2007年の黒兵衛

12/30

時々
粉雪
時々

便に血が混じるのはなくなった。
尿はまだ時折多量にする。その量は半端じゃない。どんだけ〜!って感じ。
腎機能悪化で生じる多尿というのはこれを指すのだろうか。
いずれにせよ正常ではない。
それを別にすれば、体調は悪くない。
きのうは自力でいい感じのうんちを三つ出して慌てたほどだ。
外のアベンシスが雪化粧に包まれている。それでいて星がいくつか煌めいている。
手抜き年末TV番組さえなければ、静かな夜。
かくして今年も暮れていく。
12/29
昨夜原因不明で血便がちょっと出て慌てる。
今夜は今夜で、顔と体をカクッカクッとさせる仕草(何かに驚いたときビクッとさせるそれと同じ)を数分続け、おろおろさせられる。
排尿困難なときもあれば、おびただしい量のおしっこをするときもある。
なにが起きても驚かないつもりだが、なかなかそうはいかない。
食欲だけはどういうわけか衰えていない。
12/26
昨夜はセーターの袖口におしっこを掛けられ、きょうは家人がズボンに掛けられた。
シーツを宛がって、そのときに抱きかかえてさせるのだが、うっかりすると的を外してしまう。
おむつに戻そうかという声もある。
とにかくベッドの周りがおしっこ臭い。
ベッドの周りというが、実は食卓の隣なのだが。
不思議なことに、食事どきになると、あっちもご飯だ、うんちだ、となる。
とてもこの状態では、よその人を招くことはできない。
幸いうちはそういうことをまずしないので問題ないのだが。
12/25
長坂はもちろん東京もだいぶ寒くなった。
相変わらず介護の日々だが、去年の今頃はこんなもんじゃなかった。
どんなに気分が悪くても(悪いから余計に)冷え切った夜道を散歩していた。
散歩というか、嘔吐と下痢の克服に夜風に当たっていた。
どうしても家の中に入れずに、駐車場で毛布にくるまって過ごしたこともある。
それを思うと今は楽なものだ。本人も楽ではないか思う。
尿の様子は改善した。
排尿困難は続いているが、加齢による筋力低下だと思っている。
12/21

一応前回同様の抗生物質と止血剤を飲ませている。
尿の臭いがそのせいか多少薄くなっている。
ただぐずつきは治らず、時折かすれた声で何かを訴える。
明け方までは落ち着かなかったらしい。
珍しく飲んで帰って寝てしまったので、私はよく知らない。
それから以降は12時間以上ちょっと水を飲んだだけでおとなしく眠り続けた。
12/17
量は少なめだがしっかり食べてくれる。
どういうわけか、便が黒っぽくて臭いも少し以前と変わったような気がする。
おしっこが出しにくいといって介添えを求めることがある。
4、5日前から臭いがきつい感じだ。
尿道炎が再発しつつあるのだろうか。
大小便の量、質、回数、臭いをチェックする習慣が身についてしまった。
自分自身のはおろか、子育て中も意識したことがなかったのに。
12/05
気がつけば、巷はもうクリスマスムードで、年賀状準備の季節となっていた。
昨年同様、今年もまた一枚の年賀状を出さないことにした。
気分的なものもあるが、残り数週間となった2007年だが、その間にでもくろになにが起きても不思議ではないからだ。
11/19以降、病院には行っていない。
厚さ20cm以上のふかふかのクッションを買ってきて寝かせたら、気に入ってくれたようだ。
それでも、波があって、もじもじしたり、クォ〜ンと切なげな声を出す日がある。
この1週間ほどは、どうもうまく食事ができない。
食欲はまあまああるようなのだが、お腹がキュルキュル鳴って考え込んでしまう。
一日何回かに分けて与えているが、摂取量はがくんと落ちている。
少しずつ少しずつ日々衰弱しているが、自然の成り行きと見守るしかない。
救いは、ガリガリの体ながらも床ずれができていないことだ。
11/19


一両日、周期的に叫んで何かを訴える。
先だっての血尿の時のような体を曲げたりする仕草はない。泣き方も違う。
心当たりのことをするのだが、どれも的外れのようである。
抱っこしたり手足をマッサージしたりすると治まることはある。
食欲がちょっと落ちて排便がわずかなので、どうもまた便秘になる模様。
調子のいいときは一日に数回出していたから、それが気になっているのかも。
鼻が乾いているという者もいて、風邪で腹痛なのかとも想像。
病院に行っても、これくらいの症状では見当を付けにくいと思う。
もうしばらく様子見する。
11/18
抗生物質の影響だと思うが、3日間便秘した。
そんなのは自分ならいつものことだが、くろとなると心配してしまう。
4日目にやっと固くて長いのが出た。
と思ったら、その後出るわ出るわ。山のように出た。
それはいいのだが、少し軟便なので今度はそれが心配。
食欲はあり(もっと食べさせろと吠えるぐらい)、セーブさせるのが大変。
11/14
出血はもうすっかり消えたようだ。
止血剤は血管を細くするから、肉球が冷たくなるのを心配したが大丈夫だった。
それでもお下がりのセーターで、できるだけ足を包むようにしている。
食事は普通の缶詰が食べられている。ゆっくり、少しずつ、数回に分けて。
水は飲むようになった。
ほんとに欲しいときは、シリンダーからほとんどこぼさずに飲む。
服薬の弊害が気になるので、一日半分まだあるが、投薬は止めることにする。
目頭によく涙が溜る。それが泣いているように見えて不憫だ。
11/12
未だに食欲はないが、目が生きてきた。
ぱっちり開けていることが多くなった。
歳の割には白内障の濁りが少ない。毛並みも悪くない。
まだ血尿が見られるが、量はかなり減っている。
うっかりすると見落とすほど、シーツが濡れた、喉が渇いた、などのサインが小さい。
体力はかなり落ち込んでいるものの、峠は越したと見ていいのではないか。
11/11
ほとんど飲まず食わずの状態が続いている。
だから投薬するのも一苦労。
数時間ごとの血尿もまだ止まらない。
止まるまで4、5日は掛かるだろうといわれている。
目を開けている時間が少なく、ひたすら眠っている。
熟睡というより昏睡に近い。
抱え起こして水の入ったシリンダーを咥えさせても、目を覚まさない。
KOされたボクサーのように目がいっちゃって、戻るまで時間が掛かる。
もう一切鳴き声を発しないので、助かるといえば助かるが。
ふと気がついたら呼吸していない、ということになっても不思議じゃない状態。
だから心配になって、ちょくちょく掛けた毛布の動きをチェックする。
心配してもしょうがないのだが、「その時」は何か声を掛けてやりたいし。
11/10
昨夜半から生死の間をさまよった。
結果的には肉体的な問題ではなかったのだが。
おびただしい排尿が続いた後、さんざ痛い痛いと訴える鳴き声を発した。
そしてどろりとした血液混じりの尿を出した。
腎臓の急激な悪化だと思った。
2時間置きぐらいに同様の排尿があった。徐々に血液の比率が高くなる。
その間、盛んに痛がった。
長生きをさせすぎたか。
こんなに苦しませず、もっと早く安楽死させてやればよかった。
そう後悔した。
ネット検索では、尿道結石、前立腺肥大、膀胱炎などなどが考えられた。
もっとも危惧されたのは深刻な腎臓疾患によるもの。
いずれにせよ、一刻も早く痛みから解放してやりたかった。
夕刻6時半の診療予約が取れた。
昼前に、数度泣き叫んで、尿というより鮮血そのものを排出した。
それから安やかになった。
一緒に歩いた12年の道を振り返ると、涙が出てしまう。
そしていつもの問いかけをしてしまう。
幸せだったか。こんな形で終えて悔いはないか。と。
三度穏やかな表情で寝たまま血尿を出した。一声も発しなかった。
泣くと安楽死させられると察して我慢している、というジョークに苦笑した。
見立ては素人判断と同様のものだった。
原因を突き止める検査はしない。しても対処療法は同じで限られているからだ。
抗生物質と止血剤の注射。そして明日から薬剤投与となった。
副作用がある鎮痛剤も、一応処方してもらった。
帰宅してからも泣いていない。血尿は気のせいか減少傾向にあると思われる。
妙な(苦しそうな)格好で寝ようともしなくなった。
しかし水を求めず、食欲は全くない。
体重が5.75kgと落ち込んでいるし、血尿からの貧血もあろうから食べて欲しい。
ともかく、安楽死は当分延期となり、くろは今回も命拾いをした。
暖かいくろを触っていられるのは幸せだ。
11/09

時々
きのう、おしっこ出が悪くなったかなと思ったら、きょうになって多尿に。
抱き起こしてペットシーツを宛がうのだが、それがぐっしょりになる。
一度に連続5枚使うこともある。
多いのに尿の色が濃く、普段と違った異臭もする。
脱水症状を起こすのが心配で、例の水割りポカリを与えると、がぶがぶ飲む。
下腹かどこかが痛いのか、泣き叫ぶ回数が多い。
してあげられるのは、体をさすってあげることぐらいで、もどかしい。
先々週から、空腹なのに食べられないといった感じが数日続いた。
歯の問題だろうが、打つ手は抗生物質投与ぐらいしかなかろう。
そう思ったが、念のため先週の水曜、病院を訪ねた。
しかし、やはり抗生物質と整腸剤投与で様子を見るしかないということに。
体重は少し増えていて、6.12kg。シニア食を半分以下にしたせいだろう。
血液検査は敢えてしなかった。
検査結果は知りたいが、血管が細くなってしまって採血させるのがつらい。
薬を三日続けたが、どうも調子が悪そうなので打ち切った。
歯は思っていたほど深刻ではなさそうだった。
このまま食べられずに「終わる」のかと思い始めた矢先、バクバク食べ始めた。
その後も食べたり食べなかったりが繰り返されている。
10/28
今年何度目かの台風が去って抜けるような青空。
そこで夏の間にと思っていたシャワーを。
延び延びになっていたものだから、だいぶおしっこ臭かった。
ひとりで抱きかかえてシャンプーリンスをするのは一苦労。
力がないから暴れはしないが、二三度鳴き吠えて抵抗した。
次回はいつになるだろう。
10/24
おとなしすぎるほどおとなしい。
時折前足をもがく。それがなければ死んだかと思うぐらい。
さりとてぐったりという感じでもない。
こちらが気をつかってご飯や水を与えないと、いつまでも寝ていたりする。
食べっぷりは悪くない。
10/23
薄曇り

事情があって、丸二日くろと離れていた。
その間、肉体的にも楽だったが、精神的にかなりリラックスできた。
それでいて、くろのベッドを「起きているかな?大丈夫かな?」と、いないのに見てしまう。
概ね、ここ数日は落ち着いているが、衰えともいえる。
10/16

東京もだいぶ涼しくなって、半袖で歩いている人はまずいなくなった。
口からの出血もなく、まずまずよかったのが、3日ほど前から落ち着かない。
あれこれやっているうちに、静かに寝てくれるからまだいいが。
さあ今年も年を越すのだろうか。
10/09
5日ほど前、寝ていたシーツの口元に、血がべっとり付いているのを発見してぞっとした。
今までもよだれに血が混じることはあったが、今回のはどろっとした感じ。
歯茎からの出血に違いない。
せいぜい抗生物質の服薬しか、なすすべはないので静観することにした。
幸い、その後目立った出血はない。
しかし、ただでさえ貧血が進んでいるので気がかり。
で、貧血にはレバーと、レバー入りのフードを与えることにした。
タンパク質の摂取は腎臓には負担となるが、現在それより貧血の方が深刻なので優先する。
レバー入りのフードはおいしいらしく、くろも満足。
ドッグフードでは、鳥のレバーしか使われていないことを知る。
レバー刺用を素揚げしたのを千切って与えたが、これもなかなかの感じだった。
ここまできたら、腎臓だ、貧血だ、なんてことより、それが一番かもしれない。
夏場を乗り越えて秋口になって…というジンクス(?)もどうやら克服したようだ。
一昨日、友人の尊父で我々の仲人でもある人の葬儀が、無量山傳通院であった。
晩年は、特別養護施設で過ごされたが、まずまず89歳の大往生といえよう。
ヒトの介護は人任せが可能だが、犬の介護は犬任せ人任せにはできない。
家族以上に、その犬のことをわかってあげられる名医はいないのだから。
10/02
やっと長雨も終わった。
で、少しは機嫌がよくなるかと期待したが、別段変わりはない。
基本的にはおとなしく横たわってくれているのだが、どうにも身の置き所がないという風になる。
09/29
先週までの食べっぷりの6、7割だが、年令を考えればまあまあのコンディション。
どこがどう悪かろうと、できる手だてはそうないのだが、現状を知りたくて久しぶりに血液検査をしてもらった。
まず体重は6.1kgをキープしていた。
進行しているはずと思っていた腎臓疾患は、数値的には前回06/04より全項目で改善されていた!
BUN 83 →71.2
CRE 0.9→0.8
NH3 38 →35
TP 7.0→6.0
Na 155→147
K  3.4→4.0
Cl 126→117
療養食を打ち切って久しいので、気休めといわれるクレメジンが効いているとしか思えない。
貧血は続いていて、本来37-55の範囲になくてはならないHCTが34.0→30.8とかなり悪い。
30.0以下だと輸血しなければならない範疇なのだとか。
手足が冷たかったり、顔やお尻が白っぽかったりするのは、やはり貧血のせいだろう。
今回の血液採取も、右足脛の静脈は細くなってできず、内ももの静脈で行った。
それすら痛々しいので、もうよほどのことがない限り、血液検査も行わないことにする。
検査結果と現状を見ればいわゆる老衰。
回復は不能と言われている腎臓が回復し、不整脈も自然に消え、肝臓もちゃんと機能している。
ほんとに強い子ですねと獣医さんが漏らすのももっともだ。
09/28
明日からは秋らしくなるというがほんとだろうか。
幸い夜半からだいぶ落ち着いてくれた。
ポカリも飲んでくれるし、食欲は一応見せている。
でも少し前のようなガツガツバクバクとはいかず、もぐもぐとスプーン3杯ぐらいがやっと。
お腹の調子なのか、口腔のどこかにトラブルを持っているのか。
09/27
一晩中もじもじバタバタ。
とうとう食欲もなくなって、水割りポカリにも興味を失う。
そのくせうんちは四回も。溜っていたわけではないのだが。
横になった背中側をバスタオル数枚で高くしてやると、比較的いいらしい。
TVで老老介護をやっていた。
介護するのもされるのも老人ということだが、相手は犬。
老人ホームのように、犬のもできるのではないのかと思っていたら、既にあった。
年60万から100万という費用は高いようでもあり安いようでもある。
いずれにしても、寂しがり屋になる年老いてから人に預けるのは可哀想。
そうしなくても済む我が家は幸いである。
季節柄か感傷的になって、近隣を歩いていてもすぐ目頭が熱くなって困る。
「ああ、ここを去年は一緒に散歩したんだ。ここもあそこも…」つい、感慨にふけってしまう。
まだちゃんと息をしているのにこうだから、もう会えないとなったらどうなるのだろう。
とっくに心の整理は終えたはずなのだが。未熟者は救いようがない。
09/26
残暑にもめげず、すっかり黄金色になった稲をそよがす風を受け、まずまずの日々を過ごしていた。
暑くても食欲のあるくろより、こっちの方が夏ばてと睡眠不足でダウンしそうだった。
そんなくろが、この数日、調子が思わしくない。
盛んにもがく。静かに寝ている時間が少ない。そして量こそ少ないが二三度嘔吐もした。
お腹がぎゅるぎゅる鳴ることもあり、初めは食べ過ぎか何かかとも思った。
が、腎臓病が進むと嘔吐や下痢をするようになることを思い出し、気が重くなる。
寝たっきりでも床ずれもできず、いい按配だったのに。
09/11
声がか細く、動きも反応もめっきり弱くなったような気がする。
きちっと計測しているわけではないが、瞬きも減っているような気がする。
食べる勢いはまあまあ。
しかしポカリも缶詰も積極的に求めないから、頃合いを見てこちらから与えないといけない。
きょう一日は便の量が少なかった。
09/09

一時
東日本を縦断していった台風が過ぎて、暑い中にも秋を感じられるようになった。
夏を乗り越えて秋を迎えた頃に・・・というジンクス(?)にもめげず、くろは息をしている。
食欲も排泄もまずまずだが、それでも、この日記をさぼっている間に、だいぶ弱ってきた。
まず兆候は寝る向きに現れた。
今までどうしても右を下にしないといやだといっていたのが、十日ほど前から左を下にしたいというようになった。
理由は不明。内臓の位置がどうかなっているのか、床ずれ防止なのか。
足もおかしい。
以前からちょっとおかしかったが、左前足がとんと力が入らなくなった。
なので、片手で介添えしてうまく立たせられなくなった。
それはいいのだが、うんちをさせるのがひとりではしんどいのが困る。
08/27
満月一夜前ながらいい月夜。
皆既月食を楽しみにしていたが、予報によるとどうやらあすは雨らしい。
と、こんなのんきなことをレポートできるのも、きのうと打って変わって一日中おとなしかったから。
一時落ちた食欲は夏ばてのせいか。食欲の秋、到来!って勢いで猛烈に食べる。
落ち着かないときの理由の一つは、やはり残尿感だと思う。
じょぼじょぼと出るとこっちもすっきりするのだが、マッサージしても出ないときは出ない。
08/24
東京を離れたら、だいぶくろの機嫌がよくなった。
しかしまあよく大量のおしっこをする。
環境による気分転換もさることながら、直接的には、ちょびちょび何回も分けて出していたのを、一度に出せてすっきりしたらしい。
うんちもかなり奥に残って、出口そばまで送ってこられないとき、不機嫌になる。
さほど多くなくとも気になるのだろう。
それらを察して解消してやるには、生活を共にする経験とコツがいるが、何よりも根気だろう。
NHK山梨の「犬捨て山」という番組で、140頭もの捨て犬を個人一人で(それも65歳!)面倒を見ている人がいると知った。
私財を擲(なげう)ち、頼りは好意のボランティアのみ。
感心を越してあきれてしまった。
こっちは、一匹でさえ音を上げているのに…
08/23

一時
小雨
最近調子がいいかな、と思うとそれが続かない。
二日ほど前から兆候はあったのだが、きょう一日は特に「泣き」が多かった。
耳をピンと張ってリラックスすることがない。
どこか痛いという風ではない。
以前と違って、目を閉じているより、目を開けている方がはるかに長い。
何を見て何を考えているのかわかないが、ぱちくり目を開けている。
そして突然奇声を発するので、気が抜けない。
08/22
台湾の故さくら・ママが遊びに来て、変わり果てた(大げさか)くろの寝姿を見て目を潤ませていた。
スーパーくろちゃん!と、感嘆もしていた。
先日、「毎日水素」というサプリがくろ仲間から届いた。
同様に腎臓を患っている子にすいぶん効用があったとのこと。
遠くから気遣ってくれている人々がいる。くろは幸せ者だ。
この1週間、食欲がずいぶん出てきた。
そんなにガツガツするなら、腎臓サポート食だって食べられるだろう。
そう思って与えたら、最初こそ一口咥えて「…?」という表情だったが、食べられるなら何でも来い!とばかりにバクバク。
食べるに任せていたら一缶でも空けてしまう勢い。
またお腹を壊さないよう、セーブするのに苦労する。
なのに、体重は少しも増えない。
08/16
画像では大したことがないが、夕立の後の虹は見た目もスカッとして気持ちがよかった。
温度的にはきのうより高かったようだが、風があるだけ過ごしやすかった。
くろの容態もぐでっではなくて、すやすやという感じに見える。
ま、こちらの気分によるものだろうが。
しかしなんだかんだと言っている内にもう秋が来ている。
裏のモミジが色づいていた。
08/15

時々
各地で最高気温が記録された。40度越えもざら。
比較的過ごしやすいここも、扇風機を回しっぱなし。
気温は34度そこそこながら、風がほとんどないのがたまらん。
という日に、朝から花火見物の席取りに出かけて行った酔狂が一人。
4時過ぎから3時間、くろもこの状態でぴくりともしなかった。
暑さにぐったり、というわけではないと思う。
食欲はまずまず。排泄の方も順調だ。
ただ、時折だが、前足も力が入らない様子が顕著になった。
08/13
あいにく夜10時過ぎから雲が厚くなって、流星見物はおじゃん。
夜半から朝まで、もぞもぞばたばたして、ずっと抱っこしていなければならなかった。
それが昼前から晩ご飯まで、息をしているのを確認しなければならないほど、静かに横たわっていた。
昼と夜をとっちがえているのか。
明日は、野良仕事に付き合わせて、日が暮れるまでベランダにベッドを置いてみるか。
08/12
当夜は高層雲が厚くて見えなかったが、それまでの三日間、毎晩見事な星空だった。
13日頃大流星群が出るというが、すでにいくつも飛んでいた。
昨夜は、寝付きの悪いくろを抱っこして、白鳥座などを観察させてやった。
本人はまるで興味がなさそうだった。これを上の空という。
流れ星が消えるまでに願い事をすると叶うというが、それはまず不可能。
どこにいつ現れるかわからない上、あっ!と思ったら消える。
するなら、空を見上げている間中「○○ように!」と呟いていないとダメ。
先日ラジオでおもしろいことを言っていた。
「流星が肉眼でも見えますよ!」
ちょっと待て。流星を肉眼以外、何で見ようというのか。
08/11
もう完全に腎臓療養食は無視。
まあいいだろう。
これから何年も生きようというわけじゃないし。
食べられるのなら、今の内においしいものを食べておいた方がいい。
日が回って日陰になってから、二階の広めのベランダに出して寝かせてみた。
ベッド一枚ではごつごつして嫌がると思ったが、吹き渡る風が気持ちよいのか、二時間以上そのまま寝ていた。
08/10
これからも更新されるのだろうが、とりあえずきょうは今年一番の暑さだった。
くろは東京から標高1000mに脱出。
一週間か十日ほど、ここでいっちょまえに避暑の予定。
避暑といっても、気温や湿度は東麻布とさほど変わらない。
だが、なぜか風が心地好く、扇風機も使わずに過ごせる。
エアコンはもとよりない。
ここに来ても、食欲はあるというかないというか。
一日二回。生命維持に必要最低限を食べている感じ。
療養食よりペディグリーの方が、当然ながら食いつきがいい。
暑いから冷たい方が…とも思うが、用心にポカリ入り水は常温。
下半身(後ろ半身)をサポートすれば、数分歩き回る。
これが存外気に入っているみたいで、欲求意思表示であるバタバタの2割方が解消される。
もっと長い時間でも歩くのだろうが、中腰のこっちの体力が保たない。
08/05
相変わらず食欲がない。
6月の時のように、全く受け付けないわけではないのでそんなに心配することはないのかも知れない。
我々だって、夏は冷やし中華かざるそばってことになるのだし。
**********
中国と日本の漢字の違いはおもしろい。
手紙がトイレットペーパーを意味するのは有名。
「妻」以外にどんな日本語があるかを教えていて、中国では「老婆」「愛人」があると聞いて笑ってしまった。
妻を「私の老婆です」とか「愛人です」と人に紹介したら当分口をきいてくれないだろう。
私は「家内」を使うことが多いが、近頃では死語に近いらしい。「ワイフ」はさらに稀になった。
08/04
獣医さんのご託宣では、予想通り軟便は菌によるものではないとのこと。
冷え、夏ばて、加齢による消化不良、心的ストレス、といろいろ考えられる。
一番可能性があるのは食べ過ぎ(食べさせ過ぎ)だろう。
薬を飲むまでもなく、24時間以上の絶食で下痢は止まった。
しかし、フードを与え始めたものの、本人の食欲がさっぱりで心配。
また下痢をするのを恐れているのか。
それとも、山ほど買いだめした缶詰が底をつき始めたのを察知してか。
**************
はっきりしない梅雨明けだが、暑い毎日が続いている。
気がつけばもう8月なのだから、暑くて当たり前なのだ。
カレンダーを捲るとき、衣替えをするとき、増えた白髪と染みを鏡で見たとき。
月日の経つのが早いと感じるのは人それぞれだろう。
今夜は3、40年前の回顧談に盛り上がった酒席もあったが、月を見上げてそれを感じた。
この間月が満ちたと思ったのに、今夜はもう半分しかない。
また満ちるとき、くろはどうなっているのだろうか。
07/31
きのうきょうと、水状の下痢ではないがかなりの軟便が続いている。
こっちの気苦労はともかく、本人も渋り腹からか身の置き所がないという感じでつらそう。
可哀想だが、明日病院に行くまで絶食中。
原因は、前回の腸炎ではなく、単なる食べ過ぎ(食べさせ過ぎ)だと素人判断している。
消化機能低下に比例しているのだろうが、「食」に対する執着度が落ちている。
それなのに、少しでも肉が付いて欲しいと焦って、消化能力を越えた量を与えてしまったようだ。
**************
一見何不自由なく幸せいっぱいの家族に見えても、何かしら問題を抱えているものだ。
経済的不遇、自分の健康、家族の老化、親子断絶、夫婦不和、嫁姑、人間関係、仕事etc.
なにもかもうまくいっている家庭なんかない。
そう思うことにしている。
07/28
この十日あまり、大きな変化はなし。
何となく食欲が落ち気味かなあと思ったら、むしゃくしゃと旺盛に食べる。
と、またしばらくすると、食欲が落ちる。
そんな波があって、一日4食でも平らげていたのが、今は一日二食。
それで十分という感じなので、もっと食べて欲しいのを我慢して、無理強いはしていない。
排尿頻度や気分もむらがある。
30分置きにおしっこすると思えば、6時間以上おもらしもせず寝ていたり。
死んだかと心配するほど昏々と眠り続けてくれることもあれば、どうあやしてもバタバタが治まらないこともある。
この数日は、水田からの風も気持ちがいい家が気に入ってくれたらしく、比較的調子がいい。
07/17
ご飯を食べてもポカリを飲んでも、すぐにぐったり寝込んでしまった昨日とは様変わりの一日。
膝枕で1時間ほどの断続的眠り以外、ずっと落ち着かず、足をバタバタ。
どうにも身の置き所がないという感じ。
どうすれば楽になるのかと、いろいろ試行錯誤してやってみるが特効薬は見つからず。
07/16
台風が過ぎたら今度は地震だ。
新潟に、京都日本海沖の震源地による東北。いずれも東京でも結構揺れた。
しかしくろは動ぜず、久しぶりのサークルベッドが落ち着くのか、こんこんと眠り惚けている。
これまでも数回はあったが、眠っている間に大きな排便もした。
安らかに寝てくれるのはいいけど、きょうは異常だ。
あまりにも長い時間寝ているので、心配になって抱き起こそうかと思うほど。
でも、このまま永遠の眠りについてくれるなら、それはそれで理想的なのでそっとしておく。
07/15
台風4号はさしたることなく過ぎ去った。
低気圧が来るとくろの調子が悪くなるという傾向があったが、今回は多少落ち着きがなかったものの概ねよく眠っていた。
細切れながらも、くろが寝てくれるとこちらも寝られる。
この一年、くろを中心に生活が回っている。
あれもしたい、これもしたい。あれもしなければ、これもしなければ。
そう思う俗事は多い。
が、くろが息をしている間は、必要最小限のことしかできない。
しかしそれで済んでいる。
ということは、そのほかのことはどうでもいいことなのだ。
07/13
しばらくなかった涙目が二日ほど目立つ。
台風4号が近づいている。まだ静けさを保っている。
局地的豪雨じゃないが、おしっこ20回は多すぎる。
台風は困ったものだが、なければ水不足で困ることにもなる。
すべてものごとにはプラス面とマイナス面があるものだ。
そして、存在には必然性があり、なにがしかの意味があるものだ。
家の前の分離帯に生える雑草にしても。
くろは何のためにこうして頑張って生きているのかと考えたことがある。
残される者たちを悲しませないため。
そのときはそう結論づけ、その結論が気に入っている。
逝って悲しみ惜しんでくれる人がいるということは、幸せなことに違いない。
果たして自分が朽ち果てるとき、そんな人がいるかどうか。
07/12
時々
本日はおしっこ18回に、量・質ともいい感じのうんち二回。
食べっぷりも、ホットドッグの大食い競争のような勢いが戻った。
4、5日叫声も聞いていない。
調子がいいのだろう。
変な夢を見た。
高知の親友の大型犬も、体重1/7になっても寝たきりながら生きている。
そんな夢だった。
実際には大型犬ではなくて柴犬なのだが。
**********
夜更かししてTVを見ているといると、思わぬ映画に出会う。
ジュリア・ロバーツの「ノッティングヒルの恋人」をくろにポカリを与えながら見ていた。
「ローマの休日」をなぞらえた設定だが、こちらの方が男の切なさに胸キュン。
★三つです!
ラスト10分で笑いながら泣いてしまうとは、甘ちゃんだなあ。
それにしてもNHK-BSは番組編成がおもしろい。
夜中の三時に料理番組「トマトの鶏みそ田楽」とは!
07/11
きのうときょうのおしっこ回数は、24時間でそれぞれ15回と16回。
3時間近くしないで静かに寝ているときもあるから、まあまあか。
心なしかご飯の欲求度が低くなって、顔の張りがないように見える。
安らかといえば安らかなのだが。
ちょっと日向ぼっこをさせてやりたいが、週明けまで天気はぱっとしそうもない。
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夜明け前の4時にNHK-BSは子ども向け番組を流しているが、見ている子どもはいるのだろうか。
07/10
きのうよりは落ち着いたが、まだまだ尿の回数が多い。
これは以前からあったことだが、時折呼吸が大きく荒くなることがある。
それが何を意味するのかわからない。わからないだけに気になる。
獣医さんは報告を聞いても、うんうんと頷くだけなので、大したことではないのだろう。
いつも下になっている、右目尻の涙で固まってしまった毛玉を、ハサミでカット。
カットする前に、蒸しタオルで顔を拭いてあげたら、なんとも気持ちよさげだった。
そういえば、シャワーの時も顔にはお湯を掛けないからなあ。
猫みたいに犬は自分で顔を洗わないのだろうか。
07/09
うんちはまずまず順調だが、この一両日おしっこの回数・量が多い。
ペットシーツも節約のため、レギュラーサイズを半分に切って使うことにした。
犬の腎臓機能障害の特徴は頻尿、多尿と知っているだけに、15分、30分置きにするので心配。
全然出ないよりはよいように思うが・・・
脱水症状が出ないように、水割りポカリを積極的に与えている。
一日一缶弱食べる缶詰も、7割近くは水分なので、点滴なしでも十分だろう。
07/07
薄曇
どうにか体重は6.05とぎりぎりながら6kg台に戻った。(07/03記述の数値を密かに修正)
相変わらず時折奇声を発して我々を驚かす。
そのたびに、ああじゃないか、こうじゃないか、ああしよう、こうしてみれば、と侃侃諤諤。
船頭が一人増えたため、介護方針に関する諍いが絶えない。
ひとりでの看病、介護は肉体的精神的には大変だが、こういう煩わしさからは免れよう。
それをよそに、本人はよく食べポカリを飲んでくれている。
危機的状況を完全に脱した今、NaとKが気になるので、ポカリは薄めることにした。
腎臓サポート缶詰が、ひとつふたつと減っていくのが嬉しい。
うんちは口に入った量に比例して出ている。
形状は固からず柔らかすぎずのいい感じ。
直腸から押し出すときに、もだえたり泣いたりするのがちょっと切ないが、終わると本人もほっとする。
排尿も順調だ。
寝たまましているときもあるが、普段はタイミングを見てペットシーツで股間を包み込んでさせる。
抱え起こしている手のひらに、シーツ越しにじゅわ〜っと生温かい液体を感じると、排便同様こちらもすっきりする。
いつもはじゅわ〜が一回か二回で終わるのが、きょうは五連チャンという記録を樹立。
シーツ三枚がぐっしょり。これには驚いた。
それやこれやからして、安定状態に入ったと見る。
しばらくリンゲル+ビタミンB群の皮下点滴を見合わせると獣医さんに報告。
この先どういう経緯を辿るのか不明だが、介護経験を通じて達観できてきたから、Xデイに対する恐れも不安も今はない。
だれかそばにいる必要は変わらない。
残り時間は一体何ヶ月なのだろうか。
そう思ったとき、去年だったか獣医さんがいっていたことを思い出した。
「どういうわけか、夏場は乗り越え秋口になって亡くなるケースが多い」
いっちょ前に、あくびをしたり、伸びをしたりする。寝顔もいい。
そんな様子を見ると、少なくともここ数週間にどうこうなることはないと確信する。
07/04
小雨
食事摂取量が増えたので、買いだめしたウォルサムの腎臓サポートに切り替えた。
少しずつ、少しずつ食べたのがまとめて出てきたかという感じのいっぱいのうんち。
形は悪くないのに、排便前や排便中、苦しげなのが困る。
食事を最低限にしてはどうかという意見が出てくる。
確かに、食べても栄養として吸収しないで、そのまま排便されてしまうようだから、苦しませるために食べさせているともいえる。
とはいえ、骸骨状態を何とかしたいし・・・
07/03
昨年は食べても吐き続けで、年を越せないことも覚悟した。
先月は食べ物に興味を示さず、余命幾ばくもないのではと危ぶんだ。
それが嘘のようなここ数日の食べっぷり。
好きにさせたら、瞬時に缶詰一缶を食べ尽くしかねないほどの勢いだ。
意識ははっきりしていて、表情もしっかりしている。
うんちも悪くない。
抱え上げたとき、後ろ足がでれーっとしていたのが、足踏みの真似事をした。
では問題は何もく順調なのかというと、そうでもない。
体重は過去最低の5.99kgと、ついに5キログラム台に入ってしまった。
確かに体に触れると骸骨のよう。
また、いつも機嫌良く寝ているわけでもない。
吠えられて、対応がわからずおろおろすることも相変わらず。
06/30

一時
TVドラマ「どうぶつ119」よかったですね。
もこみちラブ♪
「くろがんばれ!」なんてTVがやっているとき、こっちのくろは立ち上がっておしっこ中。
きのうから食欲が半端でなく、「なんか喰わせろー!」と叫ぶ。
後は野となれ山となれだ。こうなっては与えずにはいられない。
1〜3時間ごとに一さじずつで、この二日でとうとう一缶消化した。
そしていよいよその時が来た。
午後4時に肛門部を触ると、確かな感触がある。
ひとりでは少し無理があるので、助っ人が帰るのを待つ。
そして午後6時、少しゆるめながらチョコレート色の形ある便が絞り出された。
ということは、直面していた危機は確実に遠退いたとみていい。
リンゲル点滴時に喜びの報告をした。
獣医さんも顔をほころばせたが油断はならない。
「これでぽっくりってこともあるのでしょう?」と鎌を掛ける。
と、いつものように「そうですね。いつ何が起きても不思議はないです」の答え。
でも、こうした状態の17歳の子が19歳まで生き延びたという事例もあるそうだ。
天に任せるしかない。
くろが元気を取り戻すのと引き替えに、女医さんが体調を崩し、週二回しか来られないという。
院長がいるから何とかなるが、頼りにしている病院が消えると、くろの命も消えることになる。
さらには、我々が体調を崩したら、くろも共倒れになること必至。
よし、いい機会だ。今年こそ成人病検査を全部受けよう。
06/28

うっかり左側を下に寝かせたら、本人も気がつかなかったのか、たまにはこれもいいと思ったのか、しばらくそのまま寝ていた。
三回、意味不明の叫びを上げた。
悲しげな響きで、ひとりでいるとオロオロしてしまう。
またポカリスエットに戻した。
この手の飲料水で一番カロリーが多いからだ。
普通のドッグフード缶詰を与えた。一日で1/8缶ぐらい。
スプーンではうまく口に入らないので、手のひらに載せて食べさせた。
指だとガブッと来るので危ないが、手のひらなら大丈夫みたい。
そろそろ排便があっても良さそうなのだが・・・
点滴もせず、ビタミン・ステロイド投与もせず、水だけ与えて放置すれば衰弱死するだろう。
それが自然の成り行きに任せることなのだろうが、なかなかできるものじゃない。
だから明日も病院に連れて行く。
本人はそれもつらいんだろうか。
だとしたら不本意なことだ。
4、5月の旺盛な食欲に応えて、買いだめした種々の缶詰が山になっている。
それが6月になってからひとつも減らない。
全部これを食べてから最期を迎えてくれよ。
もったいないじゃないか、くろ。
06/27
軽い。実に軽い。
今日一日、くろはUの字に曲がって寝た。
濡れたシーツを交換するとき、抱え上げるとそのUの字のまますっと上がってしまう。
時々口をくちゃくちゃさせる。
お腹が空いているのだろうという推測の元に、缶詰を一さじ与える。
おしっこはちょこちょこしたり、たっぷりしたり、とにかく出ている。
だが、排便がない。いいうんちが出れば、もう少し缶詰を与えたいのに。
06/26
小雨
体重は6.2kgとほとんど減っていない。
スポーツドリンクにそんな力があるのか。
点滴の帰りに三回ウォオーンと吠えた。
久しぶりの声は、さほど大きくもなく甲高くもなかった。
心なしか弱々しかった。
お別れを言っているように聞こえたのだろう。運転手が「大丈夫?」と心配した。


結局数枚のバスタオルに挟まれて一日を過ごした。
ちょっとでもシーツが濡れると嫌がって、盛んに4本の足をバタバタさせる。
目を離した隙に、もがき伸び上がって、ベッドから出てしまうこともある。
そんな体力がまだある。不思議だ。
老犬にせよ老人にせよ、介護している家にはタオルとバスタオルは何枚あってもいい。


造血機能が下がっている上、ほとんど食べていないために、貧血が相当進んでいる。
お尻の周りが真っ白で生気がない。歯茎も白っぽい。
点滴に加えてステロイドが投与された。
空腹感はある。それを紛らわせる意味もあってオリゴ糖を20ml数回与えた。
ウォルサム腎臓サポートも消化酵素をまぶして小さじ一つ、思い切って食べさせてみた。
お腹の音はしていない。
検温時に少し緩いうんちが付着した。
飢え死にさせたくはない。さりとて下痢の時のつらそうな声も聞きたくない。
完全なジレンマ。
天から与えられた命。
できるなら人為的に縮めたくはない。運命に任せたい。
でも運命ってなんだ。
考えてみれば、12年前、尼崎で処分される運命にあった。
それをお節介にも、収容施設から助け出してしまった。運命をねじ曲げたのだろうか。
いや、助け出されるのが彼の運命だったのか。
運命とは所詮結果論なのか。
わからない。
06/25
夜半と午前中、お腹がキュルキュルギュ〜と何度も鳴った。
いよいよ来たか! さあいつでも来い!
警戒態勢を固めて待ったが、何事も起きなかった。
連日横になったままでは辛そうなので、時折不完全な伏せの形にしてやることがある。
触れ合えるのでいいのだが、なにせ骨っぽいので、手枕の腕が痛くなるのが欠点。
こっちの腕が痛いのだから、くろも痛かろう。
そこで、自分でこの態勢を維持できるようなアイデアが提案された。
わんこベッドの中に、バスタオルで細長い塹壕のようなものを作って、そこにすっぽり納める。
なんか棺のようだが、くろは気に入ってくれたようで、静かに眠ってくれた。
問題は排尿・排便の様子が体の下になって目視できない点だ。
おしっこは、時々抱き上げてシーツを取り換えればいいが、この体勢でこの間のような下痢をされたらお手上げ。
でも、本人が楽そうなので、飽きるまでこの体勢にさせることにした。
  
こうして画像を見ると、昔とちっとも変わらない。
年相応に、少しは白いものが混じっているが、毛並みは悪くない。
白内障も進んでいない物憂げな瞳も、涙目だけにかえって美しい。
とても4週間近くポカリスエットとアクエリアスだけで命を繋いでいる老犬には見えない。
欲目だろうか。
写真を撮っているこっちの方がよっぽど老いさらばえている。
ひがみだろうか。
06/24
久しぶりにベッドで7時間眠って起きたら、体の節々が痛かった。
それで思ったのが、24時間寝返りも打てないくろは、さぞかしあちこち痛かろうということ。
きょうはバタバタが多く、カーペットで一度擦りむいた右足からまた血がにじんだ。
いつもより長目に体を起こしたり、さすったりしてやったが、2時間ほど落ち着かなかった。
くろちゃんも可哀想よ、と言われるまでもなく、こういう状態で生かし続けるのは不憫に思える。
そう思いながらも、「もう1週間。いや七夕までどう。我慢してくれないか」と、励ましてしまう。
きょうで4日、下痢をしていない。普通の排便もない。
そのうちドバッと来るのではないかと心配しいしい、またご飯を一口二口与えてしまった。
06/23


数時間ずつの細切れ睡眠で夢をよく見る。
レム睡眠というやつだろう。
起きて覚えているのはくろの夢だけ。
ふんわりうんちが出てほっとしたり、バリウムの後のような白いどろどろうんちでがっかりしたり。
あるときは、むっくり立ち上がった。喜びと言うより驚きが先立った。
そのどれもこれもは夢で、現実には弱々しく横たわっておしっこを垂れているだけだ。
「もう一週間は保ちますかね」との問いに、獣医さんは曖昧な笑顔で答えた。
少しでも食べないとね。でも下痢や嘔吐がないように。
否定も肯定もない。正直な答だった。
ほのかに明るい話もある。
下痢が止まったのをいいことに、かなり柔らかく炊いた白米を親指分ぐらい食べさせてみた。
陶器のスプーンではうまくいかなかったが、カケシアと消化酵素をまぶして手のひらに載せたら、ガブガブッときた。
原因不明の全く食べ物に反応しない段階は過ぎたのは間違いない。
妻は恐れているが、現在の消化吸収力を見極めながら、ほんの少しずつでも食べ物を与えてみる。
もう一つの話。
若い主治医の赤ちゃんが生まれた。女の子だ。
命はどこかで生まれどこかで消える。
よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。鴨長明。さすがだ。
小動物診療所にはほんとにお世話になった。
格安診療代ばかりか、時間外、休日診療も喜んでしてくれた。すべてくろのために。
その好意と熱意に応えたいと思わないか、ねえ、くろ。
06/22
おっかなびっくり二回与えたカケシアは、今のところ下していない。
しかし前回の轍は踏みたくないので慎重に。
買いだめした缶詰同様、無駄になってしまうかと思っていたペットシーツ100枚が残り少ない。
右を下にして横たわる体とマットの間に手を差し入れてマッサージすると、骨で手が痛い。
何も食べないのに体重は6kgを下回らない。もう落とす肉がないのだろう。
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頼りにされるのは有り難くも誇らしいことだ。が、それに応えるには責任が伴う。
買いかぶりで頼られると苦痛でさえある。
頼られて逃げれば、卑怯、臆病者となじられることもある。
背伸びしてなんとか信頼に応えると喜ばれ、自分も幸せな気分になる。
だが、その現実的な報酬はまずほとんどない。
06/21
日に7回以上下痢をしていた。
二人いるからなんとか処置できるが、これがひとりだったら完全にお手上げ。内助の功に感謝。
ペットティッシュの代用に赤ちゃんムーニーお尻拭きを使用。なかなか使い勝手がいい。
シャワーさせていて思ったのが、ベビーバス。これがあったら便利だったろう。
徘徊にはベビーサークル。外出には大型乳母車。と、老犬介護にはベビー用品がよさげ。
幸い昨日の抗生物質とステロイドが効いて、この24時間は下痢はなし。
パンを千切って見せたら、カプッと反応した。
いい兆候だが、下痢を再発されるのを恐れ、カケシア小さじ一杯だけ与えるに抑えた。
下痢中のか細い吠え声を思い出すと、臆病にならざるを得ない。
おしっこの一回分の量が、数日ちょろちょろだったのが、シーツを抜けそうなほど多くなった。
ポカリスエットからアクエリアスに変えてみた。
カロリーオフと書いてあるが100ml当たり19kCalある。ポカリは24だったか。
ロイヤルゼリーが含まれているのと、おまけの圧縮タオルに引かれてアクエリアスに。
ろくでもないこの数年。(くろとは無関係)
それをさらに更新することが確定した今日一日。
長く生きていると、いやなことが増える。
それでもどっこい、生きていかなければならない。
苦しみはあってもなんの楽しみもない。それでも生きているくろを見習わなければ。

2007/06/20以前はこちら。

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