岩瀬厚一郎プレゼンツ
“我が心のオアシス”

Iwase Magazine
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Iwase Magazine -2003年冬号-

◆◇デッドの昼下がりテレキャスタープラスとの出会い◇◆


 2月のある昼下がり、寒いというよりは、サムッ!っていう感じの空気だった。
「 チワっす、ブレンドくださ〜い! 」
 遅いランチをすませて、いつもの音楽喫茶オン ザ コーナーに向かった。


 ウッディな店内モニターではグレイトフルデッドのライブが流れ、ジェリーガルシアがリードをとっていた。
『 今日は、朝からずっとデッドを流してるんですよ 』
 笑顔でマスターは珈琲を出してくれた。辛口で僕ごのみの味、午前中の疲れもやわらぐ様だ。
 マスターの事を僕は心の中ではテレマスターと呼び、音楽の師匠とかってに呼ばせて頂いている。


音楽喫茶「オン ザ コーナー」/江戸川橋にて撮影。
右側の方がマスターの伊達さんです。

「 マスター〜、昨日バンドのメンバー用に新曲のデモを録音してたんだけど、テレキャスのノイズがどうしても気になっちゃってね〜 」
『 まあ、どうしても、シングル(ピックアップ)だとノイズをひろっちゃうよね〜、私が持っているギターで、ノイズが少ないピックアップを積んでいるテレキャスタープラスっていうのがあるんですが、もし気にいれば譲ってもいいですよ〜 』

 「 え〜本当っすか〜? 」
 マスター日く、数十本もっているギター(特にテレキャスターは手創りも何本かある)には、すべて持っている理由があるけれど、このギターに関しては、ワンランク上のモデルを手に入れたので、楽器店へ売ろうと思っていた所だったらしい。
 僕は心の中で歓声を上げた。

- Telecaster Plus -

米フェンダー社が、90年代初めに発売したテレキャスターの新しいモデル。
当時発表されたばかりのレースセンサーピックアップを搭載し、フェンダー社の次世代を担うギターとして注目された。現在もレディオヘッドのジョニー等が、メインギターとして愛用している。

 『 このCDジャケットのギターと同じですよ 』
 カウンターにはアニータ コクラン(カントリーチャートNO1ソング女性シンガー)のバック トゥ ユーというアルバムがCD棚から取り出されていた。
 スピーカーからアニータの歌声が流れ始めた。
 そして彼女自身で弾いているテレキャスタープラスの音も響いていた。
 まるで今にも雪が溶けていくようで、まだ解けないシャキッと芯のある音だった。
 僕は珈琲を飲むのも忘れてその音に聴き入っていた。
 これは出会うべきして出会うギターだったのかもしれないな〜。
 こうして僕はこのテレキャスタープラスを購入を決めた。

 マスター!素敵なギターをありがとうございます!!
 可愛がらせて頂きます。

- Anita Cochran -

現在米ミュージック界で、一番Hotな動きをみせているカントリージャンルにおいて、活躍中の女性シンガーソングライター。
ミシガンで生まれナッシュビルを中心に活動中。様々な楽器を弾きこなし、自身でプロデュースもこなす強者!!
来日もしています。


そんな経緯で購入したのが、これがそのGuitar!!
【 フェンダーUSAテレキャスタープラス! 】
 ◆97年製モデル/3ピックアップです。
 ◆フロント、リアはビンビンのテレキャスサウンド!
 ◆センターにするとストラドの音が出る。
 ◆ハーフトーンも出せるというのが心強い。
 ◆リアの所にあるスペシャルスイッチをONにすると、選んだ音と必ず、リア音がプラスされ合計で9通りの音が選べる。(使いこなすのには少々時間がかかりそうだ。)
 ◆レースセンサーピックアップなのでノイズも出ずに宅録にはぴったり!

 このギターの弾き心地を映画に例えるなら、ウディアレンの「アニーホール」を見た後、「プリティウーマン」を観たような印象ですね〜?!
 当分このテレキャスタープラスが僕のメインギターになりそうです。