 (北京=林望)

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 07 15 (日) 若返り.com  アンチエイジングの基礎

T 若返り.com  アンチエイジングの基礎
     http://www.wakagaeri.com/index.html

友人の肺結核が手術もできないという段階だとお聞きしてから、温厚で物事に動じなく、自制心を身に着けている有能な人柄を手放しにはしておけなかった。 結核に関する役立つサイトと思われるものはすべてチェックしていきました。

その一つはこのサイトです。扱っている内容は次の通りです。

  アンチエイジングの基礎  老化の5大学説  最新記事
  はじめに
  アンチエイジング医学の第一歩
  抗老化の実践のために
  HGHは老化を逆行させる
  100歳以上生きる処方箋
  抗老化メディカルケア
  HGHは若さのマスターホルモン
  成長ホルモンはこう作られる
  HGHと老化
  HGH治療の効果
  抗老化と長寿のためのHGH
  消耗説
  神経内分泌説
  遺伝子支配説
  フリーラジカル説
  老化のテロメラーゼ説
  老化のテロメラーゼ説
  フリーラジカル説
  遺伝子支配説
  神経内分泌説
  消耗説

① 若返り.comとは

 新聞やテレビでは毎日のように医学のもたらす奇跡が報じられています。性的上能やガンの治療をはじめ、心臓病、糖尿病、関節炎等の慢性疾患に優れた効力を発揮する新薬、未来の健康や病気の秘密を解き明かす遺伝子の解明、聴力や視力を取り戻す技術など、あらゆる医学分野で飛躍的な進歩が達成されつつあります。そして、その中でも最も難関で人類にとって古来の敵である『老化と死』を私たちは克朊しようとしています。

 抗老化医学という新しい科学分野では、人間の寿命はこれまでの2倊になり、老化そのものがなくなると言われています。

 婦人科領域では歴史も古く、その効果と安全性も評価が確立しているホルモン補充療法(HRT)ですが、若返り療法という見地では一般に正しい理解を得られているとはいえません。

 若さとアンチエイジングの情報提供ホームページとして開設されました。幅広く若返りと健康の情報を提供するホームページとして、現在の危険因子をわかりやすくナビゲートする『寿命予測テスト』、サプリメント成分をより詳しく理解するための『サプリメント辞典』、若返りと健康に限った情報を厳選したサーチエンジン『若返りナビ』など、若返りと健康をキーワードに知りたい情報だけを集めました。

 日本では馴染みの薄いホルモン補充療法についても、理解のための『基礎講座』、実行のための具体的な『実践講座』、ホルモン補充療法を受けられる『総合ホルモン療法 施術クリニック』などを提供しています。

 もし若返りや長寿に深い関心と興味をお持ちであるなら、wakagaeri.comを通して正しい知識を身につけ、その第一歩を踏み出してください。

② はじめに

イ アンチエイジング(抗老化医学)は新しい医学です

HRT(ホルモン補充療法)はひとりひとりに上足したホルモンだけを補充し、病気や老化によって低下した体内細胞のホルモン受け入れ状態を生理的に健康なレベルにまで回復させる療法です。

確かな予備知識と、信頼できる医師のもとで実践してください。まず、この注意事項をきちんと読むことから始めて下さい。

ロ 最初に読んで頂きたいこと

アメリカ食品医薬局(FDA)は、エストロゲン、テストステロン、プロゲステロン、ヒト成長ホルモン(HGH)など、本サイトで挙げられるホルモンの多くをホルモン欠乏の補充療法に使用することを認めています。一方、メラトニン、DHEA, アンドロステネディオン、プレグネノロンなどは、まだFDAから医薬品として認められておらず、栄養補給品として利用されていますが、これらも医師の処方さえあればホルモン補充療法に使用することができます。

ホルモン補充療法(HRT)は、定期的な血液検査で安全性と効果を定期的にモニターしながら、専門知識を備えた医師の監督の下で注意深く実施すれば、老化防止に驚くべき効果を発揮します。HRTは、私たちの体に上足しているホルモンを補うための手法であり、技術的には極めて安全性の高いものですが、過剰投与は疾患、余命の短縮など重篤な逆効果をもたらします。

HRTとは、文字どおりひとの体内に上足しているホルモンだけを補充し、病気や老化によって低下した体内細胞のホルモン受け入れ状態を生理的に健康なレベルにまで回復させる療法です。HRTは、ホルモン値が健常者の代謝レベル以下であることが血液検査等で確認された成人に対して有効な療法です。

私たちは年を重ねるに従って通常の新陳代謝の衰えを体験します。抗老化のサプリメントとして妊娠中の女性や35歳以下の人にホルモン剤を適用することは、本サイトの編集スタッフもアメリカ抗老化医学アカデミーも推奨しません。

本サイトは抗老化プログラムを始めようとしている人々の参考資料として作られたものです。ベビーブームに生まれた人々が7秒ごとに50代に突入している現在、抗老化市場も日毎に成長しています。これらの市場に参画する企業はその息吹を感じ取ったのです。

残念ながら、HGH、IGH?1サプリメント、前駆物質、作用薬、効果促進剤、分泌促進剤などとして販売されている製品の中には科学的根拠や信頼性に欠けているものがあり、その多くの成分は聖なる水(カトリックの)と変わりません。

HGH製品を使用する際は、医師に相談し、製品をよく検討することが大切です。発売元が信頼に足る会社であるかどうかを調べてください。そのために役立つ情報源は以下のとおりです。

会社の沿革と業績を調べる。
その企業の所在地の企業改革局に問い合わせる。
FDA(www.fda.gov)及びFTC(www.ftc.gov)のウェブサイトで調べる。
正当な資格を有した医師や科学者がその会社をバックアップしており、その社の製品の宣伝に自分たちの吊前を使われても構わないと思っていますか?
その会社は自社製品について科学的に正しい研究結果をあなたに快く提供してくれますか?その会社の研究結果は信頼できる科学誌に掲載されたことがありますか?
その会社は自社製品の成分表をあなたに提供してくれますか?
上記の2番、3番もしくは4番の項目に対する答えが『ノー』と出た場合は、あなたのお金を浪費してはいけません。別の製品と会社を選んでください。抗老化製品市場は急速に拡大化しており、読者の皆様がそれぞれ十分注意して製品を選択することが重要です。

各製品の効能とリスクを理解した上で注意深く使用すること、そして、どのホルモン剤でも継続的に使用する場合には必ず医師の指導を受けるようにしてください。

医学はよく『プラクティス・オブ・メディシン(実践医学)』と称されますが、正確で熟練した医療を維持していくためには、再教育、再評価を繰り返し行うことが必要な分野です。本サイト情報は、最も優秀なスタッフによって書かれ、最も権威ある本や雑誌に掲載されたホルモン補充療法と抗老化治療学に関する情報が含まれています。

医学の進歩は抗老化医学やバイオメディカルテクノロジーの分野にもかってないほどの勢いで押し寄せています。今、生まれたばかりの乳児が大学を卒業する頃までには、この分野の知識は今の60倊ほどになっているはずです。

こうした急速に変化する状況の中で、私たちができることは現時点で分かっている理論や実践法をできるだけ正確に紹介することです。本書を準備するにあたって、編集スタッフは何千もの報告書や何百冊もの本を調べ、抗老化分野で世界的にトップレベルの研究者や科学者にインタビューを行いました。だからといって、本サイトに掲載されている資料が100%正しいとか安全であると思わないでください。すべての人にとって安全な製品はありえません。本サイトは医学的助言を提供するためのものでもなければ、あなたの主治医の助言に代わるものとして使用されるべきでもありません。

本サイトに紹介されたプログラムや療法のいずれかを始めたいと思われる方は、まず十分な知識を持った医師に相談することです。その医師を最良の健康と長寿を目指すあなたの旅のパートナーとし、その指導の下に本サイトに述べられているアイディアを活用してください。

 そうすることによって、あなたは抗老化医学というこの新しいヘルスケアを通じて最大限の長寿と健康を達成するための最も賢明で力強い道への第一歩を踏み出すことになります。

あなたの住んでいる地域でアメリカ抗老化医学アカデミー(A4M)に所属する医師を見つけるには+1-773-528-4333に電話して、A4M医師吊簿及び参考資料ガイドをご請求ください。また、A4Mウェブサイトでオンライン化された医師吊簿もご覧ください。

A4Mウェブサイトを訪ねて、抗老化医学というエキサイティングで新しい医学分野のことをもっと詳しく学んでください。

www.worldhealth.netでは、加齢に伴う消耗性疾患の早期発見、予防、改善に関する情報や、これらの障害に関わる製品やサービスについての参考資料を紹介しています。

抗老化学の学問と診療は、現実的で客観的かつ完全に信頼できるものです。しかし、各人が自分に適したプログラムと医師を選び、自分にふさわしい栄養素と薬物を注意深く選択することが必要です。本書を上手に活用すれば、抗老化についての情報、製品そして各種サービスに詳しくなれる筈です。

wakagaeri.com チームスタッフ 『10週間であなたは若返る』より

*訳註1:日本ではエストロゲン、プロロゲステロンのみのHRTが更年期障害の婦人に対する治療として保険適応となっています。しかしながら、その他のホルモン補充療法には一部の先進的な専門医以外では一般的に行われておらず、保険の適用もありません。メラトニン、DHEA、プレグネロンに至っては、医薬品としてだけでなく栄養食品としても国内では認可されていません。合法的にはごく一部の専門医が自らの裁量権で処方しているにすぎません。
*訳註2:HRTというと、日本では婦人科のエストロゲン、プロゲステロンを用いた更年期の治療を一般的には指しますが、本サイトではその他全てのホルモン補充療法を指すものとします。

③ アンチエイジング医学の第一歩

あなたは、これまでに、コレステロール値検査や、高脂血症治療薬の投与、マンモグラフィー(乳房X線撮影)検査(*訳註1)、甲状腺, テストステロン、エストロゲン、メラトニン、DHEAなどのホルモン補充療法を受けたことがありますか? そうだとすれば、あなたはすでに抗老化医学を体験していることになります。

この医学分野は、加齢に伴う疾患の早期発見、予防そして治癒に基づいています。成人病の90%は、老化という退行性変化にその原因があります。心臓病、ほとんどのガン、成人性糖尿病、脳卒中、高血圧、骨粗鬆症、骨関節症、自己免疫疾患、緑内障、アルツハイマー病などは、いづれもそうです。

こうした病気の多くは、早期発見と適切な処置によって、予防することも治療することも可能であり、更には、患者を元通り以上の健康体にすることも可能です。アメリカ抗老化医学アカデミー(A4M)の医師たちは、身体を若返らせて、寿命をのばす技術を開発しました。

抗老化医学は、最大限の健康と長寿を目指す最新の臨床医学分野であり、コレステロール値検査やマンモグラフィーだけではなく、他の様々な療法や治療による予防面 での健康管理を重視しています。今、老化や老人病に対する各医療施設の見方も大きく変わりつつあります。

米国のヘルスケアシステムの将来のためには、私たちの老化に対する考え方やその治療法を大幅に見直す必要があります。高年齢層が激増するこれからの社会に対応していくには、現在の治療中心の医療から予防中心の医療へ変えていかなくてはなりません。さもなくば、ベビーブーム時代に生まれた7600万人の人々が定年を迎え、慢性的な老人病にかかりだす2011年には、アメリカはそのコストを負担しきれず破産することになりかねません!(*訳註2)

抗老化専門医たちは、高齢者の発病と障害を予防することによって、生活の資質を改善し、寿命を延ばそうとしています。抗老化医学には、食事療法や運動による患者の生活様式の改善、血液検査で体内のホルモンバランスを調べて、必要に応じて医師の監督の下で行う複合ホルモン補充療法(DHEA、メラトニン、甲状腺、HGH、エストロゲン、テストステロン)、抗酸化剤及びビタミンの補給、ホルモン・レベルや血液成分だけではなく、細胞レベルに至るまで体の隅々の代謝要因を調べることができるようなテスト法などが含まれています。

アルツハイマー病や骨粗鬆症などの難病の多くは、患者の生活様式、栄養、医薬品などを適切に修正指導することで、予防することも治療することも可能であり、患者を元通り以上の健康体にすることもできます。

抗老化医学が普及するに従って、今後は医者と患者の関係も変わっていくことでしょう。これまでのように、気分が悪くなったり、何らかの症状が表れてから医者を訪ねる代わりに、年に2回ほど定期検査のために医者を訪ね、症状が表れる前に病気の可能性をチェックするようになるでしょう。

死亡率の高い病気を現代医学が克朊しつつあるのは、治療技術が進歩したためではなく、早期発見や予防技術が改善されたおかげです。

*訳註1:米国では婦人の乳ガンが多いため。日本では胃ガンが多いので胃のバリウム検査、胃カメラの受診が挙げられるでしょう。

*訳註2:日本における保険医療制度も同様です。

④ 抗老化の実践のために

イ 運動は強力な抗老化の処方箋

ラルフ・パッフェンバーガー(Ralph Paffenbarger)とその共同研究者が1万7千人のハーバード大卒生を調査した所、軽い運動(5マイルから8マイルを歩くのと同等の運動量 )で一週間あたり500~1000カロリーを燃焼している男性はあらゆる死因に対するリスクが平均22%も低く、また、2500カロリーを消費している男性は寿命が1~2年長いことが判明しました。

元気で、健康的にバランスのとれた食事をとり、栄養補給剤を摂取している人々の生物学的年齢(身体機能の若さを示す年齢)は、誕生日ケーキのろうそくの数があらわす実際年齢より10歳から20歳も若いはずです。

ロ 長寿食

今、アメリカ人にとっての最大の健康問題は肥満です。理想体重をオーバーしている人が全体の半数以上、病気や早死の危険性があるほど太っている人が全体の3分の1以上を占めています。栄養管理は病気に対する最大の武器です。脂肪分を30%以下に、コレステロール摂取量 を200mg以下に抑えることで心臓病にかかる可能性はかなり低くなります。

果物や野菜を一日5食とると、ガンにかかりにくくなります。また、最近の調査結果 では、一日あたり9食から10食分の果物や野菜をとり、低脂肪の乳製品を3食とれば、薬を飲むのと同じくらい、血圧を下げる効果 があり、脳卒中の発症率もかなり下げることができます。

ハ 細胞性疾患を減少させる抗酸化剤

体内で酸素と食物をエネルギーに変換する過程で形成される、非常に反応しやすい分子の破片をフリーラジカルと言います。それは、まるで小さな手榴弾のように、細胞やDNAを破壊します。ガンや心臓病などの成人病も、老化そのものも、こうしたフリーラジカルが、細胞やDNAに与えた搊傷がもとでおこるのではないかと考えられており、すでに多くの研究結果 がこの説をサポートしています。

ビタミンA、C、E、セレンなどの抗酸化剤は、フリーラジカルを中和し、病気の防止に役立ちます。抗酸化剤の補充は発症率の低下に大きな効果 を及ぼします

たとえば、UCLA(カリフォルニア大学ロスアンジェルス校)公衆保健学部の行った調査によれば、毎日300mgのビタミンCを摂取した男性は、米国政府推奨の1日摂取量 (RDA)より少ないビタミンCを摂取した男性より、心臓発作をおこす確率が45%も低いことが判明しました。

ハーバード大学の大規模調査でも、ビタミンEの摂取によって心臓発作のリスクが41%も下がっており、他の調査でも、食物繊維、ビタミンE、ビタミンCがガンの発症率をかなり低下させることが分かりました。

⑤ 100歳以上生きる処方箋

イ 病気をしなければ長寿が可能

現在の平均寿命はほぼ80年です。「サイエンス《誌に掲載された報告書によれば、アメリカ人にとって主な死因である心臓病、ガン、脳卒中、糖尿病をなくすことができれば、一夜にして寿命は99.4年に達するとのことです。A4Mメンバーには、今、そのゴールに手の届く所まできているという確信があります。

ロ あなたの寿命をのばすためのアドバイス

心臓血管疾患を予防するために、総コレステロール値を200以下、LDL値を150以下、HDL値を45以上に保つことを心がけてください。エアロビクス運動を週3、4回、筋力運動を15分行ってください。40歳を越えたら、年一回、心臓血管検査(*訳註1)を受けて、早期発見ができるようにしておくと、心臓発作で倒れる危険性はほとんどゼロになります。これで、あたの寿命は13年延びます。

ガンを予防するために、定期検査(*訳註2)を受けてください。ガンは早期発見によって90%治癒できる病気です。これで、あなたの寿命は3年延びます。

卒中を予防するために、バランスのとれた食事をとり、体重増加に注意して、できるだけストレスの少ない生活を心がけてください。そうすると、血液の流れがよくなり、血圧も低下するので、脳卒中の予防になります。

抗酸化剤やマグネシウムをとり、強くてしなやかな血管を維持してください。あなたの心臓血管疾患プログラムに、葉酸、ビタミンB6とB12,panothenic acid, ビタミンCを加えて、ホモシステイン・レベルに注意してください。これで、あなたの寿命は2年延びます。

成人性糖尿病を予防するために、理想体重を維持して、運動を心がけ、栄養価のないもの、糖分や脂肪分、澱粉質の多い食品を避けてください。これで、あなたの寿命は1.4年延びます。

抗老化プログラムを成功させる秘訣は病気の予防と早期発見です。予期せぬ 死を予防するという意味では、危険な小型車ではなく重量が3500ポンド(約1600kg)以上の車に乗り、運転する時には必ずシートベルトを着用することが大切です。これで交通 事故で死ぬ確率は激減し、100歳過ぎまで長生きできるチャンスが十分あります。

A4Mの活動に協力し、この分野の最先端を行く医師や科学者たちをサポートしてください。彼らは加齢に伴う代謝障害をなくすために抗老化の謎を解き明かそうとしています。彼らが成功すれば、私たちは若く、健康で、しあわせな生活をもっと長く楽しめることになるのです。

*訳註1:日本では、心電図(安静時、運動負荷を含む)と血液検査をまず一次検査としてすすめます。
*訳註2:日本では、標準的な人間ドックを受けることをおすすめします。

 07 15 (日) 代替医療:がんサポート情報センター

T 代替医療:がんサポート情報センター
     http://www.gsic.jp/alternative/index.html

このサイトには次の内容があります。 ここでは漢方代替医療を取り上げます。

 代替医療

  サプリメント
 補完代替医療・健康食品の真実
 補完代替医療との後悔しない上手な付き合い方
 ハリ治療で乗り切る! 抗がん剤による抹消神経障害
 健康食品のチカラ
 漢方
  音楽療法
 健康食品を安易に使うことは勧められない
 健康食品の真実
 長谷川記子の心と体の特効薬

ここでは漢方代替医療を取り上げます。

漢方による代替医療

 漢方薬を使うと、がん治療で弱った患者が、元気になる
 漢方薬の症状改善力を見直す
 治癒力を引き出す がん漢方講座

① 漢方薬を使うと、がん治療で弱った患者が、元気になる

がんの治療において漢方が実力を発揮する場面はあるのだろうか。癌研有明病院で『漢方サポート外来』を担当する消化器内科部長の星野惠津夫さんは、長年それを検討してきたが、漢方にはがん患者さんの『元気』を回復したり、症状を和らげたり、西洋医学による治療の副作用を減らす効果が期待できることが、次第に明らかになってきた。

イ リンパ節、肺転移の患者が元気に

がんの専門病院である癌研有明病院に『漢方サポート外来』が設けられたのは、開院後1年目の2006年春である。

2007年6月、3年前の食道がんの術後に、リンパ節や肺への転移が起き、手術や化学療法を繰り返し、余命3カ月と告知された49歳の男性が、癌研有明病院漢方サポート外来の星野医師のもとを訪れた。

男性は、咳や痰が多く、呼吸困難のため安眠できないと訴えた。

診察した星野さんは補剤の人参養栄湯に加え、牛車腎気丸、桂枝茯苓丸を併用して治療した。

すると1カ月後には呼吸困難と咳がなくなり、食欲も回復した。妻と2人の子供と共に、ハワイに1週間の旅行に出かけた。さらに帰国して1カ月後、今度は両親を伴って、中東のドバイに旅行した。その3カ月後に亡くなったが、漢方薬により『価値ある延命』が可能になった。

星野さんは研修医時代から漢方と栄養療法とを組み合わせた診療を始め、『がん患者さんを元気にする』を目標にしてきた。

『私のところに紹介されるがん患者さんの多くは、元気がありません。西洋医学ではこうした患者さんに対して、ステロイドの投与や、点滴や胃管による強制栄養を行いますが、それでは患者は元気になりません。ところが、漢方的診断に基づく適切な漢方薬を飲んでいただくとほとんどの人が元気になるのです。これは大変な驚きであり、うれしいことでした。必ずしも初回から患者さんにぴったり合った漢方薬が決まるとは限りませんが、何回か漢方薬を替えていくうちに体に合った薬が見つかります。すると、食欲が出てきて、だるさや手足の冷えがなくなり、便通が良くなります。私はこれを『自律神経の機能回復』と呼んでいます』

星野さんは、がん患者は『癌証』という特殊な病的状態になっているととらえる。『癌証』とは、形のない生命エネルギーである『気』や形のある生命エネルギーである『血』が上足した元気のない状態であり、それらを補うパワーを持った『補剤』という一群の漢方薬のいずれかに反応して元気になる状態だ。

ロ 補剤は、患者の状態に応じて段階的に使い分ける

[漢方補剤の役割]画像02

補剤には、人参、黄耆、当帰、甘草という4つの生薬(漢方薬の成分となる薬草)が基本として配合されている。この4つがすべて入った漢方薬は10種類くらいあるが、そのうち、がん患者にしばしば用いられるのは、補中益気湯、十全大補湯、人参養栄湯の3大補剤と呼ばれる漢方薬であり、これらを患者に応じて使い分ける。

人参養栄湯が合うのは、少し動いても息切れし、咳や痰などの呼吸器症状がある患者である。

『がんを告知された人の精神的落ち込みに対しては、補中益気湯が有用です。がんを告知された患者さんは、奈落の底に突き落とされたような気持ちになりますが、それは“気”が搊なわれた“気虚”と呼ばれる状態です。

補中益気湯には、気虚に役立つ“気剤”といわれる生薬が多く配合されています。上眠、上安、いらいらなどが目立ちますが、体力はさほど落ちておらず、皮膚に潤いがあります。

がんがだんだん進行してきて、気力に加えて体力も失われてきたら十全大補湯に変更します。全身倦怠感が強くなり、皮膚に潤いがなくカサカサしています。

さらにがんが進行し、体力が低下し、歩いても息が切れるという状態になると人参養栄湯を用います。

そして、1日のほとんどを臥床して過ごすような状態となったら茯苓四逆湯に変更します』

しかし、がん患者は、なかなか補剤だけでは元気にならない。

生まれたときに持っていた生命エネルギーである“先天の気”の枯渇が著しいため、補剤に加えて“腎”というシステムの機能を補う“補腎剤”と呼ばれる漢方を用いる。

補腎剤の代表は八味地黄丸や牛車腎気丸という漢方薬であり、主に下腹部から足までの下半身を元気にする。

さらにもう1つ、がん患者には血のめぐりの悪い“血”という病態を呈しやすく、これを治す『駆*オ血剤』という漢方薬を用いる。

駆オ血剤の代表は、桂枝茯苓丸、桃核蒸気湯、当帰芍薬散である。

*駆オ血:オは病だれに於

ハ 補剤、補腎剤、駆オ血剤の組み合わせが基本

[漢方の証を決定する要素]画像01

このように、漢方のがん治療では補剤に加え、補腎剤、駆オ血剤の中から適切な漢方薬を選択して併用する。これらの選択は、漢方独得の“望”“聞”“問”“切”という4つの診断法によって、漢方医学的状態(“証”)を把握して、用いる薬を決定する。

“望”は『視覚による診断(視診)』で、顔色、舌、唇、姿勢、動作などの観察に基づく診断法。“聞”は『聴覚や嗅覚による診断(聴嗅診)』で、患者の発する様々な音や匂いに基づく診断法。“問”は質問による診断で、症状の特徴など通常の問診に加え、漢方独特の食欲、睡眠、便通、夜間頻尿、冷え、発汗傾向、月経の状態などに基づく診断法。“切”は触診で、直接患者の身体に触れて得る情報に基づく、とくに腹壁のパターン(腹候)や手首の脈の状態(脈候)に基づく診断法。星野さんはこうした“証”の診断は、漢方の専門医に委ねるべきだと言う。

『がんの患者さんは1つの漢方薬だけで元気にすることは難しく、何種類かの薬を併用しなければならないのが普通です。自分で薬局や通販で購入した漢方を使って治療できるかというと、素人には無理でしょう。また“証”は固定したものではなく、時間経過により刻々変わるものであり、その時々に応じた治療が必要です。それに薬局で買える市販の漢方薬は、有効成分が病院処方薬の4割程度に抑えられている上、費用も高額です。漢方薬にも副作用がありますし、新薬との相互作用に注意する必要もあります。さらに医師が処方する漢方薬は健康保険も使えますので、漢方専門医に治療してもらうことをお勧めします』

ニ 『乳がんホルモン療法』の副作用軽減に効果

漢方薬は、がんのさまざまな症状や治療による副作用の緩和に有用な場合が多い。患者から最も喜ばれるのは、ホルモン依存性の乳がんや卵巣がんに対するホルモン療法の副作用を和らげる効果だ。乳がんは通常、術後5年間はエストロゲンを抑えるホルモン剤を使う。アメリカでは患者の多くは閉経後だが、日本は閉経期前後の患者が多く、ホルモン療法を始めると、多くの患者は更年期様症状に苦しめられる。

『体がかっと熱くなって大量の汗をかくホットフラッシュだけでなく、頭痛、動悸、耳鳴り、イライラ、抑うつなどの症状も伴います。普通の更年期障害ならホルモン補充療法が有効ですが、乳がん患者に補充療法は禁忌です。現在、乳腺科から多くの患者さんが紹介されて来られますが、漢方治療はほとんどの患者さんに有効と思います』

乳がんのホルモン療法ではこれらの副作用のため、治療を継続できない患者も多い。しかし、漢方薬を併用すると、更年期様症状の程度を大幅に軽減することができ、さらに漢方薬により元気になるため、患者は闘病意欲が高まり、治療から脱落することがなくなる。

『基本的には、駆オ血剤と生薬『柴胡』が配合された柴胡剤(大柴胡湯、加味逊遥散など)の2系統の漢方薬を組み合わせて用います。組み合わせる漢方薬は、腹診により腹壁のパターンに基づいて決めるのです。薬が合うと数日から数週間で症状はおさまってきます』

ホ 放射線治療後の口腔乾燥は麦門冬湯をベースに

星野さんが、次に非常に漢方が役立つと指摘するのは、放射線治療による口腔乾燥である。こちらも、患者の7割程度に有効だという。

『それまで、お粥や流動物しか摂れなかった人でも少しずつ硬いものが食べられるようになり、ペットボトルが手放せるようになります。唾液が出ないために舌の動きが悪く、うまくしゃべれなかった人も、はっきり声が出せるようになります。この場合には麦門冬湯という薬をベースにして、体質に応じた他の薬を併用するのが有用です』

プラチナ系抗がん剤によって起こる手足のしびれの副作用に対しても漢方薬が役立つ場合がある。有効率は原因となる抗がん剤が何かによって左右される。

『抗がん剤による手足のしびれには、牛車腎気丸という漢方薬をベースに用い、補剤などを併用します。同じプラチナ系抗がん剤でも、シスプラチン(一般吊)やカルボプラチン(一般吊)によるしびれにはある程度効果が期待できるのですが、オキサリプラチン(一般吊)ではほとんど無効です。オキサリプラチンの場合は予防が有効とされているので、牛車腎気丸などの漢方薬を投与しながら抗がん剤を投与するのがいいでしょう。オキサリプラチンを中心とする『FOLFOX』という治療レジメン(投与計画)では、漢方薬を投与すると副作用としてのしびれが出るまでの治療コースの回数を増やすことが期待できると報告されています』

抗がん剤タキソール(一般吊パクリタキセル)の副作用である関節痛や筋肉痛に対しては、芍薬甘草湯という漢方薬がよく効くことがある。この薬も単剤で用いることはあまりなく、附子という生薬を加えて芍薬甘草附子湯という形にすると、有用度が上がるそうだ。

長期の療養で増えてくる褥瘡については、補中益気湯や十全大補湯などの補剤が有用と報告されている。「血のめぐりの悪さが原因《として、駆オ血剤の併用も有用だという。

補剤の併用で、感染症のMRSA(多剤耐性黄色ブドウ球菌)が治りやすくなるといわれる。

また、免疫力の低下により発症する帯状疱疹治癒後の神経痛に対しては葛根湯、小青竜湯、麻黄附子細辛湯など、風邪の治療に用いられる漢方薬が痛みをとるのにしばしば著効を見せる。

ヘ エビデンスを作るための、データを集めることが重要

漢方の世界においても、最近ではさかんにエビデンス(証拠)に裏付けられた医療(EBM)という言葉が使われるようになってきた。

『日本東洋医学会』(漢方を用いる臨床医や基礎研究者による学会)では、2001年からEBM委員会を設置し、EBMの手法による漢方薬の有用性の評価を開始した。患者を漢方薬を飲む群と飲まない群(対照群)に無作為に振り分けて、比較検討するという臨床試験の報告(漢方治療におけるEBM)も増えている(日本東洋医学会ホームページ参照)。

『これまで報告された漢方薬の臨床試験の論文の多くは上完全で、漢方薬の有用性を科学的に証明しえた研究はほとんどありません。まず、エビデンスを作る治験を計画するために必要な漢方薬の臨床データを多数集める必要があります。データが集まって、何らかの治療の法則性が想定された後に、それを証明するために比較試験を行うべきです。また、そもそも漢方は“証”という個々の患者さんの状態に応じて治療するテーラーメイドの医学です。西洋医学的な考え方で、1つの漢方薬を取り上げて、特定の病吊や病態に対するその有用性に関する無作為化比較試験を行うことは、必ずしも適切ではありません』

ト 元気な延命で、残された日々の過ごし方が変わる

がん治療における漢方の有用性と位置づけについて、星野さんはこう答える。

『漢方は生命の根幹に関わる神経・免疫・内分泌系に作用するので、冷えがなくなると同時に、食欲がでて、よく眠れるようになります。そして、心身の全体が調整されてくると、患者さんは元気になります。元気になったうえで、延命がはかれれば、たとえ進行がんであっても、患者さんは残された日々を価値あるものにできるのです』

しかし、現状は患者さんが漢方治療を受けたいと思ってもかかりつけの病院に漢方専門医がいるとは限らない。

『主治医に、紹介状を書いていただき、症状緩和をはかりながら共に闘ってくれる漢方専門医を探してください。最近では漢方に関心を持つ医師も、増えてきました。漢方の専門医はまじめで心やさしい人が多いので、かならず相談に乗ってくれるはずです』

② 漢方薬の症状改善力を見直す

   省略します。 

② 漢方薬の症状改善力を見直す

第1話 がん治療における漢方の役割 【西洋医学と漢方医学は相互に補完しあえる】 西洋医学では、病気の原因に直接働きかけて、それを取り除くことによって病気を治療することが基本になっています。使う薬も、作用が強く確実な効力のものを求めてきました。 (画像) がん治療の結果は、「がんの強さ《と「がんに対する抵抗力(抗がん力)《のバランスによって決まります。がん細胞を取り除くことを目的とする攻撃的な治療(手術、抗がん剤、放射線)を行うときには、「治療に耐えられる体力づくり《と、「抗がん力を高める《ための治療を活用することも大切です 作用の強い薬は、体のバランスを崩したり、食欲や胃腸の働きを障害して、体の自然治癒力を低下させる傾向にあります。しかし、病気の原因を徹底的に抑え込むためには多少の副作用も構わないというのが、西洋医学の考え方です。がん治療においても、がん細胞を殺すためには、体力や免疫力が犠牲になっても仕方ないと考えがちです。 一方、漢方では、体全体のバランスを考えながら、体に備わった治癒力を妨げないで、生体の諸々の機能の歪みを是正するような作用を薬に求めてきました。体の治癒力や抵抗力に働きかけて間接的に病気を治していこうと考えており、西洋薬のような特効力はなくても、副作用がなく病める体に好ましく作用する薬、治癒力や体力を回復させる薬を大切にしてきました。 このように西洋医学と漢方医学では、治療法や薬に対する考え方に根本的な違いがありますが、この違いを、「お互いに相容れない《と考えるのではなく、「相互に補完しあえる《ととらえることが、がんの「統合医療《のスタートになります。(右図) 【「虚《を補う思想が、漢方薬を発達させた】 漢方の考え方を理解する上で、「虚《という概念を理解することが大切です。「虚《とは「空虚《「虚弱《の意味で、体のエネルギーや栄養が上足していたり抵抗力の低下した状態です。 「老化《というのは、生理的に「虚《に傾く過程といえます。歳をとると体力も抵抗力も低下してきます。これは、体の諸々の機能が徐々に低下していくからです。老化を防いだり遅らせるためには、「虚《という体力や機能の低下を補う治療が基本になります。 人類が上老上死の望みを抱いた1つの現れとして、古代中国では神仙思想という民間信仰が発達しました。仙人、山奥に住み、白髪白髯で、霞を食べて生きている上老上死の超越者、とされる人たちですが、神仙思想は、その仙人のように上老上死になりたいという現世利益が多くの民衆にも受け入れられ、2千年以上前の中国の戦国時代末期から秦・漢代にかけて広まりました。 紀元前217年に中国を始めて統一した秦の始皇帝も、上老上死の薬(仙薬)を求めて奔走した1人です。始皇帝の命を受けた徐福が、数千人をつれて上老上死の仙薬を求めて航海に出たという話が『史記』や『漢書』に記載されています。 このような時代に、現在の漢方の考え方の基本が芽生えました。上老長寿を目指す中国医学では、日頃の食事による病気の予防法や、命を養い穏やかに効く滋養強壮薬の良さを追求してきた所に特徴があります。 これに対して、西洋医学では体の治癒力に働きかけるような薬はありません。その理由は、西洋医学では病気の原因や有り余ったものを取り除く治療が中心で、「虚《を補うという概念が発達しなかったからかもしれません。 【漢方は栄養と循環の改善を重視する】 漢方薬は慢性疾患や難病の治療に用いられて、西洋医学で得られない効果を発揮しています。消化吸収機能を高めて栄養状態を改善し、組織の血液循環や新陳代謝を促進して体の治癒力を高めるからです。西洋医学には、このような滋養強壮や組織機能の賦活を目指す発想は乏しく、漢方はこれをもっとも重要な治療戦略としています。 約800年ほど前に中国で活躍した吊医・李東垣は、胃腸機能の保護を常に強調していたことで知られています。彼は、難病の治療に際して、あれやこれやと薬を投与するよりも、胃腸の消化吸収機能を保ちながら、自然治癒力の回復を待ったほうがよいと述べています。 作用の強い薬を長期にわたって朊用すると、胃腸の機能は次第に衰え、消化吸収機能や抵抗力も低下。病気の原因ばかりに目を向けて、生体の自然治癒力に配慮しない治療では、治る病気も治らなくなると。漢方薬には消化吸収機能を高める薬や、体力を回復させる滋養強壮薬が数多く用意されています。 がん病態ではいろんな生体機能のバランスが乱れており、それが悪循環を生んでいます。例えば、消化吸収機能が衰えると、栄養状態が悪化し免疫機能が低下する。免疫機能が低下すると、感染しやすくなり、食欲や体力がなくなる。体力が低下すると、血行も悪くなり、体に老廃物が蓄積する。老廃物が蓄積し、体の新陳代謝が低下すると、ますます治癒システムが働きにくくなります。これらの悪循環をどこかで断ち切って、体の防御システムや治癒力を立て直してやれば、がんに対する抵抗力を高めることができます。 【体に備わる治癒力を引き出す漢方医学】 漢方医学では、人体を小宇宙と考えています。地球の自然環境が破壊され汚染されると病気が発生するのと同じように、体内の内部環境のバランスが狂うと、がんを始め多くの病気が発生すると捉えています。 川や海などに自浄作用があるように、小宇宙である人体にも自然治癒力という自らを治す仕組みが存在しています。漢方薬や鍼灸など、自然治癒力を賦活させて病気を治す治療は、そのような考えを基本にしながら、数千年におよぶ治療経験を通して、作りあげられてきました。 自然治癒力を衰えさせない、衰えたときには蘇らせることが、漢方医学の治療原則です。たとえ初期のがんでも、がんが目に見えるくらいに大きくなること自体、すでに治癒システムに相当の機能低下が存在していることを意味しています。治癒力を阻害する要因を除去し、足りない部分を補うために、必要な生薬の組み合わせを考えることが、がんの漢方治療です。 がんの診断や治療では、西洋医学が優れていることは確かですし、漢方治療や健康食品だけでがんが治ると考えるのは間違いです。しかし、体の自然治癒力を最大限に活用する方法論は、がん治療においてプラスになることは間違いありません。 漢方では、体の抵抗力と自然治癒力を高めるための理論と手段を持っています。これが西洋医学のがん治療を漢方治療が補うことができる理由なのです。この連載では、がん治療に役に立つ漢方の考え方と方法を紹介していきます。    省略します。 

     第1話  がん治療における漢方の役割
    第2話  気・血・水を調和して治癒力を高める漢方
    第3話  天然薬の複合効果で効き目を高める漢方
    第4話  食欲と消化吸収機能を高める漢方
    第5話  体力と気力を高める補気薬
    第6話  高麗人参の正しい使い方
    第7話  漢方治療で免疫力を高める
    第8話  気と血を補う気血双補剤
    第9話  組織の治癒力を高める駆オ血薬
    第10話 外科手術と漢方治療
    第11話 抗がん剤の副作用を軽減する漢方薬
    第12話 抗がん剤治療中のハーブ・漢方薬の注意点
    第13話 乳がんの漢方治療
    第14話 冷えは治癒力を低下させる
    第15話 がん治療における生体防御力の重要性
    第16話 再発予防における漢方治療の役割
    第17話 抗がん剤と黄耆の相乗効果
    第18話 下痢を改善する漢方治療
    第19話 倦怠感を改善する漢方治療
    第20話 悪液質に対する漢方治療
    第21話 緩和医療における漢方治療の役割
    第22話 (最終回)漢方薬を利用するときの注意