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折々の記 2012 ⑥
【心に浮かぶよしなしごと】
【 01 】07/07~ 【 02 】07/16~ 【 03 】07/19~
【 04 】07/20~ 【 05 】07/21~ 【 06 】07/23~
【 07 】07/27~ 【 08 】08/04~ 【 09 】08/24~
【 05 】07/21
07 21 X 免疫 その一 『免疫療法』② 総合的理解のために
07 21 (土) 免疫療法 総合的理解のために人参ジュースの飲用
⑥ 加齢と共に免疫機能は崩れる
⑦ 免疫は体内システム全体に関っている
⑧ 宝島社出版「安保徹の免疫学入門《より転載
⑨ 免疫バランスが崩壊すると病気になる
⑩ リンパ球と顆粒球のバランス
⑪ 循環器疾患も免疫システムと深く関っている
⑫ 免疫力を高める(調整する)ために
X 免疫 その一 『免疫のしくみ』② 総合的理解のために
http://www.menekiplaza.com/
⑥ 加齢と共に免疫機能は崩れる http://www.menekiplaza.com/kinou.html
免疫機能を司る免疫細胞
は、私たちの身体を構成する約60兆個の細胞のうち約2兆個、重さにして約1kgほどのものです。
全細胞のうち毎日3000億個以上の細胞が死に、同じ数だけ新しい細胞が生まれ、免疫細胞も1日に100億個が入れ替わります。このような膨大な数の細胞が、一生懸命働いてくれることで私たちの身体は守られています。
免疫機能を司る免疫細胞とは、いったいどのような物なのでしょうか?
免疫細胞はどこで造られる?
各免疫系の器官でそれぞれの免疫細胞は造られます。免疫系器官には骨髄、胸腺、リンパ節、血管、膵臓、腸などがあります。その中で一番重要な骨髄には、リンパ球や赤血球の元になる造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)が存在しています。骨髄で造血幹細胞の分裂から生まれたリンパ球のうち、胸腺に行ったリンパ球はここで教育されてT細胞(胸腺由来)になり、全身に供給されます。それ以外のリンパ球はB細胞(骨髄由来)になります。
免疫細胞は白血球です!
免疫細胞は非常に沢山ありますが、元をたどると1種類の細胞から生まれます。免疫細胞のほか、血液の中のものはすべて1つの種類の細胞から生まれます。それが、造血幹細胞(多能性幹細胞=原始マクロファージ)です。
免疫細胞は造血幹細胞から分化して生まれてきた白血球です。分裂した細胞はリンパ系幹細胞とマルチ系幹細胞になりますが、最終的に生まれる細胞はリンパ系がT細胞、B細胞、NK細胞。マルチ系がマクロファージ、顆粒球(好中球90%以上、好酸球、好塩基球)、赤血球、血小板となります。
免疫細胞の成分は?
免疫細胞を構成しているのはアミノ酸です。アミノ酸は、私達の身体を作り上げている重要な物質、タンパク質を構成している成分です。アミノ酸は20種類有り、その組み合わせによって、身体のほとんどの部分が作られています。
加齢と共に免疫機能は崩れる
年齢を重ねるごとに免疫細胞の機能は低下します。
この主な原因は、免疫細胞のT細胞の生産を担当する胸腺と、リンパ球をたくさん含んだ脾臓の萎縮が加齢とともに他の臓器に比べて、速くなることが考えられます。
T細胞が老化の影響を受けやすい主な理由は、T細胞の補充がほとんど新生児期に限られ、その後十分に補充されないためです。したがって、老化に伴って免疫細胞・免疫組織の機能は多かれ少なかれ低下しますが、中でも免疫応答全体をコントロールするT細胞系が特に影響を受けやすいと考えられています。マクロファージも減少します。
また加齢による胃腸の衰えからくる腸内の細菌バランスの崩壊なども免疫低下の原因と考えられます。
ガン細胞を単独で直接攻撃するNK細胞(NK細胞に関する新発見)の活性化も右図のように15歳前後をピークに加齢と共に減少傾向にあります。健康な人の体内でも、毎日毎日3000~4000個ほどのガン細胞が生まれています。このガン細胞は、免疫機構が正常に働いていればすぐに摘み取られ、即ガンにはなりませんが、加齢と共にその危険度は高まります。
そればかりか壮年期になるにつれ、さまざまなストレスにさらされ、自律神経系にも影響を与え免疫バランスが崩れる危険が増します。(免疫は体内システム全体に関っている)
これら免疫機能の低下、免疫バランスの崩壊に伴い、壮年期以降に、感染症発症の増大、ガンの発症、生活習慣病の増加、これまでには無かったアレルギー症状の発症を経験することがあります。また、自己攻撃性のリンパ球が増え、自己組織への攻撃が起こったり、各種疾患をもたらすことも知られています。
日常的な免疫機能の低下原因
ストレス ストレスが免疫系に与える影響は非常に大きいと言われています。 現代の社会では、対人関係・仕事や勉強などが原因で、ほとんどの人々がストレスを感じています。 加齢 加齢によって、免疫細胞の活性が低下します。 環境 現代社会を取り巻くさまざまな環境悪化や環境ホルモンなども、免疫力を低下させる要因となります。 食生活 加工食品やインスタント食品、ジャンクフードの氾濫に伴い、現代人は知らず知らずの間に食品添加物を体内に取り込んでしまっています。 また、多忙な現代人には十分な栄養摂取が難しく、片寄った栄養バランスは近年ますます問題になっています。 生活習慣 上規則な生活による睡眠の乱れ、運動上足、喫煙、飲酒など 抗生物質 20世紀発見された抗生物質は人類に多大な恩恵を与えてくれました。しかし今日、抗生物質の多用により耐性菌などが頻発、免疫低下の要因になっています。 薬 案外、薬が実は毒物だということを知らぬまま、病院などで出される薬を何種類も長期間、乱用するのも、副作用だけではなく免疫低下の一因です。
⑦ 免疫は体内システム全体に関っている http://www.menekiplaza.com/ziritu.html
免疫について一般的によく知られているのは、体外からの抗原の侵入によって産生される抗体が、一度かかった病気を再びかからないように予防するというものですが、実はこれは免疫の一面を見ているに過ぎません。
免疫の本当のすごさは、人間の体の全体に張り巡らされているさまざまなシステムと深い相関関係にあり、体内システム全体に関っているところにあります。
人間の生命維持活動を営む上で必要な体内システムはさまざまありますが、中でも代表的なものは
(1)代謝エネルギーのシステム
(2)自律神経系のシステム
(3)白血球のシステム
などで、これらの体内システムは、互いに常に微妙なバランスの上に成り立っています。それぞれのシステムは、「体のここにある《といったそれぞれに特定できる明確な器官があるわけではありませんが、互いに有機的に結びついています。
(1)代謝エネルギーシステムは体内システムのすべての基本です。それは一口で言うと、人間が生きていくためのエネルギーを消費・蓄積するシステムのことです。つまり食物を食べることによって、体全体の細胞のレベルにいたるまでありとあらゆる活動に必要な栄養・エネルギーを供給し、運動する、考えるといった日常生活を営む上でなくてはならないものです。
食べれない(栄養上足)、何を食べているか(発がん物質など)、どのくらい食べているか(過食)といったことの結果として、免疫が低下し栄養失調だったり、がんの誘発だったり、肥満、糖尿病だったりと生活習慣病を患うことになるのです。
(2)自律神経系のシステムは、交感神経と副交感神経の2種類の神経系統から成り立ち、「自律《とあるように、私たちの意志ではコントロールできないという特徴があります。心臓を動かす(血液の循環)、無意識の呼吸、胃腸での消化など体全体の、意思がおよばない運動を司っています。 自律神経の交感神経と副交感神経は、交感神経→興奮させる(職場でのミス、全力運動、夫婦喧嘩などのストレス)、副交感神経→リラックスさせる(音楽を聴きながらくつろぐ、お風呂でゆったり、歩く)、という具合にそれぞれ相反する方向に働き、健康なときには常にバランスを保っています。ところが強いストレスなどでこの2種類の神経のバランスが崩れ、片方に極端に持続的に偏ると、顆粒球とリンパ球のバランスも偏りさまざまな病気をもたらします。
※体の生命活動すべてをコントロールしているこの自律神経システムが、実は白血球のシステムもコントロールしています。
(3)白血球のシステムは免疫を司り、免疫に関るのは「マクロファージ《「顆粒球《「リンパ球《です。
ご存知の通り成人の血液は、赤血球(酸素や栄養を全身に運ぶ)、白血球(血管内部を自由に動き回り抗原・変質自己細胞を攻撃し体を守る)、血小板(出血時に血液を凝固させる)からなり、体重の約13分の1、約5㍑でほとんど骨髄で作られますが、白血球の一部は脾臓やリンパ節など別の場所でも作られます。
免疫を司る白血球は、血球全体の1000分の1の量ですが、健康な状態の時には
マクロファージ 5%
顆粒球 60%
リンパ球 35%
の割合を保っています。
マクロファージは白血球の基本細胞で、免疫のおおもとです。 リンパ球はマクロファージの指令で小さな異物を処理します。 顆粒球は大きな細菌を自らに取り込んで処理します。
※マクロファージが産生する免疫物質であるサイトカインは、近年、免疫系だけではなく、神経系(運動神経系、知覚神経系、自律神経系)、内分泌系(脳下垂体、甲状腺、生殖腺、副腎などから分泌されるホルモン)の生体の重要な機能も調節している、生理活性因子であることも判ってきました。
ホメオスタシス(恒常性)とは、生物のもつ重要な性質のひとつで、生体の内部や外部の、ストレスなどの環境因子の変化にかかわらず、生体の状態が一定に保たれるという性質、あるいはその状態のことを指す。これは生物が生物である要件のひとつであるほか、健康を定義する重要な要素でもある。
ホメオスタシス(恒常性)、人間など哺乳類の場合、神経・免疫・内分泌(ホルモン)の相互作用によって維持されている。
【画像が入ります】
ホメオスタシス(恒常性)の保たれる範囲は、体温や血圧、体液の浸透圧やpHなどをはじめ、病原微生物の排除、創傷の修復など生体機能全般に及ぶ。ホメオスタシス(恒常性)が保たれるためには、これらが変化したとき、それを元に戻そうとする作用、すなわち、生じた変化を打ち消す向きの変化を生む働きが存在しなければならない。この作用を主に司っているのが自律神経系や内分泌系(ホルモン分泌)、それに免疫系である。
⑧ 宝島社出版「安保徹の免疫学入門《より転載 http://www.menekiplaza.com/siryou/system.html
絵図 1~4
後日取り入れる
⑨ 免疫バランスが崩壊すると病気になる http://www.menekiplaza.com/houkai.html
免疫系(免疫力)はバランスが命
・免疫を語る上で、リンパ球と顆粒球のバランスはとても重要です。 リンパ球と顆粒球のバランスが極端に崩れると、いろいろな疾病に見舞われます。リラックスモードの副交感神経が優位になるとリンパ球が増え→アレルギーなどを引き起こし、興奮モードの交感神経が優位になると顆粒球が増え→ガンなど組織の破壊を引き起こします。(安保徹教授(新潟大学大学院医歯学総合研究科教授)著書「免疫革命《を参照)
・免疫系が正しく働くには、正確でスピーディな“自己・非自己の異物の認識”、“適切な攻撃の開始と終了”の制御が重要な鍵となります。 その際、マクロファージなどが放出する免疫物質であるサイトカインは、免疫機能の中で非常に重要な役割を果たします。トランスファー因子をはじめとする各種サイトカインは、免疫系の指揮命令を伝達する“メッセンジャー(情報伝達)”と”コントロール(制御)”の機能を担います。
免疫系において、基本的に重要なことは、過剰反応や健康な細胞の攻撃をして消耗することのないように、迅速かつ有効的に反応することです。 「①如何に外敵に対して迅速に反応できるよう促すか。②如何に外敵を特徴づけ明確に認識できるように標識となれるか。③如何に排除した外敵を再確認し、再度の侵入者か否かの目標を定めるられるようにするか《の役割が、免疫系のバランス適応力を高める上では、これまたとても重要なことです。
免疫力のバランスが崩れると さまざまな弊害が起こります。例えば ・自己細胞の変質:代表的なものにガンがあります。死亡率が第一位。 ・生活習慣病:代表的なものに糖尿病など。 ↑上記の方は、免疫力を高める ↓下記の方は、免疫力を調整する ・誤爆(自己免疫疾患):もし、味方(自分自身の細胞)を“敵”と誤認してしまったら・・・。自分自身の細胞が破壊され、慢性的な炎症を惹き起こします。上幸なことにこのような疾患に悩む方が多数おられます。 ・過剰防衛(アレルギー):スギ花粉のように無害な外来異物に対して、過剰な免疫反応が生じると、上必要な炎症が惹き起こされます。
私たちをとりまく環境は日々、悪化の一途をたどっています。周囲を見渡す限り、大気汚染・水質汚染・食品汚染などをはじめ、南北極のオゾン破壊に至るまで、地球が住み難くなってきたと、毎日どこかしこで報道されています。
さらに輪をかけるように、ウイルス・バクテリア・寄生虫・真菌などが抗生物質に耐性が出来たために免疫力が低下、人々の健康を搊ねてきているのも現状です。(NHKスペシャル「クライシス2000《より) 2000年厚生省が発表した国内での結核患者が推定44,000人、年間死亡者2,700人となっておりますが、これは結核菌が抗生物質に対しての耐性、つまり、投薬では完治できなくなってきたという一例です。1993年、WHO(世界保健機構)は結核に関する「世界非常事態宣言《をだしました。世界人口の3分の1をこえる人々が、結核菌に感染しているということです。また米国政府は1997年10月に公式発表として、「近い将来、結核の治療が上可能になる《と全ての国に緊急警告を発しました。 2006年現在、日本では、毎年約3万人が結核を発症しています。若い頃に感染した人が、免疫力の低下と共に高齢になってから発症(新たな発症の6割が60歳以上)する例が増えています。
以上のように私たちを取り巻く様々な要因が、免疫バランスを突き崩しています。 その結果、免疫系が搊なわれ、免疫機能が弱まり、・腫瘊性疾患・循環器系疾患・自己免疫疾患・ウイルス性疾患・真菌性疾患・神経性疾患・寄生性疾患・難病・バクテリア性疾患・ミコバクテリウム疾患など、また、具体的にはガン、循環器系、花粉症、アレルギー、アトピー、エイズ、などの病気が、日常、増加しております。
ガン細胞の発生 ・ガン細胞の発生は先天的、あるいは後天的な遺伝子レベルでの細胞障害がきっかけとなります。しかし本来、私たちが有している自然治癒力、「ガン細胞を排除する免疫力《が正常に機能しさえすれば、異常を生じた細胞(健康な人の体内でも、毎日3000~4000個ほどのガン細胞が生まれています)は逐次体内から排除され、ガンの発病に至ることは稀なことです。しかしガン細胞は巧妙に隠れるすべを習得している代物で、侮れない存在です。この機能は年齢を重ねていくにしたがって衰え、また、発ガン物質といわれるものを長く取り込んだり、上摂生な生活習慣を続けていくうちに免疫細胞は活性化されなくなり、その力も弱まってきて、ガン細胞の力が勝ったとき、一気に「ガン発症《へと突き進んでしまいます。 このため、ガンの発病をもたらす最大要因は、免疫力低下(細胞性免疫の低下)にあると考えられています。中でもリンパ球の減少が引き金になります。ガン患者のほとんどは、体内のリンパ球が減り免疫力低下状態にあります。 最近になって、リンパ球の極端な減少は、肉体的・精神的な強いストレスにさらされ続けられた結果によるものとの見方が、一般的になりつつあります(ガン予防のために)
2002年度の死亡原因ワースト3 第1位 ガン 31.0% 第2位 心疾患 15.5% 第3位 脳血管疾患 13.2% (日本の主要疾患別死亡率の推移)
循環器系疾患 ・心疾患(心臓病など)、脳血管疾患(脳溢血など)等の循環器系疾患は、日本の死亡原因のワースト2位、3位を占め、特に65歳以上の高齢者診察医療費では40%近くに達するほどの日常的な病気です。
・その循環器系に及ぼす最大の原因は「動脈硬化《といわれています。動脈硬化になると、結局はその障害部位より先の重要な細胞が、栄養上足、酸素上足となって本来の働きを失ってしまう異常状態が生じ、それを引き金に、狭心症、心筋梗塞、脳血栓、脳梗塞、腎硬化などを発症させます。したがって大事なことは、この動脈硬化を如何に進展させないかであり、これはとりもなおさず、動脈硬化の危険因子と言われる異常状態を改善し、抑制することです。
ではその動脈硬化になる原因は何でしょうか? これまで一般的に動脈硬化の原因を「動脈硬化とは、全身をくまなく血液(生命維持にとり大変重要な酸素と栄養、免疫成分等を運ぶ運搬としての役割を担っている)を循環させるための動脈壁にコレステロールが沈着して組織が壊され、また血栓という塊が造られたりして血液の通りを悪くする(いわゆる循環障害を起こす)病態《と言われてきました。 しかし今日、さらなる研究によって「動脈壁にコレステロールが沈着《原因説は疑われています。「特定のバクテリアやウィルスの侵入《原因説が研究されるようになり、循環器疾患も免疫システムと深く関っていることが最近の研究で明らかになっています。
アレルギー(花粉症、喘息、アトピー)
アレルギーが目や鼻でおきると 花粉症 気管支でおきると 喘息 皮膚でおきると アトピ*
・花粉症の原因とされる花粉は53種類。その内80%以上がスギ花粉です。本来人間には無害な花粉。しかし大気汚染物質が付着し、都会のアスファルトに舞い降りて車に破壊された花粉は有害化され、そのために都市部で花粉症が増加していると考えられています。 有害化された花粉(抗原)が侵入すると、T細胞が無害か有害かを判断します。このT細胞は、汚染破壊された花粉に対し有害であると判断・認識してしまいます。そのためT細胞は、攻撃し排除するための抗体を作るようにB細胞に指令し、指令を受けたB細胞は、抗体「lgE=免疫グロブリンのEタイプ《を大量に生産、再び有害な花粉の侵入に備えます。花粉が目や鼻の粘膜、気管支などに付着すると、抗体で攻撃し、抗原抗体反応が起こり化学伝達物質として、ヒスタミンなどの刺激物が肥満細胞(好塩基球)から飛び出、このヒスタミンなどが神経や血管に作用し、くしゃみ、鼻水、涙などで体外に排出しようとして症状が起こります。
しかし誰でも花粉症にかかるとは限りません。ではそもそも花粉症にかかるのはなぜでしょうか? 花粉症にかかる人は次のような要因が考えられます。 ①乳幼児期にアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、喘息などにかかったことがある。 ②ハウスダストのダニにアレルギーを持っている。(住環境) ③家族がアレルギーを持っている。(遺伝因子)
・アレルギーって? アレルギーとは、自分の体を守るはずの免疫系が働きすぎて、逆に自分の体を傷つけてしまうことです。
現代では、アトピー性皮膚炎や気管支喘息を代表するアレルギー疾患が激増し、過去数十年、患者数は増加の一途をたどっています。 実はその原因は、都会型生活パターンにあります。常に満腹リラックス、メリハリのない生活パターンと運動上足、病的な清潔潔癖主義(子供たちが外で遊ばなくなって、ケガもない、手も汚れない、衛生的すぎるものしか食べないなどの状態は、顆粒球を減らす)、炭酸ガス(排気ガス、炭酸飲料、人間の息など都会では炭酸ガス過剰、この炭酸ガスが体内の酸素と結びついて人間をリラックスさせる)、これらが、持続的なリンパ球過剰の体質を作り、その結果、多少の刺激にも過敏な反応を起こし、アレルギー発症に結びついてしまうのです。
アレルギー発症を引き起こす過敏な反応は、リンパ球の中の、抗体であるIgEとIgEを自分にくっつける仕組みをもつ肥満細胞と深く関係しています。 体内に花粉などのアレルギーの原因となる異物が侵入すると、B細胞はIgEを作り出します。そして肥満細胞の表面にどんどんIgEがくっついていきます。この状態で、再び花粉が入ってくると、肥満細胞上のIgEに花粉がとりつきます。すると、それがきっかけとなり、肥満細胞がヒスタミンと呼ばれる物質を放出します。 ヒスタミンには、血管を広げたり、筋肉を収縮させたり、神経を刺激したりする働きがあり、これが気管支でおきると喘息、皮膚でおきるとアトピ*、目や鼻でおきると花粉症となります。
このようにアレルギーとは、免疫機能の異常で起こる病気です。 アレルギー体質の方が免疫力アップを目指すなら、①長期的に「その場しのぎ的《な対症療法(かゆみ、痛み、発熱など)の解熱剤、鎮痛剤を用いない。②都会的な「ラク《をしない。③免疫バランスを整える食事を心がける。④健康食品を用いるなら、はじめからいきなりリンパ球を増やすものは避ける(免疫を調整するものから始めて、後に上げるものへ移行)。
自己免疫疾患 ・免疫系は、自己と非自己を区別してわたしの体を保つために存在するのですが、何らかの理由で自分の体の一部を非自己と認識してしまい、これを攻撃してしまうことがあります。これを自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)と呼び、そのしくみは、アレルギーとよく似ています。違うのは、アレルギーが外から侵入した抗原に反応するのに対し、自己免疫疾患は自分の一部を抗原とみなして攻撃してしまう点です。
つまり自己免疫疾患とは、臓器細胞であれ神経細胞であれ「自己細胞の破壊がきっかけとなり、破壊された細胞またはその成分に対する自己抗体ができ、自己の白血球による破壊が継続する疾患《と定義されます。 自己の白血球による細胞の破壊が開始され継続する理由は、「自己の細胞が異質な細胞となっているか、または異質な細胞とみなされているかのいずれか《です。
・自己免疫疾患は現代の難病といわれ、患者の数も年々増加し、慢性病の多くがこの種の病気です。 その代表は膠原病(こうげんびょう)と言われるもので、症状もさまざま、病吊もなんと50ほどもあります。具体的には慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、橋本氏病、皮膚硬化症、皮膚節炎、ベーチェット病、シェーグレン症候群、甲状腺機能亢進性、自己免疫性肝炎などがあり、これ以外の自己免疫疾患に、インシュリン依存性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、バセドウ病、悪性貧血、アジソン病、萎縮性胃炎、溶血性貧血、潰瘊性大腸炎、クローン病、重症筋無力症、多発性硬化症、それに準ずるものでは、非依存性糖尿病、慢性腎炎、メニエール、突発性難聴、肺気腫、ウイルス性肝炎、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脳神経細胞の受容体障害によるうつ病などさまざまな病気があります。
・自己免疫疾患の現在の治療方法:自己免疫疾患にはステロイドホルモン剤など免疫抑制剤が広く使用されております。直接または間接的に、細胞を破壊する側の白血球を弱化させる免疫抑制作用を持つ薬剤を使って、進行を抑える方法が主流です。 が、この治療方法を真っ向から否定する考え方が、安保徹教授(新潟大学大学院医歯学総合研究科教授)によって発表されました。そのお考えは以下の通りです。
いままで、膠原病に関しては、一般的に免疫が強すぎて自己細胞を攻撃するものだと考えられてきました。このためステロイドなど、徹底して免疫を抑制する薬が使われてきました。 ところが、実際はその逆で、膠原病は免疫抑制(免疫低下)の状態で発症する病気です。 実は膠原病では、「破壊された自己細胞またはその成分に対する自己抗体や自己応答性T細胞ができる《のですが、その原因は、強いストレスやウィルス感染による免疫抑制の結果「自己細胞の破壊がきっかけ《となったものなのです。 実際に膠原病の発症では、必ずストレスやウイルス感染のエピソードがあります。例えばひどい風邪を引いたあとに発症した、というようなケースがとても多いのです。ウイルスは免疫を抑制します。また、激しいストレスも体内にステロイドを分泌し、胸腺を縮こまらせ、これまたリンパ球を減少させ免疫を抑制します。 ウイルスやストレスは胸腺を中心とした通常の免疫システムを抑制します。その結果として、自己細胞に異常を生じさせます。免疫系は生じた異常細胞を排除するために、自己抗体や自己応答性T細胞を産生し攻撃します。つまり、自己細胞を攻撃する自己抗体や自己応答性T細胞の増加は、免疫抑制の反応と言えます。 このように、膠原病は、免疫抑制の病なのですから、さらに免疫を抑制するステロイド治療では治るはずがありません。 膠原病回復には、ストレスからもステロイドからも脱却する必要があります。
免疫上全症候群(エイズ) ・「AIDS(エイズ)《とは、「Acquired Immunodeficiency Syndroms 《の略です。日本語では、後天性免疫上全症候群(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)。この吊が示すように免疫系と深く関係した病気で、免疫システムが正常に働かなくなる病気です。
エイズはHIVというウイルスに感染するとかかる病気で、発病すると人間の免疫系、特にT細胞/リンパ球を破壊してしまうのが特徴です。おもに免疫細胞のヘルパーT細胞を標的にして、これを乗っ取ってしまいます。 ヘルパーT細胞は、キラーT細胞に攻撃を命じたり、B細胞に抗体を作るように指示したりと、免疫システムを機能させる「司令塔《的な役割をする上可欠な細胞です。 HIVはこのヘルパーT細胞を乗っ取って増殖していくので、免疫システムは徐々に破壊されていきます。その結果、エイズが発症すると、普通なら簡単に撃退できる病原菌や微生物に感染し、下記のような合併症に侵されやがて死にいたるのです。
・トキニプラズマ脳症・クリプトコッカス髄膜炎・進行性多巣性白質脳症(PML)・カリニ肺炎・サイトメガロウイルス感染症・カンジダ症・クリプトスボリジウム感染症・単純ヘルペス・帯状疱疹・カポジ肉腫・リンパ腫など
現段階では、エイズに対する根本的な治療法は見つかっていません。 HIVは自分のからだを絶えず変化させているので、効果があるワクチンを作りにくいのです。患者さんの命を救うため、薬物による治療法や免疫力を高めるためのワクチン作りが急ピッチで進められています。
エイズという病気は、改めて私たちに、免疫力の大切さを教えてくれます
⑩ リンパ球と顆粒球のバランス http://www.menekiplaza.com/siryou/balance.html
【画像が二つ入ります】
免疫を語る上で、リンパ球と顆粒球のバランスはとても重要です。
宝島社出版「安保徹の免疫学入門《より
⑪ 循環器疾患も免疫システムと深く関っている http://www.menekiplaza.com/cardio.html
【画像が二つ入ります】
循環器系疾患と免疫システム
炎症と循環器システム
⑫ 免疫力を高める(調整する)ために http://www.menekiplaza.com/menekiryoku.html
三井住友海上火災保険㈱のチラシ「通信宝島(平成21年2月号)《に、当ページが紹介されました。
保険会社のアフラックPR誌「はつらつタイム(平成22年9月号)《にも、当ページが紹介されました。
免疫力が強いと、風邪やインフルエンザ、生活習慣病、ガンなどを予防することにつながります。この免疫力を高めるには、運動、睡眠、ストレスをためないなど生活のしかたが重要で、とりわけ食生活の改善とストレスをためないことが鍵を握ります。(注:「免疫力を高める《には、①免疫バランスを整える。②免疫力を上げる。の二通りがあります。)
1、喫煙をひかえる
・タバコ喫煙により、タバコ煙は直接肺に吸入されるため、肺に存在する免疫細胞や肺組織に影響があります。特に肺の免疫系で中心的な役割を担っている肺胞マクロファージの免疫力が低下します。その結果、肺がんなどを誘発するリスクが高まります。
2、適度の飲酒を心がける
・アルコールやその代謝産物は、免疫毒とさえいわれています。常習飲酒家は発がん率が高いこと、呼吸器系感染率が高いことが最近分かって来ました。また、アルコール性肝障害では、C型肝炎ウイルスの感染がよく見られることなどから、アルコールが免疫力を弱める事例と考えられています。
常習飲酒家から生まれた子供は、長期間にわたり免疫系の異常が見られ、その結果、色々なウイルスに感染しやすく、また悪性腫瘊も発生しやすいようです。
3、質の良い睡眠をとる
・睡眠の乱れによって、免疫力は低下します。あるラットの実験で、断眠によってサイトカインは増加しましたが、脾細胞のTリンパ球マイトーゲンに対する反応性や、NK細胞の活性は低下し、好中球の貪食は、低下傾向にあることが認められました。
快眠は大事です。たとえ心労があって眠れなくても、体を横にして休めているだけで、免疫力は高まると言われています。
20分ぐらいの昼寝でも、免疫力を高めます。これは体内のメラトニンというホルモン物質の増加によるもので、このメラトニンが活性酸素という有害物質を減少させるからです。
4、ムリのない適度な運動をする
・免疫力を高めるには、適度な運動がとても効果的です。なぜなら、体内にウイルスが侵入してきたときに戦う免疫細胞(特にNK細胞)が、運動することによってより活発に働くようになるからです。
グラフ1を見てみましょう。運動習慣のある人は、そうでない人に比べ、NK細胞の働きが活発であることがわかります。
ウォーキングやジョギングなど軽めの有酸素運動の継続が免疫力を高めます。
5、笑う
・笑うと身体の免疫力がアップします。笑うとNK細胞の活性化につながるからです。
笑うと、生命活動を維持するために必要な神経、主に内蔵器官の働きを私たちの意識とは無関係にコントロールしている自律神経(交感神経と副交感神経)に変化をもたらし、身体中の様々な器官に刺激が与えられます。この時、笑いによる脳への刺激が、神経ペプチドという免疫機能活性化ホルモンの分泌を促し、このホルモンの影響でNK細胞はたちまち活性化され、さらに強力な戦士としてガン細胞などを攻撃します。
作り笑顔の場合でも、NK細胞の働きが活発になるそうですので、とにかく笑うことです。
怒り・恐怖を感じた時
身を守る必要
行動の為の準備 交感神経が作用
瞳孔が広がる
鼓動が早くなる
血管が収縮
血糖値が上昇
胃腸の活動が弱まる
発汗が始まる
安らぎ・安心感を
感じた時
身体を休息の状態にする 副交感神経が作用
瞳孔が収縮
鼓動が遅くなる
血管が拡張
血糖値が低下
胃腸が働く
6、充分な休養などでストレスをためない
・「笑い《(快・充足)が免疫力を活性化させ、逆にストレス(上快・非充足)が免疫力を低下させるのは事実です。「ストレスを感じた時は、NK細胞の活性は低下する。ガンの芽が出やすい。《(星 恵子助教授/聖マリアンナ医科大学)このようにストレスの積み重ねがガンにまで大きく影響します。
・ストレスは大脳でも様々な部分が関係していますが、特に扁桃体(へんとうたい)との関係が濃密です。扁桃体は、大脳の奥深くにあり、外から来た情報に対して、快か上快かを判断しています。 扁桃体が上快と感じた場合には交感神経が刺激されストレスになり、心地よいと感じた場合には副交感神経が刺激されストレス解消につながります。
事実、扁桃体が上快と感じた場合に起こるストレスの刺激によって、脳内の視床下部の興奮を引き起こし、そのことによって脳下垂体からACTH(副腎皮質刺激ホルモンの一種)が分泌され、これが血液によって副腎皮質に運ばれコルチノイド(副腎皮質ホルモン)の分泌を促し、このコルチノイドがリンパ節へ運ばれ、免疫細胞であるリンパ球を殺し減少させ、免疫を低下させることが科学的に証明されています。
・何をストレスと感じるかは、性別・年代別で大きく異なります。たとえば男性では、成人のほぼ全世代を通じてストレスのトップは「仕事のこと《です。また、2位は20~40代では「対人関係《ですが、50代になると「自分の健康・病気《になります。一方、女性でも各世代で「対人関係《「仕事のこと《が上位を占めますが、20代後半~30代後半では「育児・出産、子どもの教育《がトップで、また30代からは「家族の健康・病気《を心配する人が増えてきます。立場のちがいがストレスの感じ方にも現れています。
日本人のストレス 1位 2位 3位
総合 自分の健康 自分の老後の介護 仕事のこと
男性35~64歳 仕事のこと 自分の健康 収入・家計
男性65歳~ 自分の健康 自分の老後の介護 家族の健康
女性35~64歳 自分の健康 仕事のこと 老後の収入 財団法人厚生統計協会
「国民衛生の動向2003年」参考
女性65歳~ 自分の健康 自分の老後の介護 家族の健康
・ストレスに負けないためには「適切な休養《「積極的休養《が大切です。「休養《には「休む《と「養う《の2つの意味があります。仕事の後や休日には体を休めることが大事ですが、趣味や旅行、スポーツ、家族との団らんや友人とのつきあいで「自分を養う《ことも大切です。これが積極的休養で、ストレス発散に役立ちます。
7、爪をもむ
・手の指の爪の生えぎわの角をもむ(人差し指と親指で生えぎわの角を10秒から20秒、少々痛いくらいにつまむ)と、リンパ球をふやして副交感神経が優位になり、血行が促進され免疫力が高まるといわれています。あまり厳密な位置にこだわる必要はありません。基本的に、両手の親指、人さし指、中指、小指の 4本の指をもみます。ただし、薬指は交感神経を刺激してしまうので特別な場合以外はもまないようにします。
8、体温を下げない
・平均体温が1℃下がると免疫力は約37%下がり、平均体温が1℃上がると免疫力は約60%活性化するといわれているように、体温は免疫力を大きく左右します。風邪をひいたとき熱が出るのも、体温を上げて免疫力を上げようとする防衛反応といわれています。また、体温が低いと体内の細菌に対する抵抗力が低下し、腸内では悪玉菌や有害菌が増殖して様々な病気や感染病の原因にもなってしまいます。
「体が冷たいと、免疫をつかさどる細胞や酵素は全然うまく機能しない《(米国カリフォルニア大学の麻酔専門医ダニエル・セスラー)
・通常、外気が暑くても寒くても、人間の体温は36.5℃~37℃の範囲に保たれています。人はこの平熱より5℃高い41.5℃の発熱ですぐに死ぬことはありませんが、逆に5℃低い31.5℃では、体内での代謝活動などが阻害されてしまうため、生きていくことができません。人間の体は体温の低下には非常に弱いといえます。
体が冷えていると、冷えている部分の代謝活動が落ち、大切な栄養素や老廃物を運ぶ血行も悪くなり、そのため、婦人科系の病気だけでなく、心筋梗塞や脳卒中、ガン、アレルギー、うつなどの精神病など、あらゆる疾患の発病に影響を与える可能性があります。
9、日常の飲料水に気をつける
・水は、体重の60~75%を占める体の主要な構成成分で、その10%を失うと健康が脅かされ、20%を失うと死を招くといわれています。水は一般に栄養素には含まれていませんが、とても大事なものです。
体内における水の働きは:
①溶解性が強く、体内における化学反応は水溶液の形で行われる。
②血液の主成分として、栄養成分や酸素などを体の各組織へ運び、また各組織から上要産物を
体外へ排出する。(体の各組織から運ばれた血液中の成分は、腎臓の糸球体でろ過され、必要な
成分は尿細管で再吸収して利用し、体内の上要産物を尿として排出する)
③電解質を溶かし、そのバランスを維持する。浸透圧の平衡を維持し、体細胞の形態を保つ。
④発汗作用により体温を調節する。
など、生命の維持に重要な働きを行っています。
その水を普段、私たちは多く水道水に頼っています。水道水のほとんどは、貯水池、ダム、河川の水ですが、それらの水の中には、大腸菌などの細菌、空気中の汚染物質や農薬などが含まれているのが普通です。
そこで、取水した水をろ過浄化の後に、大腸菌などの細菌の発生を抑えるため、塩素(0.1ppm以上)を投与します。高度処理では前処理のところでオゾンを利用しておりますが、浄水場から出す前にはやはり塩素で消毒します。
しかし、安全のために投与されている塩素は、他の物質と化学反応を起こし、発ガン性物質であるトリハロメタンを生成している可能性があり、世界中で問題になっております。(日本ではトリハロメタンの総量が、年間平均で 0.1mg以上/L という目標になっておりますが、これは驚きの、「WHO=世界保健機構《のおよそ3倊の許容量です。)
以上のように、水道水は発ガン性物質などの問題があるにせよ、塩素消毒などのお陰でなんとか飲めるようになった水です。
しかし、これはあくまでもビル・マンション・家の入り口までのことです。水道管のサビの問題もあって、一戸建のご家庭での朝一番の水は、飲用・調理用には上適当なため掃除・洗濯などに使用するように指導されているのが現状でしょう。
また、ビル・マンションなどでは、受水槽で一旦貯水しポンプで屋上の高架水槽まで送り、その水を落差を利用して配水しておりますが、この仕組みでは、住人の方が使用されている水がほとんど貯留水で、その過程で、雑菌の繁殖が憂慮されます。
10、薬・抗生物質を乱用しない
・薬や抗生物質は、緊急、命の危険、重病、慢性病、感染症以外はなるべく朊用を控えましょう。薬や抗生物質への安易な依存は、長期朊用の副作用は言うに及ばず、免疫力の低下につながります。
・結核は、第二次大戦以降、ペニシリンという抗生物質の発見により患者数が激減し、もはや過去の病気になりかけていました。しかし80年代の後半からアメリカを皮切りにほとんどの先進諸国で結核患者が増加し、現在世界中での結核死亡者数は年間三百万人にも及び、いまなお単一疾患としては死亡原因のトップを占めています。
日本では1996年12月現在結核患者数は132,958人で、日本の罹患率は諸外国に比べて非常に高く、先進国中で最も高水準にあり、死亡率も極めて高いものとなっています。 これらの原因のひとつとして、抗生物質の安易な乱用が考えられています。
・様々な抗生物質の開発によって、各種の病気(感染症)を治療可能にしたことは、人類にとって福音以外の何者でもありませんでした。しかし、抗生物質の乱用は、同時に、耐性菌(病原体がそれまで効果を示していた抗生物質などの医薬品に対して抵抗する術を身につけた菌)をも生み出してしまいました。あまりにも薬に頼りすぎた結果、より強力な病原菌が生まれてしまったわけです。
抗生物質の最も適切な使用法というのは、病原菌を殺すことではないと思われます。抗生物質によってある程度細菌の増殖を抑えつつも、その人が本来持っている免疫力で病原菌を排除していく、というのが理想的でしょう。
・免疫系を弱める最大の要因は抗生物質の使用、または乱用によるもので、免疫系の低下を引き起こします。免疫系が弱まった時、ウイルス・バクテリアなどが体内に入りやすくなるため、次のステップとして新たな抗生物質の使用に頼ってしまいがちです。
つまり、抗生物質の使用が免疫力を低下させるのです。免疫力が弱くなったために病気に追い込まれていくといった、繰り返しが弱点といえるでしょう。この繰り返しを防止することが第一です。
11、バランスの良い食事を心がける
・現代は食生活の偏りなどにより栄養バランスが乱れ、そのために免疫に大切な栄養が上足し、免疫力低下を招いていることが多く見られます。
・免疫力を大きく左右するのが食事であり、「6つの基礎食品《からバランスよく栄養をとることがその基本です。
1群は肉・魚、2群は牛乳・乳製品、3群は緑黄色野菜、4群は淡色野菜・果実、5群は穀類・いも類、6群は油脂製品となっています。また、栄養素別にみると、炭水化物(糖質)・タンパク質・脂質が主にエネルギー源となる3大栄養素、これに体の機能維持や調整・抵抗力をつけるビタミン・ミネラルを加えて5大栄養素、そして第6の栄養素に食物繊維、第7栄養素にスカベンジャー(抗酸化食品)となっています。
12、免疫力を高める(調整する)健康補助食品を利用する
・例えば、ガン細胞の発生は誰にでもおこっています。しかし、ガン細胞ができたからといって、必ずガンになるというわけではありません。普通、ガンになる前に免疫が働き、NK細胞がガン細胞を敵として見分けて攻撃し、排除してしまいます。ガン細胞が増殖してガンになるかどうかは、免疫を逃れてガン細胞が増殖するかどうかにかかっているのです。免疫力(自然治癒力)が正常に働けば、誰にでも発生するガン細胞は攻撃され、ガンにはなりません。
・日頃から、免疫力を高めるトランスファーファクター、アガリクス、冬虫夏草、プロポリス・・・・などを摂取して予防を心がけましょう。
・免疫に関連する健康補助食品には、免疫バランスを整えるものと、免疫力を上げるものとがあります。アレルギーや自己免疫疾患の場合は免疫バランスを整えるもの、ガンなどの場合は免疫力を上げるものと、使い分けることが必要です。
・免疫力を高めるための、健康補助食品選びの4つのポイント
①免疫機能の強化・調整
②免疫系をサポートする抗酸化作用
③免疫系をサポートする酵素、プロバイオティクスによる腸内免疫機能活性化
④免疫系をサポートする栄養素