入院〜手術
2004.4.9〜4.22
入院

4月9日

入院

病室で。はじめのうちは機嫌良くベッドで遊ぶ。だが、まわりにいる子の大きな声や泣き声に驚いて、何度も大泣きする。

夜はすぐに寝た。が、夜中に何度も泣いて目覚める。
ちょっとした音で、すぐに泣いて飛び起きてしまうので、私は樹の耳を指でずっと押さえていた。


病室に着いてすぐ。「ここはどこ?」

少しでも離れると大泣き

4月10日

入院2日目

朝食の途中、採血のため、処置室に連れて行かれた。戻ってきたのは30分後。
大泣き、汗だく、爪先とエプロンに血の痕をつけて戻って来た。悲しくなった。
朝食の続きを食べさせようとするが、興奮状態。
同じ病室の子の 声に過敏に反応して 大泣き。食べることが出来ない。

今日一日、何度も大泣き。廊下で、抱いてなだめる。
夕食は看護士さんにお願いして、別の遊び部屋で食べさせた。
静かだったので、やっと 落着いて食べることが出来た。

4月11日

入院3日目

AM5時の樹の寝言。 「パパ…パパ…」

ママ:寝不足で頭痛がひどい。パパに電話して、薬を持って来てもらう。午後、病院のシャワー室を使うつもりでいたが、時間が合わず、入れない。
パパと交代して2時間ほど自宅に戻った。

樹:今日はまた一段とピリピリした様子。ママがほんの少し離れても 大泣き。午後、広い遊び部屋で 思いきり遊ばせた。それが良かったのか、入院以来まったく食欲がなかったが、今日は たくさん食べた。


誰もいなくて 広い遊び部屋。行ったり来たり、這い歩き。楽しそう。

夜、9時頃に一度寝たが、同室の 付き添いママ同士のおしゃべりと笑い声で 目が覚めて泣きはじめる。「明日手術なのでもう寝かせたいのですが…」とお願いした。話し声を小さくしてもらったけど、樹はそれでも反応してしまうので、ママが耳をふさいであげて、久々に 抱いて寝かし付け。樹もかなり眠かったようで、なんとか10時前には寝てくれた。

明日はいよいよ手術。がんばってね!


手術当日
4月12日晴れ。初夏のような暑い日 
入院4日目、手術の日
AM3:00

ママ起床。自分の身支度と、寝床、ベッド周りを少し片付ける。

(AM4時まで水分OKとの指示だったので)樹のミルクを用意。

AM3:43

AM4:00

2回に分けて、手術前最後のミルクを飲ませる。160cc。
AM4:10 ミルクを飲み終えた樹をまた寝かせると、寝たまま笑った。楽しい夢を見てるのかな?少しほっとする。
AM4:38 採尿バッグを取り付ける。少し目を開けるがまたすぐに寝た。今日は良く寝てるようだ。あとは起床時間まで特にすることもない。樹のベッドで添い寝して私も仮眠をとることにする。
AM7:00

起床時間。看護士さんに起こされる。2時間程だが、私もぐっすり眠れた。検温36.7度。浣腸。

AM7:30 パパとおばあちゃん到着。
AM7:35

清拭(手術前に身体をきれいに拭く作業ですが、一応看護科卒なので、申し出てママがやりました。)

ママが樹の身体を拭き(清拭)、白い術着に着替える。パパが樹の裸をデジカメで撮った。つるつるのまぁるいおなか。

AM7:43

パパがだっこして廊下の窓から外の景色を見せる。外に行きたがり、窓に手を伸ばす。外の景色もしばらくお預けだね。

AM7:48 眠くなるシロップ(鎮静剤)をマグの吸い口で飲ませる。

AM7:48

〜8:00

少し眠くなるまでママが対面だっこ。胸にもたれてウトウトしはじめるが、何か不安を感じてるのか、何度もママや隣にいるパパの顔を見ては「ママ」「パパ」と呼ぶ。笑ってみせると樹もにっこりしてまたママの胸にもたれかかる。また顔を向けて「…マ…マ」と呼ぶ声がかすれはじめた頃、看護士さんが来た。「さあそろそろ行きましょうか」…いよいよだ。もうろうとした状態で不安気な樹をストレッチャ−に乗せる気になれなかったので、ママがだっこしたまま歩いて手術室に向かった。

AM8:15

手術室に入る

手術室の手前の部屋で、病室の看護士から手術室スタッフへ申し送り。医師から術前最後の説明あり。ひとつだけオモチャを持たせても良いとのことだったので、樹がずっと一緒に添い寝してる「グーフィーちゃん(オルゴール型ぬいぐるみ)」を渡した。

樹をストレッチャ−に乗せると、眠そうな目を一生懸命に見開いてママを見上げた。不安そうな表情。「(手術室の)中にママ達は行けないけど、樹の好きなグーフィーちゃんが一緒だからね。がんばってね。」

申し送りが終わり、私達は外へ出るよう促される。樹がキョトンとこちらを見つめたまま、手術室のドアが閉まった。これから何が起こるのか、樹は理解できない。胸が締め付けられる。

看護士から家族待合い室を案内されるが、混んでいたので、放送の聞こえる廊下で待つことにした。医師の説明では、手術時間は4時間〜長い場合は12時間の例もあったと聞いていた。

AM9:00 手術室に入った医師のひとりが廊下の前を通過。呼び止めると「今、麻酔をかけたところ」とのこと。
AM9:00〜

ママとおばあちゃんは病院の廊下で待機。パパがお弁当を買いに行き、3人で食べる。この先も泊まり込みで看病するんだから、しっかり食べなきゃ!と自分に言い聞かせつつ食べるが、何を食べているのか味もわからない。パパはじっと廊下でじっと待ってるよりは気が紛れるからと、一旦帰宅。(家で洗濯や掃除をしていたらしい)

12時過ぎ、パパに電話。最短なら4時間で終わるので、1時までには戻るよう念を押す。

PM2:25頃

アナウンスがあり、手術室横の部屋に呼ばれる。担当医師より手術経過説明。(この時点で手術は終了していた)切除した部分を見せてもらった。

(切除した臓器の写真が見たい方は こちら

PM2:50頃

手術室から出る

術後、人工呼吸器を使用したらしいが、呼吸が安定したとのことで、呼吸器は外され、酸素マスクをした状態で手術室から出て来た。「樹」と呼び掛けると、目を閉じたままで泣きそうな表情になる。聞こえてるようだ。「がんばったね、樹。いい子、いい子。」もう一度呼び掛け、頭を撫でると身体をよじり泣きそうになったので、それ以上呼び掛けるのはやめた。今はゆっくり寝かせてあげよう…。

PM3:00頃

ハイケア室に移動

ナースステーション脇のハイケア室に入る。処置があるため、私達は面会が出来るようになるまで、病室で待機。

M3:15頃

ハイケア室で面会

医師より説明あり。酸素テントの中で、樹は寝ている。まだ完全には麻酔から覚めてないようだ。痛み止めも効いてるらしく、痛そうな表情はなく、いつものお昼寝の表情にほっとする。おばあちゃん帰宅。

PM8:00頃

8時で病院の面会時間も終わるため、付き添いの1人以外は帰らなくてはならない。付き添うと言っても、ハイケア室には入れない。廊下でウロウロしていると看護士さんから「家、お近くでしたよね?常に我々が見てますし、何かあればすぐに連絡しますから、今夜は残りの入院に向けて身体を休まれては?」と言われ、一旦帰宅し、言われた通り少し寝て、翌日からに備えることにした。

帰る前にハイケア室の樹の様子を伺う。よく寝てるようだ。