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続折々の記 2021②
【心に浮かぶよしなしごと】
【 01 】04/09~     【 02 】04/14~     【 03 】04/20~
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【 03 】04/20
        続・宿業教育
                誰にとっても一番大事な課題

 04 20 (火) 続・宿業教育     誰にとっても一番大事な課題

続折々の記 2019⑪【 03 】時事news の中の 2019 12 04(水)
 学習到達度調査(PISAピザ)低落ショック なるべくしてなった。 があり、更に

続折々の記 2021②【 01 】 の中の 12 26(日)
 「北海道発 ※検証‘北海道の教育’ 赤ちゃん時代の「大脳開発」 の中で、学力低下の問題に関して「原因は家庭にある」という陰山英男さんの記事がありました。

 私は陰山さんの見解そのままに同感したのです。 そして次のような記事を書いていたのです。

「大脳開発の放りっぱなし」からかけ離れた議論は、将に紆余曲折の議論に過ぎません。

赤ちゃん時代の「大脳開発」こそ、

人の豊かな知徳体を築き上げていくバックボーンになるのです。

ですから、大脳内部のあらゆるデータを思索の材料にし、

熟慮百遍してほしい。


     続折々の記 2021②【 01 】04/09 の記事を再掲

私は 「学力低下の原因は基本的には家庭にあります。 その原因の大部分は赤ちゃん時代の「大脳開発の放りっぱなし」にあります」 と考えていました。

ちなみに朝日新聞は http://www.asahi.com/edu/tokuho/TKY201012200089.html で接続しましたが、読売新聞は著作権法により拒否されて接続できません。 朝日だけでもひらいて
  国際学習到達度調査(PISA)に揺れる各国 シンポで報告 2010年12月20日
この記事を読めば、PISAの結果に対する議論の一部が判ります。

国際間でも子供たちの成長結果を統計に取り始めているのです。
また別の角度から子供たちの様子が教育機関の中でも起きてきました。 戦後の教育を見てきますと、日本でオリンピックが初めて開かれた昭和28年を過ぎてから、教育界の動きは文部行政の管理変化によって変わり始めています。 日本の経済は活気を持ち始め生活意識も変わり始めました。 ことに進学と就職による子供たちの精神的変化は、学習成績による優越感と劣等感が微妙に表れ始めたのではないかと思われるのです。

こうした心の内部動揺が、学内暴力として表れ始め、さらに進んでいじめの問題が教育界の中で大きな課題になってきました。 こうして変化に並行して多くなってきたのが青少年り自殺問題です。

校内暴力、いじめの問題、青少年の自殺の増加、表現は違ってはいるが、じぶんの命に係わるような深くてすぐには目に見えない流れが生まれてきたと言えるのではないかと私はまとめるのです。

もちろん子供を取り巻く家庭生活の在り方の変化に応じているという見方もあるといえましょう。 生活における経済格差の変化ともいえるのでしょうか。 質素倹約という古来の品性に代わって、物質潤沢による価値観の変化もかかわっているとも言えるでしょう。 それは格差社会という言葉で表現され、フランス人トマ・ピケティ「21世紀の資本」で明らかにされ、富の集中はさらに「パナマ文書」「パラダイス文書」で暴露され、田中宇「金融世界大戦」は‘第三次大戦はすでに始まっている’と論評しています。

こうした世界の変化を誰しも敏感に受け止めているから、成人になった人々はどうにもならない閉塞感を感じ取っておりこれもまた子供たちへも伝わっていくのだろうと案じられてならないのです。

私が指摘する宿業時代というのは、すでに能力逓減の曲線図としてあらわされており、たとえば絶対音感という感覚受容識別能力の限界は4~5才で終わるとされ、英語のLとRの微妙な識別能力も聴力としても発音としても4~5才のバリア(障壁)があると言われています。 東北地方の方言として理解されているサシスセソの発音にしても言語バリアを越してしまうと、そのまま定着してしまうので、早苗をスナエと発音したり東をシガシと発音してみたりしてしまうのです。

方言の癖は、東北の人に限らず下伊那地方にしても、その地方で使われていた方言がなかなか抜けないのです。 それほどに、幼児期に記憶しインプットされた記憶細胞の反応は簡単に消しゴムで消すようなわけにはいきません。 こうした例を挙げていけば、ほんとにそうだァ、と分かります。

幼児期に記憶細胞に入力した言葉の記憶にしても、目したものや耳にしたものや触ったもの味わったものや五感とか六感とか言われる認識機関の大脳への記憶は間違いなく身についてしまうのです。

幼児期にお話をたくさん聞いたり、草花の名前を聞いたり、お母さんだけでなく身近の人の歌を聴いたり、素敵な書画を見たり、いろいろ物を作ったり、書いたり、しゃべったり、運動したり、遊んだり、そうしたすべての経験をいくらでも取り入れる能力を宿業時代の幼児期は誰でもそなえているのです。


私がこうしたわけではありません。 私は普通の母親と父親のもとで育ちました。 ぼやァッとして大きくなり、予科練の日課も面白く過ごしてきました。
昭和20年の6月10日、死ぬことと大怪我で生死もわからないという、生きる死ぬという初めての体験が後になって自分の生きざまの中の大事な要素になってきました。 そして貧しい暮らしの中で幸運にも恵まれ長野で三年間学ぶことで自分を築くことができました。 その後子供の指導の任についてからの体験など合わせて、ホームページを残したのです。 その最後の私の願いとして、宿業時代の教育こそ「いのちを育てるこやしになる」と思って「折々の記」の締めくくりにしたいのです。 そんなわけで、長たらしく書いてきました。
読んでくれた人は、役に立つと思うことがあれば取り込んでもらえば私にとっては幸甚なのです。


ではやっと、宿業時代の教育についてまとめをします。 宿業教育です。

教育というのはもともと子供が真似たいという要求をもっているから、子どもの興味関心を引くような言葉がけや行動を教育する側で作り上げることが基本になっております。

その意味では「真似び」は学びの原型なのです。 子供だけではなく、知識や技術も同じで興味や関心のあるものに惹(ヒ)かれ、それを正確に模倣し、自分の中に定着していく。 それは子供に限ったことではないと思います。

孔子の教えをまとめた弟子たちが「学而第一」とし「真似び」を根底としています。
論語の一番初めの「学而第一」は、次の表現になっているのです。 まず理解しておきましょう。
原文
子曰。學而時習之。不亦説乎。有朋自遠方來。不亦樂乎。人不知而不慍。不亦君子乎

読み方
子曰く、学びて時に之を習う。亦説ばしからずや。朋有り、遠方より来たる。亦楽しからずや。人知らずして慍からず、亦君子ならずや。

語釈
子 … 先生。男子の尊称。ここでは孔子を指す。
曰 … 「曰いわく」と読む。
学 … 学問すること。 而 … 接続詞の働きをする置き字。「~して」「~て」と、直前の語に続けて読み、訓読しないことが多い。
時 … やれる時はいつでもの意。「ときどき」の意ではない。
不亦説乎 … 「またよろこばしからずや」と読む。「不亦~乎」は、「また~ずや」と読み、「なんと~ではないか」と訳す。詠嘆の形。
亦 … 語調をゆるやかにする語。「~もまた」の意ではない。「亦また」のどちらでもよい。
説 … 「悦」と同じ。「よろこぶ」と読む。
有朋自遠方来 …「朋有り、遠方より来たる」と読む。
朋 … 学問について志を同じくする友人。
自 … 「より」と読み、「~から」と訳す。返読文字。時間・場所などの起点を示す。
不亦楽乎 … 「またたのしからずや」と読む。詠嘆の句形。
人不知而 … 「ひとしらずして」と読む。人が自分の学徳を認めてくれないこと。
不慍 … 腹を立てない、不平不満をいだかないこと。「いからず」と読む。
不亦君子乎 … 「またくんしならずや」と読む。「なんと君子ではないか」と訳す。
君子 … 徳の高いりっぱな人。人格者。反対は小しょう人じん。
昔教えられた時には、習うの漢字は羽の下は自の文字で、鳥は自分で羽ばたいて飛ぶことを練習したことにより、羽の下に自の文字が使われ後になって今の漢字になったと説明されたのです。 その真偽はわかりませんが、自分で何回も習って練習しなければ親のようには飛ぶことを憶えられません。 文字変化の解説は理屈に合っていました。

子供が興味関心をもてるようにするには、自分が興味関心をもって誘う気持ちがないと子供も興味関心をもつことができません。 ロボットの言葉では子供は動きません。 これは大事な心掛けなのです。


もう一つ、宿業教育の対象となる赤ちゃんとか幼児のものすごい受け入れ能力には、自分で一人前の判断をして言葉を発し行動するまで時期はいろいろと考えられています。 一般的には学齢期を最終時期として考えられてきましたが、その切り替え時期はまず3~4才頃と考えたほうが良いと思われます。 マジカル・チャイルドの著者チルトン・ピアスは、成長期をほぼ4年とし、生命発生から4年の満3才を乳幼児期とし、 「才能逓減」の検索から、

才能逓減(ていげん)の法則、というのをご存知ですか?
簡単に言えば「人が持っている才能は年齢が高くなれば高くなるほど、
引き出しにくくなる
」という法則です。

これは、人間の脳の発達が関係しています。下の「脳の成長グラフ」をみれば
幼児期の脳は爆発的な発達が一目で分かります。

才能逓減の法則グラフ

(引用画像 http://www.onerest.net/kosodate/soukiedu.html

人間の脳は3歳までに飛躍的な成長を遂げ、
基礎はほぼできあがってしまいます。

3歳を過ぎると脳の成長はゆるやかになります。
だからこそ教育を始めるのは早いほうがいい、というのがこの法則です。

逆に言えば「3歳までの育て方次第で、生まれも遺伝も関係なく、
どの子でも無限の才能を開花させることができる」
のです。

脳は放っておいても伸びない?|早期教育の重要性

脳科学の発達で、3歳までの脳が飛躍的な成長をすることがわかり、
従来の「子どもは放っておいても育つ」という考えではいけないのだ、
と言われるようになりました。

子どもの脳は早い時期からどんどん刺激を与えて回線をつなげていかないと、
才能を十分に引き出すことはできません

早期教育論者のあいだでは始める時期は早ければ早いほどいい、
というのが一般的で、胎児の頃からの教育がもっとも天才児を生み出す
可能性が高いという説もあります。

才能を引き出すための環境は?|たくさん話しかける

乳幼児の頃はとにかく愛情たっぷりで育ててあげましょう。
子どもは親からの愛情をたくさんもらって安心感を得ることで、
自信につながるのです。

安心感という土台があってこそ、いろんなことに興味を持ち始めるのです。
まずは親の愛情が一番です。

まずは、たくさん話しかけましょう。
お腹の中にいる赤ちゃんも聴力は十分に発達しているので
周囲の音を聞き分けることができます。
リラックスできる音楽や話しかけは脳への刺激となります

誕生してからも話しかけは、ずっと行いましょう。
赤ちゃんだからわからない、と決めつけて話しかけないでいると
脳への刺激が少なくなってしまいます。

そして幼児の成長の段階に合った知育教材でまずは遊ばせてみてください。
興味を持ったことはどんどん与えてあげてください。

それぞれの子どもで、興味も示す内容が変わってきます。
そのためにも親はたくさんのきっかけを作ってあげることが重要です。

親と子が一緒になって楽しめる環境を整えることで 、
お子さんの才能を引き出す可能性がぐんと上がります。
以上終り

4/23 けさ 4:30に起きて、「21世紀は世界動乱の時代」のタイトルで “色紙、短冊の記録 その四”へ書込みをしました。