turbineエキゾウストハウジング交換
構想を練って、随分時間が経過しましたが、「Yオークション」で購入した「T67-25G」用10㎝EXハウジングに
先日ようやく交換しました。 交換前のEXハウジングが8㎝、これを10㎝に交換です。
ガソリンエンジンで考えればこの交換作業で得られるモノは「高回転域でのパワーが得られる」...と
言うことなのですが、何せディーゼルですから未知な部分が多いものの「もしかして...」の考えから
結構な時間がかかりましたが、無事交換しました。
それと、もう一つ「私オリジナル」のプシュロットにロット交換もしました。
以下は、その手順等です、あまり参考には ならないかもしれませんが、とりあえずご紹介と言うことで(^^ゞ
※例に漏れず整備書がありませんから、行程、手順等は独断で施行しています。整備書とは明らかに違う部分が
あると思われますが、その点ご了承下さい。
①エアク サクションパイプassyを取り外します。これは
純正エアクリーナーが付いている車でも同じだと思います。
②インタークーラーパイピング(以下I.C)を取り外します。
純正の場合はI.Cはありませんから、INマニへ繋がる接続マニを
外すことになります。(EGRは配管が付いていると思います)
③ウエストゲートassy取り外し。(制御ホース含む)
④排気温度センサーを外す。
⑤EXマニホルド遮熱板を外します。
⑥タービンに繋がるオイルライン(INレット、outレット側)を外します。
out側は車体下側からでないと、手が届きません。
外した箇所はゴミがしないよう塞いでおきましょう。
⑦フロントパイプ(タービン側)固定ボルトを緩めます。
これも裏側は車体下側から緩めます。
⑧アクセルワイヤー、ブースト計センサーホース等マニホルドを
外す際邪魔になると思われるモノを外しておきます。
⑩丸見えになったEXマニ+タービンをマニ固定ボルトを緩め
タービン事取り外します(かなりの重量があります)
※またマニ固定ボルトは熱で固着している箇所がありますが
緩まない時は無理をせず、「浸透潤滑剤」を吹きつけ
しばらく時間をおいてから、緩めると上手くいきます。
⑪EXマニよりタービンを取り外し、EXハウジングを8㎝→10㎝へ
交換し再度組み付ける。
⑫交換が終われば、逆の手順で組み上げていきましょう。
締め付けで注意したいのはEXマニの組み付けですが
長さの長いパーツです、中央部分より外側に向かって
徐々にトルクを掛け締め付けましょう。(ひずみ防止)
EXハウジングの交換とは関係ありませんが、以前より気になっていた
INマニとI.Cパイプの接続パーツ(インテークヒーター入り)
このままだと意味のない「圧損製造器」ですから思い切って
中身(ヒーター)を取り外してみました。(写真)
特に研磨する所もなく邪魔者が無くなり「ストレート!!」
いくらかは違うと思うのですがねぇ(^^ゞ
オリジナル プッシュロットの製作
今まで付いていた物に不満はないのですが、安いパーツなのと
ロットプロフィールを変更、最大ブースト時に現行より濃いめに
ブースト0.5 kg付近では現行より薄めに、それから先の形状は
最大ブースト時位置へ向かいやや急速に濃いめになるよう
形状を考えてみました。
まずは純正の形状をキッチリ計り、コレを元に形状を考えました。
図面は、お馴染みPCソフト「CAD」にて納得いくように製図
原寸コピーし、それを台紙に貼り付けて、ゲージを作りそれに合わせて
リューター等で削っていきます。
まずはロット挿入が楽なように、底面を斜めに削ります(写真)
次に要の部分を削るわけですが、ロットの材質は非常に固い材なので
無理していっぺんに削ろうとせず少しずつ削りましょう。
リューターを長く当てすぎ摩擦熱で高温になると材質変化しますから
注意が必要です。
荒削りが終わればACバンド(筒状のヤスリ)で表面をならし
更に、耐水ペーパーで最終的に1500番までもっていき仕上げは
金属磨きで布拭きして完成です。
EXマニ+タービン、やはり重い!
左が交換前8㎝ハウジング右が今回使用する
10㎝ハウジング。一目瞭然!全く大きさが
違いますね。どれ位変わるかなぁ~(^^ゞ
ただ今手術中です。
くせ者!!役に立っていないインテークヒーター
電極ボルト1箇所、固定ネジ2箇所、板バネ2箇所で
固定されているだけ、簡単に外れます。
「CAD」で引いたプッシュロット。
上が純正、下が私のオリジナルロット。
一番深い箇所で、純正とは約3㎜の差。
純正タービンで、このロットでは濃すぎ!
しかしT67、ブースト1.5kではgood!
フルブースト時は黒煙あまり吐きません。
ゲージに合わせて少しずつ
削りましょう。熱で材質変化
させないように注意です。
まずロット挿入しやすいように
ざっくり斜めに削り落とします。
こちら側は慎重に!少しずつゲージに合わせて
削っていきます。ほぼ完成のオリジナルロット。
0.5K位からやや急激に増量をイメージしてみた。
※プッシュロットのセッティング考
ここではプッシュロット(BCS)のセットアップについて、私なりの考えです。
ロット調整をするにあたり
①まずは形状(削り方)の問題。
②ヘッドアジャスターの調整。
③レスポンスダイヤルの調整。
要はロット調整はこの3つしかありませんよね。そこで②.③で
どのように何処が変わるかですが次のように考えられます。
ヘッドアジャスター...
左写真で言えば①の部分です。裏側はテーパ状になっておりロットの頭を
押し下げるようになっています。半回転で「濃い→薄い」の調整が出来ます。
コネクティングピン(ブーストがかかった時に噴射量を決める)が
ロットのテーパ部分を落ち始める位置を決めるものです。
アジャスターの一番厚い部分にセットすればロットの深く削れた部分から
コネクティングピンがトレースすることになるので、ブーストの効き始めから
濃いめのセッティングになりますが、レスポンスダイヤルを調整しなければ
ロットがもっとも下がる量(最大ブースト時)のコネクティングピンのロットを
トレースする位置は変わりません。
レスポンスダイヤル...
レスポンスの意「反応.応答といった意味です」この調整はヘッドアジャスターの
ように単純ではありません、といっても難しく考える程でもないでしょうか...
写真で言うなら②のギアの部分で1コマずつ動かせるように「バネ爪」で
固定されています。簡単な表現では「右に回すと濃いめ」「左に回すと薄目」と
表現出来ますが、「レスポンス」の名が付くとおり反応.応答といった所も
兼ね合い調整出来ます。黒いギアの上にスプリングが載っかっていますよね、
このスプリングの堅さ調整をダイヤルを回すことによって、右回しで「柔らかめ」
左回しで「堅め」と言うことになりますから当然堅めに調整すれば同じ過給圧が
かかってもロットは下がりづらくなり(薄め)右に回し柔らかめに調整すれば
少しの過給圧でもロットが押し下げられますから濃いめのセッティングと
言うことになるんですね。
私は自分でロットを削り「この部分からこの部分までをコネクティングピンが
トレースすれば」..というセット位置を何度か実走し、そのたびにロットに付いた傷
(コネクティングピンがロットをトレースした跡)を確認してセットしました。
ロットの形状により、そのロットに合ったセット位置が存在するはずですから
「この位置で決まり!」なんてことはあり得ないことです。
ポンプ調整の中で壊すことなく弄れる部分ですから楽しんでやりましょう。
ポンプの頭に付いている部分。
3㎜の6角レンチで調整することが
出来ます。
ヘッドアジャスター部分をはぐると
レスポンスダイヤルが見えます。
実際にはこの上にゴムの板状パッキン?が
付いたプシュロットが載っかっています。
以上の変更で、実走した感じはどうなったか!?
まずアイドリングから多少ではありますが排気音が大きくなりました。タービンEXハウジングの交換で番手が10㎝と
大きくなった事に起因すると思います。 走った感じは考えていたように「ブーストのかかりが、やや遅い」ため
低回転域がやや重い感じがする分、高回転での伸びが違う感じ、車体が重いためにたとえ20馬力前後(定かではない)
パワーが上がっていても、大して体感出来ないと思うんですが、伸びは良いようです。
まだ、時間がない関係でロットのセッティングが納得できていないので、ここをきちんとしてから
パワーチェックで最大パワー、パワー曲線の確認をしてきます。
どの位出ているのか?以前の317PSよりは間違えなく上がってると思います。 近日中にご報告します。
06.2.10日