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1000g未満:超低出生体重児 ★1000g未満の超低出生体重児でも、年間約2600人生まれており、その数は年々増加傾向だそうです。 |
赤ちゃんが生まれた時の状態(新生児仮死の度合いなど)をを示す指標が「アプガー・スコア」です。(下記)5項目を10点満点で評価し、5点以下を仮死(7〜10は正常)とします。 1分後の数値より、5分後の数値がより重要で、5分後の値が低い程、予後は悪いとされています。(ある研究で満期以前(妊娠26〜36 週)に産まれた 13,399 例の新生児に関して、新生児期の死亡率は、5 分アプガースコアが0〜3の新生児では 1,000 人当り315人(およそ30%)だったそうです。) 50年程前に発案されたこのアプガースコアは、現在も新生児の生存予測に有意義とされています。 アプガースコア
0〜3点 重症仮死 ※Ap値4〜7点は第1度仮死(青色仮死)、0〜3点は第2度仮死(白色仮死)とも言われます。
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在胎期間に比較して体重の軽い子:SFD児(Small For DAtes Infant) <→説明1> 「在胎週数別出生時体重基準」というグラフをもとに判定します。 <SFD児の危険> SFD児の見かけは、痩せて、頭が身体のわりに大きく見えます。(顔つきが少し老けて見えることも。)身体の中に栄養分の蓄えが少ないために、特別な問題を持つことがあります。また、もともと体格が小さい場合もあります。 現在は超音波画像診断(エコー)が非常に進歩したので、胎児の大きさがよく測定でき、発育遅延に対する治療を試みたり、出生体重を予想してリスクを予見できるようになってきました。 ★樹は「やや小さめ」くらいでした。(大きくかけ離れてはいない |
在胎週数によっても多少違いがありますが、おおまかな未熟児の外見上の特徴として… 1000g未満の超低出生体重児の場合、生後すぐはむくんだように見え、肌が水っぽくジェリーのような皮膚をしています。体や手足に比較して頭が大きく見えます。 ★最初は外見の違いや小ささに驚き、戸惑うかもしれません。でも、少しづつ、正期産で生まれた赤ちゃんと同じに(その子なりのペースで)育っていきます。 |
赤ちゃんは、たくさんの水分を貯えて生まれてきます。 ★体重減少の程度や、体重が増え始めるまでの時間は個人差があります。 ★樹の場合:体重減少が大きく、禁水の期間も長く、長い間、体重が増えませんでした。 |
皮膚感覚:妊娠の8週頃〜妊娠24週頃(口の周りから始まり全身に)
★ほとんど反応がないから、何もわからないように見えても 上記週数の頃にはそれぞれ五感が備わってくるそうなので、パパ、ママが赤ちゃんに会いに来た時は、見たり、話しかける声を聞いたり、撫でてくれることもちゃ〜んと解っています。 |
呼吸:<肺の仕組みや働き(※注2)><脳の呼吸中枢の働き><呼吸運動に必要な筋肉>等がまだ未発達であることと、胸の形を保つ肋骨が細く柔らかいために呼吸がしにくい等により、人工呼吸器その他により呼吸を助けることがあります。 (※注3)無呼吸>呼吸は常に一定でなく周期的に変わります。
(大きく息をしたり、しばらく休んだり) ★樹の場合:肺出血があった時に、一時サーファクタンを使用したそうです。 心拍:大人の心拍数の2倍以上です。(それ以上の血液の循環が必要になると心臓が疲れやすいといえます。) 黄疸:約80%(低出生体重児では90%以上)に出る黄疸は「生理的黄疸」といい、特に問題なく1〜2週間で消えます。生後黄疸が強くなった場合は、治療の必要があります。(病気、出血、感染症が合併した場合等) ★樹も長い間、強い黄疸が出ていました。(原因は胆道拡張症だったのかも知れませんが…) 貧血:生後すぐの場合は輸血で対処することがあります。(主治医から説明、両親の承諾の上で)輸血後は合併症の有無を定期的に調べることになります。 未熟児網膜症:早産児は目の血管がまだ未完成なため、目の血管の発育が不均等になり、まれに視力に影響することがあります。 |