マグロは、サバ科のマグロ属。英語名はtuna(ツナ)といいます。
名前の由来は様々ですが、
・目が大きく黒い魚(目黒→まぐろ)という説や
・昔は保存することが困難だったマグロは、常温で置いておくとすぐに黒くなってしまう為、
(まっくろ→まくろ→マグロ)と言われるようになった説もあります。
英語名のツナですが、実際はマグロだけでなく、マグロ属全般を指し、カツオ・ソウダガツオ・スマなども含みます。
マグロと一口に言っても、実は5種類もあるんです。この5種類は、生息地や身長、体重が違うだけじゃなく、味にもだいぶ違いがあります。
是非この5種類を覚えて、食べ比べしてみてください。
「マグロの王様」とも言われ、マグロの中では最高級品とされています。大トロが多く、味・色共に濃いので、お寿司に向いています。大西洋、地中海、日本近海で獲れ、特に日本近海のものは昔から親しまれて来ました。近年では養殖のクロマグロの出荷も多くなってきています。
濃い赤色で身質は、固く締まっていてコクがあり、お寿司に向いています。 アフリカケープタウン沖 、タスマン、ニュージーランド、シドニー沖の低水温の海域で獲れます。脂が乗っていることから高級マグロとして、寿司屋や料亭で良く使われています。
準高級品で、生産量が最も多いマグロです。身質が柔らかく刺身に向いています。赤道を挟んで南北の緯度約35度に渡る広い範囲で獲れます。目玉が大きくパッチリしていることから「目鉢(めばち)」と呼ばれています。
メバチマグロとほぼ同じ漁場で獲れます。体型がスマートなのが特徴で、赤味のあっさりした味わいが楽しめます。刺身にしやすく、色変わりが遅いので量販店向きです。また、身質が固めなので刺身にしても形が崩れません。肌が黄色いことから「黄肌(きはだ)」と呼ばれています。
世界中の海に広く分布し、大回遊する小型のマグロです。薄い乳白色で身質が柔らかく安価なため。シーチキンの原料として広く使われています。長い刀状の胸ヒレを「鬢」に例えて、「鬢長(びんなが)」と呼ばれています。
別名はマグロの頭身・鉢の身。マグロ1匹から少ししか取れない希少な部位です。見た目はかなり筋張っていますが、切り方等で食感は気になりません。脂ものっており、味も濃厚です。
1尾のマグロから2個しか取れない希少な部位。繊維質が多く、フライやステーキにするなど、火を通すとまるでお肉のように柔らかな食感と旨みが広がります。
腹身と背身にあり、大トロ、赤身、血合いをのぞいた部分。適度に脂がのっているのが特徴です。程よくとろける脂のりと赤身の旨みのバランスがうまく調和し、寿司や刺身はもちろん、炙りでも美味しく頂けます。マグロの中でも人気があるのがこの中トロ部分です。
マグロの内臓は捕獲した際に取って捨てられてしまうため、地元の漁師さんしか食べることができません。マグロ1匹につき1部位しか取れないため大変希少です。臭みもなく、レバーのような味わいです。
腹身の最も脂が多い部分。柔らかい食感と、口に入れた瞬間とろけるような脂の旨味と甘みが特徴です。マグロの部位の中で最も値段が高く、寿司店でも高級な寿司ネタとして扱われています。
背側にあり、脂が少なく身は硬めなのが特徴。低カロリー、高たんぱくでヘルシーです。寿司店で「まぐろ」と呼ばれることが多いのがこの「赤身」です。大トロや中トロと比べて食べやすく、特有の食感と旨み、どっしりとした重量感があります。「ツウ」はこの部位を好む方がいらっしゃいます。